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ヴィクセンとコメット

冬の童話祭2020エントリー用の作品です。

　ヴィクセンが渡された地図はペンギン達の街でした。ペンギン達は忙しなくヒョコヒョコと行き交っていますが、おしゃべりなヴィクセンにとっては何のその、一羽のペンギンに声をかけます。

　するとペンギンは、快く置き忘れたプレゼントの場所を教えてくれました。教えられた場所に行ってみると、プレゼントの箱と手紙が置いてありました。

　『親愛なるヴィクセンへ。君の話はいつも面白い。また君の話をたくさん聞かせておくれ。サンタクロースより』

　手紙を読んだヴィクセンは喜んでプレゼントを開けると、中にはリボンが入っていました。

　「かわいい！サンタさん、ありがとう！」

＊

　コメットが渡された地図は柊の森でした。柊はところ狭しと生い茂っています。でも、コメットにとっては森は遊び場です。迷うことなく柊の間をスルスルと抜けていきます。

　一際大きな柊が見えて、その手前にはプレゼントの箱と手紙が置いてありました。

　『親愛なるコメットへ。君は寡黙だが、いつも一生懸命で助かっているよ。サンタクロースより』

　手紙を読んだコメットは喜んでプレゼントを開けると、中には帽子が入っていました。

　「とてもいい感じ！サンタさん、ありがとう！」