桜道 ―3月18日のこの日に―
あらすじ読んだ方思ったでしょうけど
5分で本当に読めるんです。
短いので気軽にお読みください。
「美緒っはやく起きなさいっ学校に遅れちゃうわよーっ」
「もう起きてるよーっっ」
3月18日。あと1日で卒業。
中学生活で彼氏のできることはないのかなーって思ってる。
明日でみんなとはお別れ。たくさん思い出があるなー…
って、学校に遅れちゃうっ
「いってきまーすっ」
走り出すアタシ。
いつもの桜道を通る。
高校には電車通学だし、もうこの桜道を通ることも、明日の一回しかないのかなー…。
…始業5分前。ぎりぎりセーフで学校につくことが出来た。
正直言ってめちゃ危ないし。
「美緒は今日もギリギリじゃーんっ」
「なにいってんのっ友美だって昨日遅刻したくせにっ」
おかしな二人。
友美とは親友で高校は違うけど電車の時間が一緒とか言う運命もある。
キーンコーンカーンコーン…
やっと放課後だーっ
きょうは友美とプリとりに行く約束してんだっ
卒プリみたいなもんだから、めちゃ気合入れてるしっ
友美もめちゃ気合入れてるしさ。
「おい木下っちょっといいか?」
後ろを振りかえると
あたしがもうかなわない恋だと思っている菅野がいた。
すなわちアタシの片思いの人。
菅野はサッカーの推薦で高校が決まったサッカー少年なんだっ。
「なに?」
そっちかって言うとこれからのプリをめちゃ楽しみにしていたアタシは
ちょっとぶっきらぼうな感じで答えた。
「あ、いそいでる??」
「うん。」
そうだよ、めちゃ急いでるのっ話はなんなんだっ
「な、ならべつにいいや。また明日なっ」
菅野は走って行っちゃった。
「何だったのかな?」
意味もなく友美に聞いてみた。
「っていうか…よかったの?美緒。あんなふうに答えて。」
なんだか知らないけど、あたしは菅野に怒っちゃった。
「ま、どうでもいいっしょ。」
「後悔しても知らないよ?いくならあたし待ってるけど?」
「だから、どうでもいいんだってっ」
「じゃ、いこっか。」
だれが菅野んとこなんか行くかっこのヤローっ
プリをとりに行くまでの道に朝通った桜道がある。
普通に通ろうとしていたそのとき
「ザアァァァァァ……」
一気に強い風が吹いて、
あたしの目の前を前が見えなくなるぐらいのたくさんの花びらが舞った。
まるで本当に行かなくていいの?ってきいているかのように。
「ごめんっ友美!あたしやっぱり行ってくるっ!!」
「えっちょっと美緒!?あたし、ここで待ってるからねーっ!!」
あたしはこんなに速く走ったことないってぐらいものすごく速く走った。
菅野の後ろ姿を見つけた。
「菅野ーっっ」
菅野はすぐ後ろを振り向いた。
「あ、木下…」
「さっきの続きなんだったの!?」
「い、いまさらいえるかよっ」
「ほんといそいでるのっ言って!」
「…」
「あーもうっ時間ないやっまた明日ねっ」
ほんとに友美を待たせたくなかったあたしは
あの桜道に向かって精一杯走りだした。
「おいちょっと待てよっおれ、木下のことが好きだっっ」
「えっ…」
菅野がこっちにむかって走ってくる。
「ハァ、ハァ、ハァッ木下はっ俺のことどう思ってる…?」
あたしの答えはもちろん
「あたしも大好きだよっ!」
「これから用事あんだろ?話したいことあるけど…いってこいよ!」
「ありがとっじゃぁ…メール待ってるねっ」
「おぅっ!!」
あたしはまた走りだした。
あの桜道へと…
ほらね?短かったでしょ。
5分以内で読めた方もいらっしゃるかもしれません。
あ、できたらコメントお願いします。