いざ右側の通路へ!!!
-ドク、モンク、エルザペア-
ドク達は1番右の通路から奥へと向かっていた。
しかし、道中でドクはイライラしていた。
その理由が・・・・・・
「ドスン!!! ドスン!!! ドスン!!!」
隣を見るとモンクが大きな足音をたてて走っていた。
ドク「おいてめぇッ!!! そんな大きな足音たてたらサキュバス達に聞かれるだろうがッ!!! 少しは静かに走れねぇのか!!!」
ドクは立ち止まりモンクに文句を言った。
それに対してモンクも言い返す。
モンク「俺はてめぇよりも重いんだから仕方ねぇだろ!!! 第一てめぇの声の方がでけぇんだよ!!!」
二人は大声で言い争う。
そんな二人を見てエルザはため息しか出ない。
ドク「やんのか猿やろう!!!」
モンク「やってやるよ犬っころが!!!」
しかし、ここでエルザがとうとう割って入る。
エルザ「おいお前ら、そこまでにしておけ。」
ドク「あぁッ?!!! 止めんじゃねーよ!!!」
モンク「そうだぜ新入り!!! コイツには解らせてやらなきゃならねー!!!」
二人は尚も言い争うがエルザが止めた理由は、二人の仲を持つ為ではなかった。
エルザ「喧嘩は後にしておけという事だ。周りを見ろ。」
エルザの言葉に二人は周りを見るとサキュバスに囲まれていた。
その数は100は下らない。
二人の大声で位置がバレてしまったのだ。
エルザ「全く・・・・・・これが犬猿の仲というやつか?! 少しは場を弁えぬか」
ドクとモンクは何も言えなかった。
自分のせいでこの状況に陥ってしまったのだ。
サキュバス達はほとんど人間の様な見た目をしており
露出度の高い服装をしていた。
ドク「へっ!!! てめぇらなんか一瞬で倒してやるぜ!!!」
ドクはそのスピードを活かしサキュバス達を爪や牙で斬り裂いていく。
モンクはその剛腕でサキュバス達を吹き飛ばし潰す。
そしてエルザも背負っていた十字の槍を手に持ちサキュバス達を突き刺していく。
数では圧倒的に劣るものの、戦闘力ではドク達が遥かに高かった。
ここでサキュバス達は一斉に誘惑を3人にかけた---がしかし、
ドク「へへっ!!! 俺達が人型に誘惑されるかっての!!! ッ?!!! おい馬鹿猿!!! ぶつかってくんな!!!」
エルザ「ましてや妾は女だッ!!! おいモンク!!! 何をしている?!!!」
モンクは何故か何度も二人にぶつかってきた。
まだ出会ったばかりで連携が出来ないからしょうがないとはいえ、あまりにもぶつかり過ぎている。
それでもサキュバスの数は減っていた。
そして。サキュバス達は苦悶の表情をしている。
戦闘力は高くなく、誘惑頼みの戦いであったのだ。
それが効かないとなると苦戦するのは必然であった。
ドク「ハッハッハッ!!! ぬるいぬるい!!! モンク!!! 俺様はもう30はやったぞ!!!」
ドクはモンクの方を向きそう話すも、モンクは突っ立ったまま動かなかった。
ドク「ッ?!!! まさかお前!!!」
モンクは放心状態になっていたのだ。
そのままサキュバスの元へゆっくりと歩み寄るモンク。
サキュバス「ふふふっ、貴方はとうやら誘惑にかかったようね。 さぁ、あの狼と鬼を殺しなさい!!!」
誘惑にかかったものはサキュバスの言葉に逆らえず言われるがまま動いてしまう。
モンクはドクの目の前まで歩いた。
ドク「くっ、この馬鹿猿が・・・・・・鬼女!!! この馬鹿猿は俺が相手する!!! お前はサキュバス達を頼む!!!」
モンクを相手にしながらサキュバスを相手にするのは困難であった。
力はほほ互角。
ドクはモンクに専念する為、サキュバスはエルザに頼んだ。
しかし、そんな事を許す程サキュバスは甘くなかった。
サキュバス「その狼を後ろから襲いなッ!!!」
サキュバス達はドクの後ろから襲いかかる。
更にモンクは殴り掛かろうとしてきていた。
前にはモンク、左右そして後ろにはサキュバス。
まさに四面楚歌であった。
ドク(クソがッ・・・・・・)
「ドゴンッ!!!」
モンクの拳はドクの脇を抜け後ろにいたサキュバスを吹き飛ばした。
ドク「ッ?!!!!」
ドクは訳が分からなかった。
操られているはずのモンクが自分ではなくサキュバスを殴り飛ばした。
そして、それはサキュバスも同じであった。
操った筈のモンクが味方を攻撃している。
有り得ない事が起きていた。
サキュバス「なっ、何をしている?!!! その狼を殺らぬか!!!」
しかし、モンクはサキュバスの言葉に反応しなかった。
モンク「あー? 元々誘惑なんか効いてないっての! この駄犬をビビらせたかっただけだからな!毛の少ない身体に魅力なんか感じねーんだよ!」
モンクはドクをビビらせる為ワザとかかった振りをして遊んでいたのだ。
その会話にドクは怒り心頭である。
ドク「てめぇなんの真似だッ!!! さっきからぶつかってくるは、寝返ったフリするはで・・・・・・こんな時にふざけてんじゃねーよ!!!」
ドクは鋭い視線でモンクを睨む。
しかし、モンクも怯まず睨み返していた。
ドク、モンク、エルザの中に緊迫感が生まれていた。
しかし、少しするとモンクの顔付きがいつもの顔になっていた。
というより少し具合の悪そうな顔をしていた。
モンク「ふざけてねーよ。ソイツを見てみろ」
モンクは今殴ったサキュバスを指差す。
手には吹き矢を持っている。
しかも匂いを嗅ぐと毒の匂いがした。
モンク「その野郎、陰に隠れて俺達を撃ってきやがってた・・・・・・ちょっと寝るぜ・・・・・・」
そういうとモンクはその場に倒れた。
モンクの体を見ると毒矢が大量に刺さっていたのだ。
ドク「ッ?!!! モンクーーーッ!!!!!!」
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