カペー朝と伏見宮の謎③
イギリスでは4000人以上の王位請求権者が登録されているそうですが、
日本では皇位継承資格者は今上天皇を除いてたった3人です。
もし天皇家が、臣籍降下した元皇族の皇位継承資格を認めていたら、きっと今もイギリスぐらいの皇位継承資格者はいたでしょうが、日本は臣籍降下した皇族の皇位継承資格を認めなかった。
皇位継承資格が、天皇の男系の血の伝承ならば、臣籍降下したところで、皇位継承資格は消えないはずなのに、天皇家は皇位継承資格を男系の血のみではだめだとした。
そのせいで今、皇位が絶えそうになっている。
今さら新たに賜姓皇族を認定することはできないので、今の時点で明らかな男系男子をかき集め、全ての男子に皇位継承順位をつけなければ皇位は断絶すると思われるが日本政府の動きは鈍い。
問題なのは東山天皇や後陽成天皇から分れた男系男子に皇位継承資格を与えるのに、旧宮家の子孫が反対している事です。
皇位継承順位が、純粋に血統を基準に定められるなら、旧宮家の男子より、皇別摂家の男子の方が、皇位に近いゆえ、皇位継承順位が上になってしまう。
旧宮家と呼ばれている祟光天皇系の男系男子は戦後1947年まで皇族であった元皇族の子孫であるため、自分達の皇位継承順位は、血は遠くても他の皇籍離脱した元皇族の子孫より上だと思っている。
ゆえに旧宮家は血統を基準に皇位継承順位を決めるのに反対する。
皇族であったという身位が大事だというわけだ。
しかし日本では、昔から皇位継承資格者は血統が最重視されてきた。
それは天皇は欧州の王と違って、日本神道の祭祀王でもあるからです。
天皇の重要な役割は祈る事です。
祈りには霊力が必要です。
霊力は血で子孫に受け継がれるものです。
天皇家は古来より男系の血を伝承してきた一族です。
ですから何よりも男系の血が重要なのです。
日本神道は人智の及ばぬ宗教なのです。
天皇の継承の基本は父子継承です。
初代神武天皇から第13代成務天皇までは全て父子継承です。
701年制定された大宝律令の継嗣令では、
親王とされるのは、天皇の皇子と兄弟のみでした、つまり甥や叔父はは親王ではなかった。
要するに、大昔から、日本の天皇は血統で近い男のみ後継者と決めていたということです。
血統を学ぶにはサラブレッドが最適です。
サラブレッドは祖先をたどると全て3頭の馬にたどり着きます。
「ダーレーアラビアン」「ゴドルフィンアラビアン」「バイアリーターク」です。
どんなサラブレッドも、祖先はこの3頭です。
日本人が全て男系を遡ればイザナギ・イザナミにたどり着くのと同じです。
そしてサラブレッドは、素晴らしい能力をもった競争馬を突然、誕生させるのです。
1764年 エクリプス
1881年 セントサイモン
1935年 ネアルコ
1961年 ノーザンダンサー
1985年 サンデーサイレンス
これら競馬ファンなら誰もが知っている名馬が、全て1本の系統で繋がり、先祖ダーレアラビアンに行き着くのです。
これが血統というものです。
2011年3冠馬オルフェーブルはノーザンテーストの4x3の血量です。
これはオルフェーブルにはノーザンテーストの血が18.75%流れているということです。
5代血統表を見てみると3代前と4代前にノーザンテーストの名前がある。
人間で言えば「曾祖父」と「髙祖父」に同じ人がいると言うことです。
つまり3代前は「曾祖父」だから12.5%、
4代前は「高祖父」だから6.25%、
ゆえに足して18.75%の血量となる。
オルフェーブルはノーザンテーストから18.75%の血を受け継いでいるとなるわけです。
サラブレッドは2頭の両親から各々50%づつ血を遺伝する。
4頭の祖父母からなら各々25%づつ。
8頭の曾祖父母からなら各々12.5%
4代前父母(高祖父母)からなら各々6.25%の血を受け継ぐという事です。
この考えは人間の場合でも同じです。
ルパン三世は、お爺ちゃんがアルセーヌ・ルパンだという設定なので、ルパン三世には大怪盗アルセーヌ・ルパンの血が25%入っています。
ここで天皇の血統と、サラブレッドやルパンの血統とで、重要な違いがあります。
「一世」とか「二世」の数え方です。
サラブレッドは、本馬が1世なんですが、5代血統表をみると5代前父はターントゥです。
つまりターントゥ2世がヘイルトゥリーズン
ターントゥ3世がヘイロー、
4世がサンデーサイレンス、
5世がステイゴールド、
6世がオルフェーブルです。
天皇は皇子が1世、孫が2世です。
ルパンは息子が2世、孫が3世です。
600年もたてばルパン二十世になると思いますが、ルパン20世には、その19代前の血が2の19乗分の1残っているということです。(2の19乗は524,288)
19代前の祖父母は、ざっと2の19乗 いるということです。
さて、旧宮家こと伏見宮は男系です。
その根拠は、19代前祖父の一人が「祟光天皇」だからです。
伏見宮は祟光天皇の男系の血を引いているのです。
しかし、日本人は皆いずれか天皇の血を受け継いでいます。
皇位継承条件が男系血統だけでいいなら「日本男子はみんな男系で繋がってるよ」と言われるのがおちです。
だから血の近さが大事なのです。
血統は繋がっているだけではダメで、血の濃さ、天皇との距離が、大事だという事です。
昔、天皇は祭祀王であり神でした。
だから受け継いだ血が濃ければ濃いほど強い霊力を持っているのです。
ゆえに正当に継承された天皇は人を越えた存在なのです。
明治の皇室典範の草稿を書いた柳原前光は皇統は天照大神へ繋がるといっています。
彼の書いた草稿の第一条と第二条は、
「大日本帝国皇位ハ恭シク天祖ノ大詔二則リ其皇統之二当タルコト天壌ト与二窮リナシ」
(大日本帝国皇位は、うやうやしく天祖のたいしょうにのっとり、その皇統これに当たること、天壌とともにきわまりなし)(天壌無窮)
第二条、皇位ハ男系ノ男子之ヲ継承ス、でした。
これを
第一条、皇位ハ祖宗ノ系統ヲ承ケ男系ノ男子之を継承ス、と書き換えさせたのは井上毅です。
「天祖の大詔」(天照大神の命礼)を「祖宗」(神武天皇)に変え、
天皇の神性を打ち消すような文言となっているのは欧州王室の影響を強く受けたせいでしょう。
井上毅の改悪です。
何れにせよ伏見宮の皇位継承順位を最上位にするということは、
祟光天皇の血が東山天皇の血よりも上だとする事です。
そんなこと受け入れられません。
男系主義者は伏見宮は今上天皇と同じ男系だと主張します。
しかし、祟光天皇以来の遠い男系です。
旧宮家より、皇別摂家の方が東山天皇なのでよっぽど血は近い。
皇位継承を相続の民事裁判だとして見て見ましょう。
例えば貴方が、突然、莫大な財産を相続したと言われたとします。
貴方の19代前の祖父が、とある富豪と同じ祖先で、その富豪が身よりもなく死んだのです。
だから彼の財産を貴方は相続出来るというわけです。
どう思いますか?
おかしいでしょ。
それくらい、旧宮家の皇位継承はおかかしな話なんです。
遠い血統の男系より、近い血統の方が、優先順位は上に決まっています。
なのに、なぜか遠い血統の子孫に皇位は継承されるというのです。
理屈に合わないというわけです。




