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ひのきの勇者  作者: 紫央
1/5

ひのきのぼうとの出会い

「ショウ、起きなさいショウ。今日は王様に挨拶に行く日でしょう。起きなさい。」

「ん……うぅ…ねむぃよ…」

「早く起きなさい。先にご飯食べてるからね」

「待ってよぉ…」

タッタッタッガタガタガタドタン!!

「いたぁぁぁいぃぃ…」

「なにしてるの、もう。早くおいで」

手を差し伸べる

「ぅん……」

「いい?今日は王様に挨拶に行くでしょう?

ちゃんと礼儀はしっかりするのよ?分かった?」

「ぅん…」

「じゃ、行ってくるのよ。元気でね。」

「ぅん…」

勇者が家を出ると

「あっ、勇者様!おはようございます!今日は王様に挨拶に行く日ですね!ご案内しますので着いてきてください!」

「ありがとう…」

「はい!では後はここを真っ直ぐすすめば着きますので!(こんな奴が勇者で大丈夫なんだろうか。こんな根暗より動ける自信があるんだが)」

「ありがとう…」

ヒョコヒョコヒョコヒョコ

ショウはフラフラと歩き出す

「おぉ!勇者よ!!遂に旅立ちの日が来たな!主が父の遺志を引き継ぎ魔王討伐に行く時はワシは感動したぞ!」

「………」

「勇者には100Gとひのきのぼうを授けよう」

「……チッ、クソが(100Gとひのきのぼうで何が出来るんだよ)」ボソッ

「何か言ったかな?勇者」

「いえ…ありがたく受け取らせていただきます」

「いざ行け!勇者よ!困難にも屈せず魔王を討伐するのだ!!」

「…」ペコリ

きゃぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁあ!!

城から出ると女性の悲鳴が町に響き渡る。

悪魔だ!悪魔が出たぞ!!

助けてぇ!!終わりだ…世界は終わるんだ…

「………(別にいいか)」

「あっ、勇者様!!皆!勇者様が来たぞー!!」

おぉ!勇者様だ!これで安心じゃ!

「……(ひのきのぼうでどう対戦すればいいんだ?)」

きゅぇぇぇぇぇぇ!!!

悪魔がさけぶ。するとコウモリや犬や猫が逃げ出し風が吹き続く。

「やるしかないか…」

勇者はひのきのぼうを装備!すると

デデデーン

と何やら変な音が鳴り響いた

「…?(まぁいいか)」

きゅぇぇぇぇぇ!!

悪魔は勇者に襲いかかる

「クッ……!」

勇者はひのきのぼうで攻撃をなぎ払い腹部を突く

「…(確かあいつはデビル。ランクはC−だったはず。この町の付近では上位クラスの魔物がなぜここに来るんだ…)」

きゅぇぇ!

デビルは小さな翼で空を飛び町から逃げていく

「…(なんだったんだ…)」

勇者様バンザーイ!!最強だー!!

「…( ⸝⸝⸝¯ ¯⸝⸝⸝ )(これも悪くないな)」

その頃魔王は

「フハハハ、勇者め!あのひのきのぼうを装備したな!これであいつは終わりだ!!フハハハハハハハ!!」









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