うーんなんか灰色なふにおちない原発処理水問題
中国の方のテンプレで程度の悪い投稿が気になったので、例の原発処理水問題。
どのへんが問題でどういうことかかいつまんで言いたいです。
あっちの方は罵倒やあおりばかりで核心問題はわざと言わないので。
昨今、中国政府が騒いでいる原発処理水問題だが、日本政府はIAEAのお墨付きと先日のサミットにての欧米諸国の支持をとりつけ希釈水の排水をもって政治決着をつけたいようである。しかしながら福島県漁民との行政上の約束や風評被害問題などの内政問題や政治問題にしたい中共とその腰ぎんちゃくの北朝鮮が国連でさわいでいる。そこで国際基準や問題点などの洗い出しからこの問題を見てみたい。
1、東電ズルしてんじゃないか問題。
そもそも東京電力が福島原発への安全対策へのケチリから生じた311における原発事故であるが、この原発処理からの経営難からと事故対応ののびのびの状況から、東電がこの処理水問題に真っ当に対処してるのか?という疑惑はつきない。一応東電は米国・フランスの技術支援を得て、汚染水を除染するシステムALPSをもって危険な放射性物質を除去して希釈の上排出するという「お題目」で「その通り」処理するならIAEAは問題ないとする「お墨付き」をもらっている。実際東電のWEBサイトにも基本的な除染からALPSへの処理工程は表記されている。しかしながら。共同通信がすっぱ抜いたハナシだが、実際ALPSにて処理された汚染水は全体の実際の3割に過ぎず、あとはマゼマゼにして希釈して流すという暴挙を行うのではないか?という疑惑が存在する。
ただし、IAEAに立ち会いとで肝心のトリチウムと放射線量の基準は通常の原発並になるのでどこまで危険かの科学的根拠や環境に対する影響がどの程度になるか反証の根拠はなんとも頼りないのが実情なのである。
2、トリチウム以外はどーなの放射性物質問題
共同通信の報道によるならば、ストロンチウム90、ルテニウム60、セシウム137などの放射性物質は基準超えを言うことだが、全体放射線量は1500ベクレル以下の基準があるので最悪その線量を超えない希釈で押し通すのでは?と筆者は予想している。この中で特に危険なのはストロンチウム90やセシウム・ヨウ素などの物質だが、おそらくこれらは重点的に除去されているのと実際の半減期を迎えた放射性物質もあっての判断かと思われる。ただしルテニウム60など無限と言える時間の半減期の物質もあるので大丈夫かと問われれば「うーん」と思ってしまう状況なのである。
3、半減期と311からの12年の月日
セシウムやストロンチウムの半減期は約30年。311からの処理水保管から約12年。もちっと「塩漬け」にできなかったか?と疑問は多い。たぶん東電の経営体力が持たないのと、国が予算をケチリたいのだろうと予想している。12年で半減期の短い放射性物質は無効化され、除染処理で除去はしている。
でも7割がまだというのが「疑惑」であり「どーなの」なところである。
ALUPS処理は継続され希釈作業はしているだろう。関係者が「うすめりゃ問題ないだろ」とかの東海村の「バケツでウラン」な感覚でやっていないことを祈るばかりである。
4、地元はまったく納得してない処理水の内政・政治問題
先日、岸田総理が地元漁協関係者に全く発言を許さず、理解を得たなどと独裁国家びっくりな記者会見をして「まあそうなるな」な炎上と火消しに追加補償に追われる現日本国家自民党政権であるが、支持率や国民感情や物価高をおいておいて一民間企業の利権と事情を優先するのってどういうこととツッコミどころが満載なワケだが。風評被害や他国からの予想通りの干渉、せっかくコロナから抜けた日本の状況で冷や水か足を引っ張る政治決断をここでするか?という事態に、岸田さんそろそろ辞めるのかな?と思ったりする。まあ原発関連で地元民をカネで黙らす以外方法がないのとやらかしてこじれてもはや修復の余地がない福島の漁業農業関係者と中央政権との状況が如実に露見したのが今回の出来事であった。
5、中国からの予想通りのツッコミと悪手。敵に塩を送る?
この騒動に中国から海産物禁輸だの、イヤガラセ電話攻撃などしているがここに投稿してる中国人民の皆さん「悪手」です。予想通り日本人の反発を買い、右傾勢力に「利用」されて処理水海洋放出推進派の事実上「追い風」になる事態に日本の2Fなる政治家と中共のみなさんの密約でもあったのか疑うこの頃だったりする。この頭ごなしの批難と科学的論拠を回避した物言いは日本を実際支援しているのでは?と思っている。実際国連上でも、国家広報でも共同通信の報道を引き合いにIAEAの検査や東電に第三者の科学者を立ち合わせろと日本に要求すればさぞ慌てたと思われる。
なぜ放出ありきの批難でいったんの延期や再検証の上での判断を要求しないのか外交要求でもない外交上の中国の判断にちょっと疑問に思うのである。
6、政治問題として処理した「処理水問題」にどーかと思う。
日本国家政権が国際的に根回しを続け、フクシマの原発からの処理しきれずにいた汚染水を国際政治問題として「処理」し「処理水」として海洋放出する判断は国家としては妥当かもしれない。しかしながら
福島県地元民の賛意は全く存在しないし、日本全体の風評被害は免れないし、被爆国としてのヒロシマナガサキの8月のイベントを大々的に国際政治に披露した日本としては甚だ矛盾した状況となり、庶民としては中国の禁輸処置や物価高でのおさかなや刺身がこの状況で価格下落するのはうれしいが岸田首相の判断が良かったかと聞かれれば「ぜんぜんだめ」としか言えないのである。
7、何がベスト・ベターだったのか?
海洋放出以外の方法としてモルタル処理だの別の選択肢はあったと環境団体やNGOは主張しているがおそらく費用つまりカネの問題で却下となったと思われる。身も蓋もない話であるが、そもそもカネがあれば余裕があれば処理水を除染しつつ半減期待ちの「塩漬け」にして30年危険な物質の状況を待てば良かった話なのである。今回の問題は長崎の諫早干拓地問題と非常に似ているが、タイミングとして最悪を選ぶのがなんとも日本人らしいと言える。なにがベストベターと言うよりせめて3年待てなかったのか?
と言うのが筆者の見解である。
8、原発国家どこもが腹のさぐりあいの原発排水処理水問題。
現在原発処理水問題であるが以前強硬に批難したロシアは今回はカヤの外である。まあかの国はソ連時代に原発の未処理の排水を日本海に投棄した「前科」あるわけだが。じつは各国の原発が排水する処理水が問題がないかと言えば「言い切れない」というが共通の事項なのである。もちろん自然界にも放射線や放射線物質は普通に存在する。現在の基準において世界各国が一応納得するのは「現時点で問題が発露していない」だけなので、実際排水における温水が周辺環境や排水溝の状況に影響を与えたり、微量のストロンチウムが環境に悪影響を及ぼしたりと放射線物質の環境への影響や原発の環境への変化状況はどこの国でも原油施設のソレと同じく触れられたくない問題でありその提起を嫌がっていることがこの処理水問題に如実に現れていると筆者はみている。
9、悪魔の証明か?エビデンスの不在とイメージ先行な処理水問題。
今回の処理水問題で政治問題として「処理」され日本政府が強引に決着した背景に是か非かの双方に確固としたエビデンスが不在なことがある。東電は処理した希釈した安全だというがこのやらかしウソツキ企業には信用と実績がない。いっぽう環境団体の言い分も科学的根拠や被害実相の証明には頼りない。
IAEAも実際は「言う通りに処理してれば問題ない。ウソついてなければな!」な立場である。
たしかな事実として原発事故で放射能汚染されたトコの原発冷やした水がなんとか処理されて溜めてたけど、おいておけなくて海に捨てるらしい大丈夫なのか?で大丈夫と言う国や東電はそもそもうさんくさいい。だが風評被害以外の実相や実際の被害は見えてこない。「わからない」という不信と不安がこの問題で日本人を悩ましているのである。
311の原発事故で政権担当者が連発した「ただちに被害はない」というのが今回の政治決着だろう。
ただし日本や世界全体が未知への不安と疑惑を免れず、先日のコロナ禍でもあった批難の応酬と不信とこの事態を利用しようとするひとが絶えないと思われる。日本政府と日本人にはこの事態を冷静にとらえ福島を代表とした「被害者」にできうる支援をし、政治には適切な補償と風評被害の根絶に全力を尽くしてほしいと思う。ただし東電おめーはダメだ。アンタらが根本の原因だし。
根本は東京電力という企業と国家がこの原発問題において
とことん信用がないのが大元なんですよね。