ひのきのぼうと魔法
「奴隷よ。お前の名前は何なんだ?」
「ユウっす」
「勇者さんはなんて言うんすか?」
「どうでもいいことは聞くな。
それより、ユウ。お前魔法は使えるのか」
「魔法っすか?」
「おう」
「一応使えない事は無いっすけど」
「ちょ、あそこのスライムにやれ」
「無抵抗なスライムにっすか!?」
「早くしやがれ?」
右手にひのきのぼうが見える
「喜んでやらさせていただきます!!
炎魔法 第1式 ガラン!」
ボッ!っと小さな炎の塊が手の上に生まれる
シュッッ!!
ビチャァァ
「うわぁ、スライムがバラバラにお前無抵抗な
スライムに向かってサイテーだな」
「誰がやれって言ったんですか!!」
「てか、俺魔法使えねぇんだよ。教えてくれ」
「簡単ですよ!自分の中の粒子を使えるように
してくださいっす!!」
「粒子を使うんだな」
ショウが目を閉じ手に集中する。
するとひのきのぼうがカタカタと揺れ出す
「勇者さんいい感じっすよ!!」
「……………!」
ヒュゥゥ!!ひのきのぼうが空高くに飛んでゆく
「お、出来たっすね!!」
「いや、なんか違うだろ。誰がひのきのぼうを操る魔法を使いたがるんだよ。もっといいのないのかよ!!!」
「残念ながら魔法は生まれ持つセンスの1つなんで僕にもあんまり分からないっす…けど名前は知ってるっすよ。今のは操作魔法 第1式 クグウっすね」
「名前はかっこいいじゃん。気に入った!」
「それは良かったっす。」
「じゃぁ、あのスライムと戦ってくるぜ!!
操作魔法 第1式 クグウ」
ひのきのぼうがスライムに襲い掛かる
ズバァァァ!ひのきのぼうがスライムを貫通する
「よっしゃぁぁ!!」
ひゅーーんこつん
「あっ、、、」
奥で眠っていたオークにひのきのぼうが当たる
「グォォォォ…?」
「おい、ユウどうする…?」
「そんなこと言われて困るっすよ。だってアイツの目こっち向いてるっすよ。ほら、、」
オークは快適な睡眠が邪魔されて怒っているようだ
「グォォォォォ!!!」
オークが勇者に向かって走り出す
「うぇぇぇぇ!?!?ユウ!盾になれぇ!?」
「えぇ?!ちょ、えぇ!」
ユウにオークの攻撃が直撃する
「ふぁ…」
「よくも俺の仲間を!!」
「主に勇者さんのせいっすよ……」
「お前だけは許さない!!」
ひのきの勇者対オークの正面衝突が始まる!