ひのきのぼうとの出会い
「ショウ、起きなさいショウ。今日は王様に挨拶に行く日でしょう。起きなさい。」
「ん……うぅ…ねむぃよ…」
「早く起きなさい。先にご飯食べてるからね」
「待ってよぉ…」
タッタッタッガタガタガタドタン!!
「いたぁぁぁいぃぃ…」
「なにしてるの、もう。早くおいで」
手を差し伸べる
「ぅん……」
「いい?今日は王様に挨拶に行くでしょう?
ちゃんと礼儀はしっかりするのよ?分かった?」
「ぅん…」
「じゃ、行ってくるのよ。元気でね。」
「ぅん…」
勇者が家を出ると
「あっ、勇者様!おはようございます!今日は王様に挨拶に行く日ですね!ご案内しますので着いてきてください!」
「ありがとう…」
「はい!では後はここを真っ直ぐすすめば着きますので!(こんな奴が勇者で大丈夫なんだろうか。こんな根暗より動ける自信があるんだが)」
「ありがとう…」
ヒョコヒョコヒョコヒョコ
ショウはフラフラと歩き出す
「おぉ!勇者よ!!遂に旅立ちの日が来たな!主が父の遺志を引き継ぎ魔王討伐に行く時はワシは感動したぞ!」
「………」
「勇者には100Gとひのきのぼうを授けよう」
「……チッ、クソが(100Gとひのきのぼうで何が出来るんだよ)」ボソッ
「何か言ったかな?勇者」
「いえ…ありがたく受け取らせていただきます」
「いざ行け!勇者よ!困難にも屈せず魔王を討伐するのだ!!」
「…」ペコリ
きゃぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁあ!!
城から出ると女性の悲鳴が町に響き渡る。
悪魔だ!悪魔が出たぞ!!
助けてぇ!!終わりだ…世界は終わるんだ…
「………(別にいいか)」
「あっ、勇者様!!皆!勇者様が来たぞー!!」
おぉ!勇者様だ!これで安心じゃ!
「……(ひのきのぼうでどう対戦すればいいんだ?)」
きゅぇぇぇぇぇぇ!!!
悪魔がさけぶ。するとコウモリや犬や猫が逃げ出し風が吹き続く。
「やるしかないか…」
勇者はひのきのぼうを装備!すると
デデデーン
と何やら変な音が鳴り響いた
「…?(まぁいいか)」
きゅぇぇぇぇぇ!!
悪魔は勇者に襲いかかる
「クッ……!」
勇者はひのきのぼうで攻撃をなぎ払い腹部を突く
「…(確かあいつはデビル。ランクはC−だったはず。この町の付近では上位クラスの魔物がなぜここに来るんだ…)」
きゅぇぇ!
デビルは小さな翼で空を飛び町から逃げていく
「…(なんだったんだ…)」
勇者様バンザーイ!!最強だー!!
「…( ⸝⸝⸝¯ ¯⸝⸝⸝ )(これも悪くないな)」
その頃魔王は
「フハハハ、勇者め!あのひのきのぼうを装備したな!これであいつは終わりだ!!フハハハハハハハ!!」
続