第16話 ククル
第16話 ククル
「それでは、着替えさせて連れてきます。こちらで奴隷契約を結びますのでそのままお待ち下さい」
何となく、最初から仕組まれていた感じもするけど、まあいいか。最初に出会ったのが彼女でよかった。
しばらくすると、担当者が女神を連れてやってきた。別のスタッフを連れているけど、彼が奴隷契約を施すんだろうな。女神は俺の顔を見てニッコリほほ笑んでる。
喜んでくれているのか?うん、相思相愛モードか?ついにモテ期到来か?
てなことを考えているうちに、奴隷契約が行われた。彼女のステイタスリングに触れながら魔法師?が呪文を唱えて終了だ。
「これで奴隷契約は完了しました。ご確認ください」
「ん?確認とは?」
「そうでした。奴隷を持たれるのは初めてでしたね。奴隷のステイタスリングに触れてステイタスをご確認ください。最初にステイタスリングに触れた者が所有者になります」
ああ、それで女神が俺の方に腕を差し出していたのか。一瞬なんだろうって思ってしまった。
言われた通り、彼女のステイタスリングに触れて、ステイタスオープンを念じてみる。
名前 ククル
種族 犬人族
年齢 7歳
LV 1
生命値 10
状態 奴隷
職業 なし
スキル 言語LV1
所持金 なし
所持P 9ポイント
ククルと言うのか。可愛い名前だな。状態が奴隷になって俺の名前になっている。
「この子のステイタスが確認できれば所有権は、お客様に移っております。ステイタスは本来、本人しか見ることができない物ですからね。あと奴隷状態にある物は、主人の「命令」コマンドによってなされた指示に絶対服従になります。奴隷に何らかの制限を加えたい時には、「命令」コマンドを。その命令を取り消したい時には「解除」コマンドを言って下さい。あと何か不明な点はありますか?」
「今のところは、特にないです」
「では、こちらが、明後日のオークション会場の案内です。これを入場の際に渡して頂けたら入場料免除で会場に入れます。オークションでは領都の奴隷商会のみならず、周辺の奴隷商会からも奴隷が出されますので、お時間があれば是非足をお運び下さい」
ククルがいるから、オークションには興味はないけど、どのみちしばらくは領都にいるだろうし、社会勉強と思って行ってみるかな。
そんなこと思いながら奴隷商会から出ると、すぐ横にククルがついてくる。そうだ、女子とこんなに至近距離で一緒に歩くとか、リア充だな。DT卒業も・・・いや、そっちは考えないでおこう。自然の流れでそうなったら仕方ないから受け入れるけど・・・ムフン。
今、クルルはサンダルに、シンプルなワンピースみたいな服を着けている。勿論、それでも十分に可愛いんだけど、ここは更に可愛さをグレードアップさせよう。まずは服装を変えようかな。
「えっと、クルル、さっきも挨拶したけど、今日からよろしくね」
「はい、ご主人様・・・シュウ様、よろしくお願いします。しかし、本当にお名前でよろしいのでしょうか?奴隷商館ではご主人様か、旦那様と呼ぶように指導を受けましたが」
「うん、問題ない。さっきも言ったけど、ご主人様とか言われても、ピンとこないしね。それよりもまずはククルに必要な物を買いに行こうと思うけど、いいかな?日用品など何も持ってないでしょう?」
「ええ、しかし、私の物など必要ありません。ご・・・シュウ様の使い古しの物があればそれを使わせて頂きます」
「あー俺も日用品とかあんまり持ってないんだよね。ついでに俺の物も全て新しく購入しようと思うから、必要な物を全て購入しようか。何が必要なのかよくわからないから、クルルが指示してね」
「指示など・・・しかし承知しました。それでは一通りの日用雑貨を購入しましょう。その前に荷物が多くなるでしょうから、大きめのバッグかリュックを購入してもいいでしょうか?」
「あーうん。そうだね。一応イベントリーの空きはあるけど」
「大切な物に関しては、シュウ様にお持ちいただくことになるかと思います。イベントリー枠を上手く使うために、イベントリー枠に丁度入るぐらいの大きめのバッグがよろしいかと思います。イベントリー枠の空きはいくつありますか?」
「空きは十分にあるから大丈夫だよ。それじゃあ、俺の荷物と、ククルの荷物、共有の荷物の3つに分けようか?」
「3つも空いているんですか?荷物は部屋に置いておられるのですか?」
「うーん、そんな感じ。取り敢えず、まずはバッグからね。クルルが選んでいいからね」
「かしこまりました」
少しギクシャクした感じはあるけど、初めての女子との買い物で、しかもこんな超絶美少女と二人っきりだけど、コミュニケーションはうまく取れてると思う。話術スキル、GJ!
奴隷商館にいたみたいだけど、時々、街にお使いに出ていたみたいで、クルルの方が街の地理は詳しいみたいだ。
サクサクと必要な店に入って行く。クルルは俺に必要な日常品を選んでるけど、一緒にクルルの物も買ってるから大丈夫だ。一通り買い物が終わったので宿に戻ることにした。荷物の整理もしないといけないし、今後のことも含めてきちんと話をしないといけないし。南大通り沿いを通る時に、昨日俺が服を買った店に寄ってみた。ここは男性用だけじゃく、女性用の服も置いてある。
「クルルはこう言った服は好き?」
「はい、シュン様によくお似合いです」
「あークルルにもこう言った服を着て欲しいんだけどどうかな?」
「私ですか?このような高級服、私には勿体ないです」
「でも、これから俺と一緒に行動して貰うし、旅に出たら魔物と戦うことになるだろうから、今の服だとちょっとね」
「そうですね。私には防具は勿体ないですし。それでしたら、門の近くの露店商で中古の服が売ってますので、そちらで買って頂けたら十分です」
「あー勿論、防具とか武器は購入するよ。これから一緒に戦っていくんだから当然だよね。普段の生活の中で着る服も、これから先ずっと俺と一緒にいることになるから、できれば合わせて欲しいと言うか、こう言うのクルルに似合うと思うから嫌いじゃなければ着けて欲しいかなって思う。勿論、クルルの好みの服を選んでもらった方が俺としては嬉しいし、できればそうして欲しい」
「シュウ様が希望されるのであれば、それに従います。ただ、このようなお店は入ったことがなくて、私自身、自分に何が似合うのかはよく分かりません」
「俺もよくわからないけど、クルルが着てみたいと思った物を着てみるといいよ。いろいろ着ているうちに好みが出てくるかもしれないし」
「では、シュウ様と同じようなこのシャツと、こちらのズボンを着てみます」
そう言ってクルルが選んだのは、今俺が着けているシャツと色違いでデザインが似ているシャツと、ソフトタイプのGパンみたいなズボン。所謂、ペアールックという奴だなぁ。うーん、リア充してるなぁ。
犬人族のクルルは、少しだけ髪から獣耳が出ているぐらいでパッ目、人族と変わらない。いや、超絶美少女だから変わるんだけど、とおもかくスレンダーで目鼻立ちがパッチリしてるし、俺がこんな美少女を連れて歩いていいんだろうかってレベルだ。
結局この店でGパンと、膝丈のキュロットスカート、後シャツを2枚購入した。ズボンの裾直しはすぐにできると言うことなので、その間、他の店に行ってみる。
クルルが試着している間に、店員に女性用の服や下着を扱っている店を聞いていたのだ。と言っても、大通りの反対側にある小さな店だったけど。
かつての俺だったら、所謂ランジェリーショップなどと言うところに入ることなど一生なかったと思う。がしかし今は堂々と入って、堂々と選んだりしている。そうしないとクルルは店に入ろうとしないし、商品を手にとって選ぶこともしない。
「ご・・・シュル様、このような高級な下着は、私には勿体ないです」
「何度も言ってるけど、クルルの為でもあるけど、俺の為でもあるんだ。それとも俺が選ぶ下着は着けたくない?」
「そんな。シュウ様が下さるものなら、全て欲しいです。尤も、奴隷に私有物はありません。あくまでもシュウ様の物を貸して頂いているだけですけど」
「俺としては貸しているんじゃなくて、クルルに買ってあげているんだけどね。その辺りは追々変えていけばいいか。ともかく、クルルが嫌じゃなければ、これなんか着けてみて。クルルに似合ってると思う」
何が似合ってるのかよくわからないけど、取り敢えずクルルに合いそうな下着を何点か選んでみた。
ちなみにこの世界では、女性の胸用下着、所謂ブラと言う物はないみたいだ。ただコルセットみたいな感じの物や、ベビードールみたいな物はある。寄せて上げてとかしなくても十分って感じだけど。勿論、まだ生ではみてないけど・・・。パンツ自体は、ヒモパンってやつだ。。。




