いざ三太郎!!!
桃太郎達は、ただひたすら道を進んでいた。
夜叉姫「ねぇ旦那様? かれこれ3時間近く歩いているけど宛はあるの?」
桃太郎「・・・・・・ない。」
両親がどこにいるか分からない以上、目的地もなくただ闇雲に歩き続けるしかなかった。
浦島「とりあえず次の村で聞いてみようよ。もう10年以上前の話だから2人を覚えてる人がいるか分からないけどさ」
そこが問題だった。
数年程度なら両親に会った人達も両親の顔を覚えているかもしれないが10年以上経っているのだ。
状況は絶望的と言っても過言ではない。
村に着き酒場へ入る。
桃太郎は分かっていた。
情報収集するなら酒場が1番!
桃太郎「頼もー!!!」
酒場に入るとそこには全くと言っていい程
人は居なかった。
桃太郎「あれ?! おかしい!!! こんなはずでは・・・・・・
よくある転生ものでは鉄板だろう・・・・・・」
桃太郎はその場に崩れ落ちる。
夜叉姫「だ、旦那様?! ほら!あそこに一人だけ居るわよ!!!」
夜叉が指差す方向を見るとそこには一人酒を飲む老人が居た。
早速3人はその老人の居る席に向かう。
桃太郎「なぁ、ちょっといいか?」
老人は振り返ると、獣の爪に裂かれたかのような傷跡が三本片目に入っていた。
老人「あぁ?見ねぇ顔だな。どうした?」
桃太郎「実は人探しをしているんだ!彦星と織と言う名前に聞き覚えはないか?」
老人はしばらく思考するが知らないの一言だった。
元より期待はしていなかったが、改めて2人を探す大変さを思い知った。
お礼を言いその場を後にしようとすると一つ警告された。
どうやらこの村に活気が無いのは巨大な熊が出たから
らしい。
既に何人も襲われたらしく、この老人も襲われたようだ。
しかもその熊の大きさはなんと5m
ありえない大きさだった。
桃太郎「なるほどな。つまり、そいつを倒せば皆家から出てくる訳だ!」
浦島「どうやらやるしかないようだね」
夜叉姫「流石は旦那様♪ 本当に優しいんだから♪」
老人「おい!お前らみてぇなガキ共が出る幕じゃねぇ!!! 悪いことは言わねぇ、すぐにこの村から出るんだ!」
この老人は口は悪いがいい人間であった。
桃太郎「大丈夫だって!こう見えて俺達強いからさ!」
そう言い残し酒場を出る。
桃太郎(今の俺決まってたな・・・・・・ふっ)
それから3人はすぐ様、山へと向かう。
山に入ると酷い光景を目の当たりにする。
無惨に殺された動物の死骸、なぎ倒されている木々。
山の中は悲惨な事になっていた。
浦島「酷すぎるね・・・・・・」
夜叉姫「可哀想に・・・・・・」
目の前には小熊に覆い被るようにして、息絶えている
母熊の死体があった。
その母熊も2mは優に超えている。
小熊はまだ息をしていた。
早く母熊をどかさなければ圧死してしまう。
桃太郎は浦島と母熊をどけようとすると勝手に熊が持ち上がった。
桃太郎「なっ?!!! 熊ッ?!!!」
目の前には2mはあろう巨体の男が居た。
巨体の男「あぁッ?!!! 誰が熊だ!!! 俺ァ人間だッ!!!
剛力無双の金時 虎太郎たァ俺の事だッ!!!」
桃太郎(なっ?!!! まさか『金太郎』か?!!!!)
思いもよらぬ場所でまさかの金太郎と出会う桃太郎。
ここに、桃太郎、浦島太郎、金太郎の3人が揃ったのである。
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