表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転移~アイテムチート  作者: けんもも
6/17

第6話 出発

第6話 出発



 翌朝、目が覚めて改めて、夢ではなく現実に異世界転移したんだと実感。いつもなら朝起きて、愛機のスマホで天気、ニュース、ゲームなどをポチポチするのが習慣だけど、こちらに転移したときに、正に着の身着のまま。紫のジャージにインナーにトランクス、靴下にスニーカーのみが一緒についてきたけど、スマホをはじめ、財布やキーなどは目覚めた場所の周囲にも見当たらなかった。

 っていうか、異世界転移してきたの俺だけ?あの事故の時、クラスメイトや担任の先生、バスの運転手さんも一緒だったけど、周囲に人の気配はなかった。たぶん地図LV5にした時も何の反応もなかったから、俺一人だけが転移してきたのかもしれない。

 スマホがあれば、どこにいても生きていける気がしたのに、愛機を失ったのは返す返すも残念・・・


ただいま、アイテムの魂への定着率10%です。

現在、アイテムの能力開放は10%です。

定着率の進行と能力開放には、・・・と・・・が必要・・・・


 わっ、突然頭の中に女性の声でアナウンスが聞こえてきた。スキル君との会話は、基本知りたいことを思い浮かべると、目の前に半透明の画面が出てきて、文字で回答?を出してくれるんだけど、声がしたのは初めて。今のは一体何?ってスキル君に聞いても無反応。


 うーん、まあなるようになるか。てなことを考えていたら、朝食に呼ばれて、一人ポツンと座って朝食を食べ終わった時に、村長に呼ばれた。




目の前には、防具?とナイフが置かれていた。



「シュウ殿、こちらがワイルドボアの素材から作らせた防具とナイフです。徹夜で作ってくれたようです。どうぞお納めください。余った素材はすでに荷馬車の方に積んでいます。食料も積んでいますのでいつでも出発可能です。それと、こちらは今回の報酬分のうち、馬車の分、武器・防具の作成費用、旅に必要な物品の準備費用を差し引いた残りでございます。こちらが明細書と、差額分の銀貨1枚と、大銅貨2枚に銅貨4枚となります」


 そう言って渡された明細書を見る。一部読めない単語があるので、言語スキルLVを4に上げた。すると全ての単語が自動翻訳された感じで理解できた。計算も簡単に暗算できた。計算スキルは3のままでいいみたいだな。さらに複雑な計算が必要な場面になったらLVアップするか。

 ふと顔を上げると、村長が俺の様子をじっと観察している感じだ。何だろう?何か対応が拙かったか?


「それと、こちらは今回のワイルドボア討伐の件を書いた手紙です。領都へお寄りの際、侯爵様にお渡しいただければ幾ばくかの褒賞金が出ると思います。今回、私たちの村で十分な報酬をお渡しできませんでしたのでよろしければこちらをお持ち下さい」


「中を読んでも構いませんか?」


 手紙自体に封はされてなかったので俺が読んでもいいだろうと思って一言断ってみた。それを聞いて、村長が納得顔をしたけど、それは置いといて手紙を読む。要は報告書だ。昨日俺が聞いた話と、ワイルドボアがどのように討伐されていたか詳細に書かれている。村長だしこう言った報告の義務でもあるんだろうか?でもそう言った報告書を俺に託すのは変か?でもまあ、俺に不利益なことが書かれている訳ではないのでそのまま受け取る。


「では確かに受け取りました。着替えたらすぐに出発したいと思います」



 昨夜、風呂の残り湯で洗濯したジャージとTシャツ、トランクスは乾いていた。代わりに着けていた服をどうするか迷ったけど、そのまま貰うことにした。尤も着け心地は良くないけど。なんとなくガワガワした感じで。ずっと着てたら慣れるんだろうか?まあともかくジャージに着替えて、作ってもらった防具を着けてみる。


 今回作って貰ったのは、ベストタイプの上着、腕あて、籠手、脛当て、ブーツだ。ジャージの上から着けてるから何となく不恰好だけど、小学生の時にやったソフトチャンバラの防具を思い出した。

見てくれよりも安全第一だしね。


 ウエストポーチみたいなものも作ってくれていて、中に3種類のポーションが入っていた。賢者くん情報によると、回復ポーション、毒消しポーション、麻痺消しポーションみたいだ。明細によると、回復ポーション一本で大銅貨5枚もする。毒消しポーションや麻痺消しポーションが大銅貨8枚。

馬車が一番高いけど、準備して貰った物品の中では一番高価だ。やはり1銅貨=1000円から10000円相当なんだろうな。



 身支度を整えて外に出ると、村長さんを始め村の男の人たちが何名か待っていた。荷馬車の方もちゃんと準備してくれたようだ。


「それでは、シュウ殿。これから出発すると日の高いうちに野営にいい場所まで辿り着けます。大通りに出て北側の門から街道を進んでいいただければ、30日ほどで領都に着きます。街道から大きく離れなければ、魔物に遭遇することも少ないと思います。尤も、ワイルドボアを討伐できるほどの腕前なら、この辺りの魔物なら相手にもならないでしょうが」


「いろいろご丁寧にありがとうございます」


 コミ障の俺には、相手が複数だとかなりストレスがかかるんで、サッサと出発することにした。そう言えば、俺って荷馬車の操車とかできないけどとか思ったけど、今更言っても仕方ないので、手綱を持っておっかなびっくり馬車を発車させた。よく躾けられている馬なのか俺の操車でも問題なく進んでくれる。





「村長、何も言わず出発させてよかったのでしょうか?」


「ボルグよ、あの者は帝国の言語も理解できているようじゃ。帝国の人間には見えないが、さりとて王国の王宮府の者とも思えん。まして上級貴族でもなかろう。ただ、ワイルドボアを刃物ではなく首の骨を折って屠ることのできる豪の者じゃ。見かけに騙されてはならん。あの者が何の目的でこの侯爵領地に来ていたのかは不明じゃが、我らの村が救われたのは事実じゃ。なれば不要な詮索はせず黙って送り出すのが一番じゃろう。仮に王国に不利益な者であるなら、あの手紙を持って行かぬだろうし、王宮にとって必要な人物なら領都の役人がそれ相応の対応をするじゃろうて」


「それならば、よいのですが」


「まあ、ワシはすでに王宮府の大臣職から身を引いたジジイじゃ。国王陛下の温情で魔物がほとんど出ることのない、辺境のこの地を貰っているだけじゃしな。王国のことは若い者に任せておけばよい」


「はい、承知しました」


「今夜は、シュウ殿に貰ったワイルドボアの肉を皆で食べるとするかの。しかし、銀貨5枚を提示しても眉ひとつ動かさなかったの~。欲がないのか、何か目的があったのか。まあ、余計な詮索は不幸を招くな」



 ずっと後に知ったことだけど、この村の村長は、この大陸の王国連合の中でも大国の一つであるアスラ王国の名宰相と言われていた人物だったようだ。2代の国王に宰相として仕えていたそうで、現シュリエット侯爵の父にあたる人で、この村は現国王から退職祝いにもらった直轄領地だったようだ。王国内にありながら税や兵役の免除などの優遇処置もされているために、かなり裕福な村だったようだ。村人の大半も、宰相を慕って一緒に王宮を離れた兵士や職人たちで、特に防具職人は王都の職人の中でも有名な人だったみたいだ。




 村を出た後、そう言う話がされているとは気がつくこともなく、と言うか初めての荷馬車の操車でそう言ったことに気を回す余裕もなく街道を進んだ。尤も、街道とは言っても石畳が敷かれているとか、綺麗に整備されている訳でもないんだけど、草原の中で馬車2台が余裕で通れるほどの幅の道ができていた。


 馬車に揺られて2時間ほど経った頃、馬車の操車にも慣れて、周囲を見渡す余裕ができた。

周囲と言っても、草原、森、山だけだけどね。



 ともかく地図を視界の右隅から、視界の全面に半透明状に出してこれからの予定を検討してみた。街道を追ってみると、右手にある深い森を大きく迂回するように街道が作られているようだ。森を避けるって言うことは、あの森の中は魔物とか出てくるんだろうか?視界に入った場所については、詳細な地図が見れるようなので取り敢えず、馬車の上からキョロキョロと周囲を見渡す。

 森を突っ切れば、領都まで距離的には半分かもしかしたら10日ほどで到着できそうな感じだけどな。まあ、今走っている街道を2日ほど進むと次の集落がありそうなんだけど、さてどうしたものかな。荷馬車の荷物を確認すると、食料は30日は十分に持つと思う。水は、途中川が結構あるんでそこで補給すれば大丈夫だろう。寝る時がちょっと心配だけど。



 アイテムボックスじゃない、この世界ではイベントリーと言うのか、ともかく異次元収納スキルを早めに獲得しておきたい。職に就けば5枠持てるみたいだ。

基本職で5枠。

上級職では職種によって10枠から20枠。

専門職では職種によって50枠から100枠

が使えるみたいだ。

 あれ?以前は賢者くんの情報でここまで詳しく出てこなかったけど、賢者くんのデータベースが更新でもされたのか?特に新しい知識を仕入れたことはないけど。

 って考えたら情報が出てきた。「複写」スキルのお陰みたいだ。俺が見たこと聞いたことが情報として残るようだ。何気に複写スキルって優良スキルなんだ。流石ユニークスキルだけあるな。LV5まで上げてて正解だった。


 そうそう、言語スキルの方もLV5にした。って言うか今持ってるスキルを全部LV5にした。言語スキルについては、LV4にしたことでこの世界の言語を全て理解できるようになったようだ。

 村長から貰った手紙や、明細書にはアスラ王国で使われている言語以外に、ガミラ帝国という国家で使われている言語が使われていた。つまり俺はあの時試されていたんだな。

 尤もガミラ帝国は今いる位置から言えば大陸の反対側、大きな山脈の先みたいだし特に敵対しているって訳でもなさそうだけどね。アスラ王国、ガミラ帝国の文字で情報が更新されたのかもしれないけど、ワールドマップ上でも両国の位置が表示されるようになった。空白地帯は他の国家か国家がない地域なのかもしれない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ