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いざ初夜!!!

山で爺さんの隣の家の夫婦が狼に食い殺されていた。


村では夜に山に入るのは危険とされていた為、その夫婦も狼に殺され、そして食べられたんだと思っていた。




桃太郎「自業自得だな!!! これで爺さんも安心だ、なぁ浦島」


浦島「そうだね。それじゃあ次の村へ行こうか」


金太郎「酒の呑み溜めも出来たし満足だ!!!」


夜叉姫「それじゃあ出発!!!」


皆で村を出ると後ろから爺さんがシロと追いかけてきた。


爺さん「一つ言い忘れておった!!! この先には街があってのう。そこのお寺にとある賢人が居ると言われておる。その者ならお前さん方の知りたい事を知っているかもしれぬ」


桃太郎「ちなみにその人の名前はわかるか?」




爺さん「宗純---またの名を『一休』とも言う」


桃太郎「ッ?!!!!!!」




またしても桃太郎の知っている名前が出てきた。

むしろ知らない人の方が少ない。


トンチの達人一休。


桃太郎一行は一休に会うべく次の街へと足を運んだ。






金太郎「なぁ? 一体いつ着くんだ?!」


桃太郎「この村から3日の距離って言ってただろ? あと2日半の距離だな」


金太郎「マジかよ・・・・・・」


夜叉姫「ほら金太郎! へばってないで歩くわよ♪」


金太郎「うるせぇ!!! さっきからずっと歩いてんだろ!!! っていうか、なんでお前まで俺を愛称で呼んでやがる!!!」


夜叉姫「そんな事いちいち気にしないでよね! 旦那様の嫁なんだからいいじゃない♪」


浦島「ところで桃太郎、さっき一休の名を聞いて驚いていたけど知ってる人なのかい?」


桃太郎はギクッとした。

いちいち感の鋭い浦島であった。

自分が転移者という事は出来れば伏せたい。

だから、今回も上手く流すしかない。


桃太郎「いや、名前があまりにも独特でな! 何人だよ?!って思ってびっくりしたんだ!!!」


あまりにも苦し紛れの嘘。

しかし、浦島は微笑み納得してくれた。

いや、嘘と解りつつこれ以上は聞かないでくれたのだ。




街へ着くとそこには沢山の商店街が建っていた。

今まで竜宮城を除いて、村しか見た事がなかった為

桃太郎は目を輝かせいてた。


桃太郎「すっげーな!!! 美味そうなもんも沢山あるぞ!!!」


金太郎「ガッハッハッ!!! まずは腹ごしらえでもするか!!!」


夜叉姫「賛成ー!!!」


浦島「まぁ少しくらいはいいかもね!」


皆でまずは団子屋に入る。

桃色、白色、緑色のカラフルな団子。

甘い団子に渋い抹茶。最高の組みわせだ。




桃太郎「おい金太郎!!! お前食べ過ぎだ!!! 金はあるんだろうな?!!」


馬鹿みたいに食べる金太郎を不安に思い金の心配をする桃太郎。

桃太郎は鬼ヶ島や竜宮城でだいぶ金を貯めたが、金太郎は

どれくらい持っているのか知らない。




金太郎「ガッハッハッ!!! 安心しろ! てめぇの分くらいちゃんとあるぜ! なんたって俺は冒険家だからな!」




冒険家。桃太郎のおじいちゃんも言っていた。

彦星と織姫は冒険家。

金太郎のこの口振りから察するに、ただ冒険するだけでは無いようだ。

気になった桃太郎は聞いてみることにする。


桃太郎「なぁ金太郎、その冒険家ってなんなんだ?」


金太郎「あぁ? お前そんなのも知らねぇのか! 冒険家ってのは手配されてる悪い奴をやっつけたり妖怪やデカい動物を殺ったりして金を稼ぐんだよ! ちなみに階級もあってな! 1級〜10級まである! その級によって受けられる手配も変わるぜ! ちなみに俺様は2級だ!!!」




金太郎の説明でようやく桃太郎は理解した。

じいちゃんの話によると、両親は何か使命があると言っていた。それが冒険家に関わることなら、両親は何か倒さなければいけない相手がいるのかもしれない。

これは貴重な情報だった。




桃太郎「なるほどな!ありがと金太郎! 俺の両親も冒険家らしくてさ! 冒険家ってのがなんなのか気になってたんだよ」


金太郎「あぁ? お前の両親なんか超有名冒険家じゃねぇか。2人とも1級だし、ヘタすれば1級を超えた0級ってのが

2人のために作られるって話だぜ?」


桃太郎は驚愕していた。

なんなら浦島と夜叉姫も驚いている。

何故その情報をもっと早く言ってくれなかったんだと。




金太郎「だってよ、こんなの有名すぎるからお前達なら知ってると思ったんだがな」


どうやら街や大きな村では有名な様だが、桃太郎や浦島の

居た小さな村には情報が入ってこなかったようだ。




桃太郎「俺の両親はそんなに強いのか・・・・・・その2人が倒したい相手って一体・・・・・・」




既に日が暮れた為、旅館に泊まり明日になったら寺へ行き

一休に会うことにした桃太郎一行。




旅館の女将「ごめんねぇ、今日は繁盛してて1人部屋が

二部屋しか空いてないんだよ。頑張れば2人でも泊まれるけど、どうする?」


1人部屋という事は布団が1つ。つまり片方は床で寝ることになってしまう。

しかし、金太郎は寝れればどこでもいいと言い、浦島は


浦島「僕と金太郎で寝るから君達は2人で1つの部屋で寝なよ」


浦島の言葉に桃太郎は分かりやすいほど動揺している。


今まで皆で寝ていた為、夜叉と同じ屋根の下で2人きりで寝るのは初めてだった。


桃太郎「な、何言ってんだよ浦島!!! 夜叉だって急にそんなの嫌に決まってるだろ!!! なぁ夜叉!」


振り返ると夜叉姫は顔を赤らめていた。

嫌とか何も言わずただ照れていたのだ。


桃太郎(えぇ?! いいってこと?! なら・・・・・・いいか。)



浦島の提案もあり、4人はそれぞれの部屋に2-2で別れる。


桃太郎の部屋には緊張感が漂っており、お互い無口のまま

2人は座っていた。

何も話さず何も起きないまま、ただただ時間は過ぎる。


今まではそんな意識した事無かったのだが2人きりとなると桃太郎はイヤでも意識してしまっていた。


耐えきれなくなった桃太郎は


桃太郎「や、夜叉! よかったら先に風呂入って来いよ!

この旅館には桶風呂があるらしいぞ!」


夜叉はドキッとした。

多分夜叉は何か勘違いしている。


とにかく、一旦この場を離れようと思った夜叉はすぐ様風呂に向かった。




1人部屋に残る桃太郎。


桃太郎「や、やべぇ・・・・・・前世の頃も久しく女の子と付き合った事ないし、同じ部屋に2人きりはヤバいだろ・・・・・・桃太郎として今日、男になる時が来たか?!!!」




一先ず横になって心を落ち着かせていると、桃太郎は旅の疲れか眠ってしまった。

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