いざ一休!!!
桃太郎一行は寺へ向かうとすれ違う住人が話しかけてきた。
街人「お侍さん方? もしかしてこの先の寺へ向かうんですか?」
桃太郎「あぁ、そのつもりだ」
街人「それなら無駄足でさ。寺に行くには橋を渡らにゃ行けません。ですがその橋を渡ることは出来ないんでさ。」
街人にそう言われるも、桃太郎は一休に会って両親の情報を聞かなければならない。
お礼だけ言ってその場を後にする。
浦島「ねぇ桃太郎。あの人の言ってる事はどういう意味なんだろうね?橋があるなら渡れるでしょ?」
桃太郎「んー、よくわからんが行けばわかるだろう」
金太郎「敵が待ち構えてるなら俺に任せろッ!!!」
桃太郎一行は橋の手前まで来ると、そこには立札が立っていた。
何やら文字が書いており、夜叉姫は読む事にした。
夜叉姫「なになに、『このはしわたるべからず』・・・・・・えっ?渡るなって事?」
浦島「他に向こうへ行く方法もなさそうだね」
金太郎「この立札をぶっ壊して渡ればいいんじゃねぇのか?!」
脳筋野郎の案は放っておいて、桃太郎は思い出した。
何故、わざわざ平仮名で書かれているのか。
桃太郎はニヤついた。
この橋渡るべからずではなく、このはしわたるべからず
つまり、真ん中を歩いて行けばいい。
桃太郎「フッフッフッ。君達にはこの橋を渡る方法が分からないようだね。この天才桃太郎が答えを教えてしんぜよう!!!!!!!!!・・・・・・ってあれ?!」
後ろに居ると思った3人が何故か見当たらない。
すると何故か前の方から
夜叉姫「おーい!桃太郎! 早くおいでよー!」
何故か浦島を筆頭に3人は一列となり、橋の真ん中を歩いていたのだ。
桃太郎「何故だッ?!!!!!!」
何故3人はわかってしまったのか?
桃太郎元い幸太郎は、一休の話を聞いて、「その手があったか」と感心していたのだ。つまり、同じ立場にいたら分からず引き返していたはず。
今回は答えを知っていたが故の余裕だった。
だから、皆に答えを教えて自分の株を上げる予定だった。
それなのに・・・・・・
夜叉姫「浦島が気付いたのよ!」
浦島「なんでわざわざ平仮名で書いてあるのかなって思って、読んだらただのトンチだったよ!」
金太郎「よくわかんねぇが壊して渡ればよかったんじゃなぇか?」
桃太郎はその場に膝を着き両腕を着きガックリしている。
桃太郎「くそっ・・・・・・なんで浦島は頭がいいんだよ・・・・・・ここは俺が活躍する場だろうが・・・・・・」
よく分からないがブツブツ不貞腐れてる桃太郎を呼び、
階段を登るとそこには立派な鳥居があり、高い寺があった。
桃太郎「ほう?立派な寺だなぁ」
夜叉姫「ねぇ桃太郎! 安産祈願の御守りがあるよ!!!」
桃太郎「ブフゥッ!!!!!!!!!」
思わず吹き出してしまう桃太郎。
何故みんながいる中でそんな事を言うのか。
桃太郎は1人で慌てふためく。
金太郎「なぁに慌ててんだよ! お前もいい歳だろ? 別に赤ん坊が出来ちまったっていいじゃねぇか!」
脳筋男の金太郎なんかに諭される桃太郎。
桃太郎「まさか金太郎なんかに言われるなんて・・・・・・ってかそう言うお前だっていい歳だろうが!」
金太郎「んあ?俺ァまだ18だからそんなのいいんだよ!!! 今は自分のやりたい事をやるんだ!!!」
桃太郎「なっ?!!!」
桃太郎は今世紀最大の衝撃を受けた。
あまりにも貫禄のある見た目。
そして髭面の顔面。オッサンみたいな口調。
オッサンのパーツは全て揃っていた。
だから、勝手に30過ぎだろうと思っていたのだ。
それなのに桃太郎や浦島、そして夜叉姫と同い年。
こんな貫禄ありありのオッサンが18歳。
桃太郎はあまりの衝撃で放心状態となっていた。
夜叉姫「えぇー?! そんな髭面なのに私達と同い年なの?! 有り得ないでしょ!!!」
夜叉姫は大爆笑していた。
浦島もさすがに同い年とは思っていなかったようで笑っている。
金太郎「て、てめぇら!!! 笑いすぎだろッ!!! 俺ァ体の成長が早ぇんだよッ!!!」
3人がわちゃわちゃしてる間も桃太郎は放心状態になっていた。
「ようこそ酬恩庵寺へ!!!」
振り返るとそこには坊主頭のお坊さんが立っていた。
桃太郎「まさか、お前が『一休』か?!!!」
一休「どの一休かは知りませんが僕は一休と申します」
とうとう会えた。
両親の情報を持っているであろう人物に。
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