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いざ玉手箱!!!

桃太郎とハクが奥へ進むとそこには大きな広間があった。


浦島「みんな揃ったね」


隣を見ると浦島やドク達が居た。

最初の道は分かれ道だったが結局は広間に繋がっていたのだ。


モンクを見ると少し調子が悪そうだった。

どうやら先の戦いで毒に当てられたようだ。

でも、既に抜けてきいるため心配はないとの事。


桃太郎「この先に乙姫は居るのか?」


広間の奥には大きな扉が立っていた。


浦島「・・・・・・恐らく。」


桃太郎「そういう事なら行くしかない。皆いいか?!」


全員が頷き、モンクに扉を開けさせると中に居たのは・・・・・・






浦島「・・・・・・乙姫?! 何故そこに座っているんだ?!」


乙姫は居た。しかし、居たのは玉座にだ。

浦島はあまりの事に頭が追い付かなかったが、桃太郎は瞬時に理解した。


桃太郎「お前がサキュバスの女王って事か」


乙姫「ふふふっ、そうよ! 私は地上に出て人間達を惚れさせ、自らここに足を運ぶのを待っていたの! 浦島は本当に馬鹿よね! 私があんたなんかを好きになるわけないじゃない! のこのこ、ここまでご苦労様♪ 他の男達同様に貴方も食べてあげるわ!」


乙姫は大笑いしている。

そんな乙姫を見て桃太郎は吐き気がした。


浦島の愛は偽りの愛だった。


決して誘惑に掛かっていた訳ではなかった。

ただ純粋に乙姫を好きになっていたのだ。

そして向こうも好いてくれていると思っていた。

だが、それも全て嘘。


浦島は下を向き俯いている。




桃太郎「なるほどな・・・・・・浦島。お前はここに居ろ。

アイツは俺がぶっ殺す。 おいてめぇ、俺の仲間をよくも傷付けやがったな・・・・・・殺すぞッ!!!」


桃太郎は瞬く間に、乙姫の周りに居たサキュバス達を斬り進む。


あまりの速さ、そしてあまりの強さに焦る乙姫。


乙姫「な、何をしているお前達!!! さっさと誘惑でソイツを止めろ!!!」


しかし、誘惑する間もなく斬られるサキュバス。

桃太郎が速すぎて捉えきれないのだ。


ドク「あーあ、主を怒らせちまったな。俺達の出番はねぇな」


モンク「主がキレるとおっかねぇからな」


ハク「なんと気高しい姿。流石は我が主です。」


エルザ「あの悪女、死んだな」




桃太郎はあっという間に全員を殺すとそのまま乙姫の顔面目掛けて剣を突き刺す。


乙姫は悲鳴を上げるが既に遅かった。

これで終わり---そう思われたが。






桃太郎「・・・・・・浦島、どういうつもりだ?」


乙姫と桃太郎の間に割って入りあろう事か、桃太郎の剣を

弾いた。


裏切られ弄ばれたにも関わらず乙姫を助ける浦島が桃太郎には理解できなかった。


乙姫は間一髪で浦島に命を救われる結果となる。




乙姫「はっ、ははっ、あははははッ!!! ありがとう浦島!!! さすがは私のダーリン♪ さぁ! 早くその男を殺してちょうだい!!!」


ふざけた事を抜かす乙姫に、桃太郎はうんざりした。

そしてその馬鹿女を助けている浦島にも腹が立つ。




桃太郎「どけッ!!! お前はそれでいいのか浦島ッ?!!!

こいつはお前を愛してなんかいない!!! 弄ばれてたんだぞ!!! 何とか言えよッ!!!」




桃太郎は浦島を本気で怒っていた。

それは浦島を思っての事だ。

どうでもいい奴ならこんな真剣に怒ることは無い。


ただそんな桃太郎の思いも、浦島には響いていないようだ。


浦島は何も言わず、ただ俯いている。




桃太郎「浦島・・・・・・」


そんな2人のやり取りをを見ていた乙姫はというと

大爆笑している。


乙姫「あははははッ!!! なに友情ごっこみたいな真似してるのよ! ほんと笑えるんですけど! あー傑作!笑いすぎて涙が出るわよ! さぁ、そんな茶番はもう十分楽しんだからさっさとコイツを殺してちょうだい浦島!」




乙姫はとんだ最低女だった。

ここまで性格が歪んでいる女も珍しい。

こんな女を愛した浦島は、不憫で仕方なかった。


もういい、終わらせよう。

桃太郎は乙姫を殺す為、再び剣を鞘から抜こうとする。




それを見た乙姫は焦り、いつまで経っても動かない浦島に嫌気が差し、さらに罵声を浴びせた。


乙姫「浦島!アンタいい加減にしなさい! 愛する女が言ってるのよ?! さっさとソイツをやりなさッ?!!!・・・・・・ぃ・・・・・・アガッ!!!」


乙姫の口の中には剣が刺さっていた。


桃太郎「ふっ、遅いんだよ浦島」


乙姫を刺していたのは浦島だった。

浦島は桃太郎の方へ顔を振り向けると笑っていた。


浦島「ごめんごめん! ちょっと整理が追い付かなくて。

でも、もう大丈夫。僕は幻を愛していたんだね・・・・・・そして僕の友達を罵倒するような奴は許さない。って事でサヨウナら」




浦島は刺した剣を上にあげると頭が割れ、そのまま乙姫は死んだ。




桃太郎「ったくよ! 大丈夫か?」


浦島は顔では笑ってはいるものの、その目は悲しい目をしていた。


浦島「うん!もう大丈夫だよ! 逆にあそこまで性悪女で助かったよ! おかげですぐに吹っ切れた!」


そういうと今度は本当の笑顔に変わっていた。


一先ずこれにて竜宮城は攻略した。

乙姫を助ける予定が倒すことになったのはまさかの展開だったが、これで地上へと帰る事ができる。


しかし、浦島はまだ帰ろうとせず玉座の間の奥にある扉へと足を運んだ。


桃太郎も浦島に着いていくと、そこには宝の山が眠っていた。

そして真ん中には一際大きな宝箱も。


桃太郎「おっ?!!! これは玉手箱か?!!!」


前世の世界で玉手箱の存在は知っている。

箱を開けると中から煙が出ておじいちゃんに変身するのだ。


桃太郎は本当に玉手箱が存在した事に驚いていると

いきなりモンクが勝手に玉手箱を開けた。


桃太郎「おいッ!!! 逃げろッ!!!」


しかし、もう既に遅かった。

玉手箱は開けられてしまっていたのだ。

物語通りなら皆、年寄りになっちまう。




しかし、いつまで経っても何も起こらない。

いきなり叫んだ桃太郎にビックリしたのか皆が桃太郎を凝視している。


そんな空気に桃太郎は、なんだか急に恥ずかしくなってきた。


モンク「どうしたんですか?主?」

桃太郎「ん?・・・・・・何が? いやお前の足元に蛇がいてさ!!! 噛まれると思って叫んだんだよ!!! 俺の声のおかげで逃げたみてーだな!!! いやー、よかったよかった!!!」


ドク「えっ、蛇なんか居ませんでしたよ?」


桃太郎のあまりにもマヌケな言い訳に皆が更に困惑している。


桃太郎「と、とにかく!!! 箱の中身はなんだったんだ?!」


慌てて話を逸らす桃太郎。







浦島「・・・・・・人間の女の子?!」


箱の中にはなんと女の子がはいっていたのだ。

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