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いざだんだらぼっち!!!

桃太郎一行は次なる目的地を目指していた。


金太郎「なぁ、浦島ァ、暇だから俺と戦ってくれよ!」


ただ歩くだけで暇な為金太郎は浦島に絡んだ。


浦島「今はお互い怪我をする訳にはいかないでしょ?また今度ね!」


華麗に躱した浦島。


金太郎「しっかし、あてもない旅ってのはキツイな!」


桃太郎「10年以上まえだからな。でも歩いてればいつかは会えるだろ!」




しばらく歩くとまた新しい村が見えた。


村の中に入ると、村人達は集まり何やら話し合っている。


桃太郎「ちょっといいか? 何かあったのか?」


村人「おぉ、あんた方はお侍さんですか? 実はこの村にもとうとう出たんでさぁ」




桃太郎「出た?・・・・・・まさか・・・・・・」


「幽霊か?!」「だんだらぼっちが!」




桃太郎「・・・・・・なんて?」


夜叉姫「だいだらぼっち?」


村人「だんだらぼっちでさ、1つ目のデカい化け物です」

村人「ワシらの大事な家畜を奪っていくんでさぁ」


金太郎「ほう? そいつは強ぇのか?」


村人「強いなんてもんじゃねぇ、アイツの腕は丸太よりも太く、牛なんかひと握りで殺されちまうだぁ」


金太郎「よし!!! 桃太郎、殺りに行くぞ!!!」


桃太郎「言うと思った。まぁ困ってる人は助けろってばあちゃんも言ってたしな!!! そいつはどこにいるんだ?」


村人「いくらお侍さんでもこんな少人数では危ねぇでさぁ」


桃太郎「大丈夫大丈夫! こいつらの方が余っ程危ないから」


村人「・・・・・・そうですか、だんだらぼっちはあの山に行きました」


桃太郎「近いな、よしそれじゃあ行くか!!!」


夜叉姫「流石は旦那様♪ 優しいんだから♪」


金太郎「ちったー手応えのある奴だといいなッ!!!」




浦島「ねぇ、皆---その相手は僕にやらせてくれないかな?」


急に浦島が話すとみんなが振り返る。


金太郎「あぁ?! ダメだ!!! 俺がやる!!!」


桃太郎「どうしたんだ急に?」


浦島「いや、特に理由はないよ。ただ、今まで何もしてないから少しはいい所見せたいなって。ねっ?いいでしょ金太郎?」


金太郎「んあ? 俺をその愛称で呼んでいいのは強い奴だけだって言っただろ?」


浦島「なら問題ないね。僕は強いから。それを証明するよ」


浦島は余裕の表情で応えた。

桃太郎は既に戦っている為、浦島の実力はわかるが夜叉姫と金太郎はまだ知らない。


見た目はやる気のなさそうな優男の浦島。

まさに、昼行灯の言葉が似合う男だった。


金太郎「へっ!!! なら見せてもらおうか」





桃太郎一行はすぐ近くの山へ登ると、登るにつれて血の跡が滴っていた。

この血を辿ればだんだらぼっちがいる。

皆がそう思い登っていく。




山の頂上へ着くとソイツは居た。

胡座をかいて座っているにも関わらず桃太郎より少し大きい。

立てば4mはあるかもしれない。

桃太郎が見た第一印象は 「サイクロプスか?」

一番わかりやすく言うとサイクロプスに似ていた。


1つ目の巨人。だんだらぼっち。




夜叉姫「どうやらお食事中のようね、私達に気付いていないわ」


桃太郎「今なら後ろからスパッとやれるんじゃないか?」


桃太郎の卑怯な作戦に金太郎は顔をしかめていた。


金太郎「あぁ? 浦島の実力を見るための戦いだろ? そんな卑怯な事はやらせねーよ!---オラッ!」


金太郎は地面から小石を取り、だんだらぼっちの後頭部に投げた。


だんだらぼっちは食事を辞め、後ろを振り返り桃太郎達を見つけると大きな声で吠えた。


「グゴオオオォォォッ!!!!!!!!!」




桃太郎「おぉ、地鳴りがするなー」


夜叉姫「耳痛ッた!!!」


金太郎「うるせー野郎だな!!! やっぱり俺が殺りたかったぜ」




浦島「それじゃあ、黙らせてくるよ」


浦島はやる気無さそうに2つの刀を担ぐと一瞬で消え、だんだらぼっちの両脚のアキレス腱を斬り裂いた。


アキレス腱を斬られたことによりだんだらぼっちは、地面に両膝を着く。

浦島はだんだらぼっちの正面に立つと


浦島「これで体を斬り刻む事ができるよ。

海心流 其ノ弐 斬流波」


浦島の素早い連撃は、まるで斬撃の波が押し寄せるかの

ように、だんだらぼっちを襲う。


とうとう耐えられなくなり両腕も地面に着くとだんだらぼっちの頭の横には浦島が既に立っている。


浦島「それじゃあ、オヤスミ」


浦島はそのままだんだらぼっちの首を斬り落とす。

まさに圧倒的な戦いだった。

休む暇を与えず斬り刻む浦島の姿は、鬼のようであった。




剛の金太郎と柔の浦島太郎。


桃太郎の頭にはそれが浮かんだ。


力では金太郎に適わず、速さでは浦島に敵わない。

2人と戦った桃太郎はそう感じていた。

しかし、結果2人を倒している。


桃太郎(結局は俺が1番強いという事だな!!!)




浦島はニコッと笑うと戻ってきた。


浦島「君のお目にかなう事はできたかな?『金太郎』」


浦島は敢えてまた、金太郎と呼んだ。

その言葉に対し金太郎も笑っている。


金太郎「ガッハッハッ!!! いいだろう、お前も呼んでいいぞ! あの強さを見せられては仕方ない! さぁ、次は俺と

やり合え!!!」


戦闘狂の金太郎は次は俺の番だと、浦島に迫った。

しかし、疲れたからまた今度と、またしても流される金太郎であった。




こうして、今回は浦島のおかげでまた一つ事件を解決したのだった。


桃太郎(だんだらぼっちなんて昔ばなし、あったかな?)

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