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異世界転移~アイテムチート  作者: けんもも
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第13話 講習

第13話 講習




 受付のお姉さんに教えてもらった冒険者ギルド専用の訓練場に行くと、すでに数人の人が集まっていた。この世界は見た目、全員同じぐらいにしか見えないから、年上なのか年下なのか解らないけど、初心者講習を受けるぐらいだし、俺と似たようなもんなんだろうな。


 人が集まっていたのは、回復魔法講習を受ける人たちだったようだ。俺が到着してすぐに、いかにも魔法の杖って感じの杖を持った人が出てきた。

 耳が尖っているから、所謂いわゆるエルフって種族なんだろう。エルフは美男美女っていうのがラノベやゲームのテンプレだったけど、普通だ。確かに中性的って言う意味では美男美女枠なのかもしれないけど。


「それでは、今日は回復魔法の講習を始めます」


講習は唐突に始まった。自己紹介も始まりの挨拶もなし。


「回復魔法は、魔法職の中でも一番レベルアップが難しい職種です。その理由は、魔物を倒したり、何かを生産する訳ではないのでポイントが貯まりにくく、その分スキルのレベルアップが難しいからです。しかし、信頼のおける人たちとパーティーを組み一緒に魔物討伐をこなしてもらうことでポイントを稼ぐことは可能です。ただし、あくまでも支援魔法しか使えないので得られるポイントは僅かですけどね。ラストアタックを優先的に取らせてくれるような理解のあるパーティーメンバーを見つけるのは難しいですが、回復魔法の大切さを理解し受け入れてくれる者は多いですからね。皆さんもそう言う仲間を見つけて下さい。さて、では回復魔法の実技をしましょう。この中にはすでに回復魔法スキルを取った人、これから取ろうと考えている人いろいろいらっしゃると思います。回復魔法で大切なのは相手を思いやる気持ちです。相手の疲れ、生命値の減少を感じ、癒してあげること、それこそが回復魔法の極意です。魔士となって魔力の扱いにも随分と慣れてきたことでしょうが、その魔力を攻撃に使うのではなく、身体の中で昇華させ、淀みをなくし、対象者に渡してあげる。それが回復魔法です。回復魔法を極めればさらに治癒魔法と言う身体の怪我どころか欠損すら回復できるような魔法を使えるようになります。そこに至るまでの道は遠く険しいですが、是非、回復魔法師を目指して頑張って下さい」


 魔法の講習と言うより、人生訓みたいな話が多いけど、まあ言いたいことはわかった。それに魔物を倒す際にラストアタックが大事だってことが解ったのは大きいな。俺の場合ソロだから気にしたことないけどね。


 ともかく、魔法発動の肝は、魔力を感じることだな。感じた魔力を昇華?つまり、魔力を練るってやつか?そうして欲しい事象に変換させるって感じか。まあこの世界のスキルシステムって、魔法に限らずそう言う使い方なんだよね。

 要するに、スキルって能力を凝縮したエネルギーみたいなもので、スキルが使えるっていうのは、凝縮されたエレルギーを適切な状態・形に変形・成形して現実に発現させるみたいな感じ。

 魔力、魔力、魔力・・・

 ブツブツいいながら集中する。俺の周りでそんなことやってるやつはいない。って言うか、魔力を感じて当たり前ってレベルなんだろうけど。


「それでは、私が実演してみましょう。いいですか。回復魔法はどこを接しても発動できますけど、手当と言って、こうして自分の手のひらに昇華させた魔力を集めて、相手に受け渡ししてあげるといいですよ。この方法は治癒魔法の際に有効ですから皆さんもこの方法で習得されることをお勧めします。では、こうして、魔力を集めて、相手の身体に触れて相手の生命値を回復させてあげます。当然ですが、自分の生命値はその分減少します。勿論、昇華の純度が高ければ少ない生命値を使って、高い回復魔法を発動できます。目標は、5倍です。自分の生命値1を使って相手の生命値を5回復させてあげる。このレベルまでできれば、立派に回復魔法師としてやっていけます。勿論、回復魔法スキルを習得し、スキルレベルを上げることでさらに純度を高めることができますし、一度に複数の回復や、離れた人への回復も可能になります」


 講師の先生の手のひらが淡く光って、その光が相手の身体の中に吸収されて行く。あれが魔法の受け渡しなんだろうな。こうやって手のひらに魔力を集める。おお、何か暖かくなってきた。

 昇華、昇華。

 集まってきた魔力を制御して・・・あっ、自分の生命値を使うのか。現在40あるけど、俺の場合使った端から回復するんで実際にどれくらい使ってるのか解らないけど・・・って、魔力値と生命値って同じものなんだ。

 って言うか、生命値自体が全てのスキル発動を行うエネルギー源なんだな。それでMPとかの数値が表示されないのか。


流石に、このことは賢者くんも知らなかったようだな。

ふふふ、賢者くんに勝ったぜ・・・

あれ?何か、賢者くんの機嫌が悪くなった気が・・・

そんなことないか、スキルだし。


 ともかく、そうと解れば後は練習あるのみ。生命値、身体の内部にあるエネルギーを認識して操作する。講師の先生の指導を受けながら、目の前で練習している他の人を見ながら俺自身も練習する。

 複写スキルのお陰なのか、皆の動きと言うか、何をしようとしているのかが何となく理解できる。

特に講師の先生が個別にアドバイスを与える時の動きは、いろいろ勉強になる。

 って言うか、確認したら、生命値操作と生命値感知のスキルを習得してた。早速アクティベート、LV3まで上げておく。いやこう言うのはLV5まで上げた方がいいのか?って思ってLV5まで上げたら、わお、周囲の人たちの生命値?が認識できる。これって、相手のLVも推察できるんじゃない?LVアップしたらその分、生命値が上がるんだし。まあ、疲れたり、生命値を使って生命値が下がってたら、その分低いLVって思っちゃうだろうから絶対的な指標じゃないけど。

 かなりいい感じだ。多分、探索系のスキルと組み合わせると急襲されることはなくなると思う。生命値感知はパッシブスキルみたいだから常時発動してるしね。

 ともかく、生命値操作で楽々操作だ。なるほど、これが昇華ってことなのか。


「そこのあなた。いい感じですね。上手く練れてますよ。あなたには才能がありますね。是非回復魔法師を目指して下さいね」


 回復魔法師の勧誘が始まった。そんなに不遇な職業なんだろうか。まあ俺の場合、治癒魔法も使えるしどうでもいいんだけど。


 それから50分ほどして講習は終わった。

 そう言えば、時間について説明してたっけ?

一日が24時間って話はしたか。ちなみに、一日の始まりは日の出の時間。一年を通して日の出の時間は一定らしい。



 魔法の講習が終わった後、今度は剣術の講習だ。

 どうしようかと思ったけど、参加することにした。学んで無駄になることはないだろうし。


 でも剣術の講師は無口だった。殆どしゃべらず、全員に練習用の木刀を渡した後、模範演技を見せた後、ひたすら素振りをさせるだけだ。

 まあ木刀を握ったのは初めてだし、剣術系のスキルは取ったけど使ったことなかったので、素振りをしながら発動してみる。ヤバイ連撃してる所見られたかも。目をつぶって座ってるから寝てるかと思ったけど。でも俺には気づいてないみたいだ。連撃した時に空気を切る音がしたからそれで気付いたのか?まあいいや、目立たないようにあとは大人しく素振りしとこう。帰りに素振り用の剣でも買っておくかな。

 そう言えば、ギルドの2階にショップがあるって言ってたけど、武器とかも売ってるんだろうか?あーでも、武器は明日西地区に行くから、その時に買おうかな。工房街みたいだし、いい物がみつかるだろう。


 結局その後、大人しく素振りをして剣術の講習は終わった。途中で立ち会い稽古みたいなものがあったけど、俺は参加を遠慮した。生命値感知の情報が正しければ、ほとんどLV1ばかりだし、本気で立ち会いしたら木刀でも生命値をほとんど削ってしまいそうだ。それに、立ち会うと思わず足蹴りが出そうだし。魔物相手に蹴り主体で戦ってたから、足攻撃の方がやりやすい。


 冒険者ギルドのロビーに戻って、冒険者向けの魔物図鑑や植物図鑑、ダンジョンの情報を仕入れてたら、あっという間に1時間ほど経ってしまった。


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