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国民生活センターによるマスクに関した実験。人によっては「漏れ率100%」

作者: 天乃川シン

ネットで色々と検索していたら、このような資料を見つけた。


「ウイルス対策をうたったマスク ―表示はどこまであてになるの?―」


平成21年11月18日に「独立行政法人国民生活センター」が発表した資料だ。

http://www.vat.co.jp/images/influenza/mask01.pdf


平成21年(2009年)と言えば世界的に「新型インフルエンザ」が流行した年で、マスクの需要増に伴うトラブルみたいなものが増えたのだろう。


――この当時、ウイルスや花粉といった公衆衛生の目的で使用されるマスクには公的な規格基準はなかった。社団法人日本衛生材料工業連合会が独自で「マスクの表示・広告自主基準」を定めているだけだった(※2021年6月16日経産省・厚労省発表によると、マスクの日本産業規格(JIS)が制定されている)。


当時の自主基準では、フィルターの捕集効率の表記については「99%」が上限とされているのだが、「99.9%」とうたった商品も多数販売されていた。これって法的にはオッケーなのかもしれませんが、業界基準を破っている事になるんだね。……ふ~ん。


まぁ、とにもかくにも国民生活センターでは「ウイルス対策をうたったマスクについて、マスクのフィルター部の性能や着用時にできる顔とマスクの隙間から空気がどの程度漏れるのか等を調べ、消費者に情報提供することとした」――として、2009年8月~9月に様々な実験を行ったのだ。


今回は国民生活センターの実験の一部

①着用時の顔とマスクの間からの空気の漏れ

②表示 


以上の二点を紹介したい。


――さぁ、どのような結果になっているか楽しみだね!


「テスト対象銘柄」

通信販売及び神奈川県相模原市、東京都町田市の量販店、コンビニエンスストアで 8月~9 月に販売されていたもので、「ウイルス対策」又は「N95」をうたう15銘柄(プリーツ型9銘柄、立体型6銘柄)をテスト対象とした。また、参考品として、NIOSHに認定されたN95マスクを加えた。


「テスト結果」

①着用時の顔とマスクの間からの空気の漏れ

(※顔とマスクの隙間からの微粒子の出入りを「漏れ」としたとの事)


この実験ではモニター10名(男性5名、女性5名)により、マスク着用時にどれくらい空気の漏れが生じるのかを調べた。なお漏れ率は、マスクの内側(マスクと顔の間)と外側に浮遊している0.3マイクロメートル以上の微粒子数を計測し算出したとの事。


詳しい方法は以下。


モニター10 名(男性 5 名、女性 5 名)に、商品のパッケージを見てマスクを着用してもらい、普通の呼吸をしている時の漏れ率を測定した。

〔測定装置〕柴田科学製 労研式マスクフィッティングテスター MT-03

〔測定原理〕レーザー光散乱方式による粒子個数計測。室内粉じん及びマスク内粉じんの粒子個数の比率測定

〔対象粒子径〕0.3マイクロメートル以上

なお、モニターには、防じんマスクの規格(昭和 63 年 労働省告示第 19 号)で定められている顔の寸法(鼻根おとがい距離と唇の幅)で規定されている範囲に入る人を対象とした。


さて、結果はどうだったか?


「 すべての銘柄で平均漏れ率が 40%以上であった(最低40%という事ですからね:筆者注)。また、フィルターの捕集効率が高いものでも、顔との隙間からの漏れがあるため、ウイルス等の微粒子を完全に遮断することはできない」


――という事だ。フィルター部でいくら微粒子をキャッチしようとも、鼻や頬なんかに出来る隙間から、最低でも40%以上のウイルス等の微粒子が侵入してくるのだ。マスクの外の微粒子数が100だとしたら、最低でも40がマスクの隙間から侵入してくるって事ですね。……ふ~ん。ふ~~~~ん。


「フィルターの捕集効率が 95%以上と高い3銘柄(No.10、11、13)についてみてみると、No.10 では 15~76%(平均 40%)、No.11 では 63~100%(平均 84%)、No.13 では 34~100%(平均 58%)であり、フィルターの捕集効率が高くても、隙間からの漏れがあるためウイルス等の微粒子の侵入を完全に遮断することはできないと考えられた」


――凄いですね漏れ率が。No.11とNo.13は平均で84%、58%となっているが、この数字はあくまでも10人のモニターの平均値であり、人によっては漏れ率100%の場合もあるっていうんですからね? 100%って数字は本当なのかと若干の疑念も湧きますが、しかし100%に近いくらい高い漏れ率だと言えるのかもしれませんね。


ちなみに縦軸に漏れ率、横軸に各銘柄を記したグラフを眺めてみると、こまかく数値は示されていないので確実性はないんですが、15銘柄のうち8銘柄は漏れ率100%の人が居るように見えますね(あくまでもグラフをパッと見てね)。


あ、あとこの実験において4名の方が漏れ率20%を超えていたそうですが、いずれも女性だったそうです。


女性は男性に比べて小顔(――ではない人も居るが)ですから、鼻や頬なんかに出来る隙間が男性よりも広いんでしょうね。


②表示

1、捕集効率

「99.9%など捕集効率と思われる表記が目立つように記載されていたが、捕集対象はウイルス、ウイルス飛沫、バクテリアなど粒子の大きさが異なるものであった」


99.9%と業界基準から外れた高い捕集効率をうたっていても、「ウイルス飛沫」「浮遊しているウイルス」等と対象としているものが異なっている事があったそうだ。また、15銘柄中12銘柄が99.9%をうたっていたそうだ。……ふ~ん。ふ~~~~ん。ふ~~~~~~~~ん!


ウイルスとウイルス飛沫は大きさが全然違いますからね? ウイルスは0.1マイクロメートル。飛沫は、ウイルスに水分や埃が付着した5マイクロメートル以上のもの(※国民生活センターによると粒子系が3~5マイクロメートル程度)ですからね? 


現在のマスクは花粉やPM2.5という表示もみられますが、花粉は30~40マイクロメートル、PM2.5は2.5マイクロメートル。


ていう事は、そもそもウイルスだけを対象にして99%や99.9%と捕集効率をうたっているワケではないという事ですよ。例えば99%だとしたら、「(フィルター部分で)ウイルスを99%防ぐ」――これは×だという事ですね?


正しくは「(フィルター部分で)ウイルスやウイルス飛沫や花粉やPM2.5といった全体の99%を防ぐ」――これが〇だという事ですね? 


以上、合ってますよね???


う~ん、こうなるとフィルター部分でどれくらいのウイルスがキャッチされているか分かりませんね。


――紹介したかった実験結果は以上になりますが、しかしマスクって色々な表示が怪しいなとは今までも思っていたが、調べてみたら尚更そう思うようになりましたよ。


国民生活センターも業界に対して


「マスクの効果が発揮できるよう、隙間からの漏れが少なく、また使用性のよい商品作りを要望する」


このように改善を求めています。


しかし漏れ率の高さにはびっくりしたな。申し訳ないけどフィルターが例え100%の捕集効率になったとしても、漏れ率も100%だったら、一体マスクを着用する事にどれだけのアドバンテージがあるんですかね? そう思ってしまいます。


漏れ率100%! 人によってはそういった結果になっているそうです。


……ふ~ん。ふ~~~~ん。ふ~~~~~~~~ん!!!

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