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私は箸を置いて江藤くんを見る。
「あのね、いつもありがとう。」
「いきなり何?変なものでも食べた?チャーシュー薄い反動?」
「ううん。あのね、私も、江藤くんが好きだよ。」
私の言葉に、江藤くんはゲホッとむせた。
ちょっと、汚いよ、江藤くん。
江藤くんは食べていた箸を下ろし、少し赤くなりながら頭を掻く。
そして私をじろりと睨むと、
「あのさぁ、何でここで言うかな?社内じゃ何もできないんですけど。」
そう言って、私の頭を雑にぐしゃぐしゃっと撫でた。
雑なのにどこかあたたかくて優しくて。
心がぽわっとなる。
「俺はずっと好きだよ。」
呟くように言うと、江藤くんは残りのチャーシュー麺をズルズルとすすった。
何だか嬉しくて可笑しくて、涙が込み上げてきそうなくらい心がすっと晴れていくようだった。




