表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/72

タイトル未定2025/12/21 20:38

霧のようにうまくいかない日々が、街全体を覆っていた。

誰もが何かを試みるが、結果は手元から滑り落ち、思考は空中でばらばらに散る。

それでも彼は、ほとんど見えない細い線を辿ろうとする。

何かが悪いわけではない。ただ、そういう世界なのだ。

それでも、手を伸ばす。


線の先に何があるのか、誰も知らない。

時折、手の先にわずかな手応えがあるような気がする。

それは確かに存在するかもしれないし、幻かもしれない。

だが、彼は確かめることをやめられなかった。


街の灯りは揺れ、空気は重く、情報は途切れ途切れで流れる。

人々は叫ぶでもなく、笑うでもなく、ただ淡々と過ぎ去る。

彼の目には、無数の線が絡み合い、迷路のように見えた。

その中で、彼はひとつの線を選び、細く辿っていく。

もしかすると、そこには何もないかもしれない。

それでも、手を伸ばす。


日々が重なり、手を伸ばすほどに疲弊していった。

線は時に途切れ、時に崩れ、手応えは次第に薄れていく。

肩はこわばり、胸は張り裂けそうで、思考は霧の中に沈む。

それでも手を伸ばすことに慣れきっていた彼は、止まることすら考えられなかった。


ある夜、ふと手を伸ばすのをやめてみた。

線を探すのをやめ、目の前にある空気の揺れや街のざわめき、足の感覚に意識を向けてみる。

特別な理由も、意図もなく、ただ流れに身を委ねる。

すると、不思議なことに、手応えは線からではなく、自分の感覚から生まれ始めた。


線に頼らずとも、歩く方向が自然にわかる。

人々や街のざわめきに溶け込むように動くと、疲弊は少しずつ和らいでいった。

霧は依然として濃く、世界は依然として混乱している。

だが、もう手を無理に伸ばす必要はない。

小さな流れに沿って進めば、少しずつ道が見えてくるのだ。


朝の光は、まだ霧の向こうにぼんやりと漂っていた。

それでも彼は歩きやすくなっていた。

手を伸ばすことだけが正解ではないと、体が静かに教えてくれる。

線に縛られず、感覚に従う。

それだけで、世界は少し生きやすくなるのだと、彼は思った。


霧は消えない。

混乱も消えない。

だが、歩くのは怖くない。

手を伸ばすのをやめ、感じるままに進めば、少なくとも自分は溺れずに済む。

小さな光を辿るように、ただ、彼は歩き続けた。

あとがき


なんとなく自分が世の中に感じている違和感を、うまく言葉にできないまま、AIに投げかけて生まれた小説です。

正解を探したかったわけでも、答えが欲しかったわけでもなく、ただ「この感覚は何なのだろうか」と確かめたかったのだと思います。


なぜか、ふとスロットに強く没入していた時期を思い出しました。

勝っても負けても、結果がどう転んでも、自分がそこに存在しているという事実だけは変わらない。

運命と言えば大げさかもしれませんが、それは抗えない必然のようにも感じていました。

その頃、いや、もっと前からかもしれませんが、感覚に従わず、無理に抗おうとすればするほど、かえって深みに沈んでいく――そんなイメージをどこかで抱いていた気がします。


最近、その感覚を強く意識した出来事があります。

バイクのフロントフォークのオイル漏れです。

修理しなければと思い、電話をかけようとするのに、どうしても気が乗らない。

結局キャンセルしてしまう、ということを繰り返しています。

何が悪いのかは分からない。ただ、状況がどこかで大きく切り替わろうとしている、その予兆のようなものを感じているだけなのかもしれません。


それは良いことでも悪いことでもなく、ただ必然的に訪れるもの。

ときどき、理由もなく「明日、自分はいなくなるのではないか」という、どうしようもない不安に襲われることもあります。

それでも、夢の続きを見るように、明日は当たり前の顔をしてやって来る。

だから今日も、何かを無理に掴もうとせず、ただ感覚のままに歩いているのだと思います。


この小説は、答えではありません。

ただ、今の自分が確かにここにいて、生きていたという痕跡です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ