42 Pupil
── 鈴屋──
「こっちが酒でこれは甘く仕上げたみりんって酒、どっちも火を通せばアルコールも飛ぶし、料理にコクが出ていい調味料だよ」
「煮物に照り焼き。ああ、肉じゃがもいいかも」
並べられた食品の数々に想像を膨らませだらしない顔をしていた。
「これは、武器ですよね」
「日雅で使われてる刀って武器だ。それは展示用の模造刀だけど、本物なら店の倉庫にいくつかあるよ。見てみる?」
「是非!」
食への目移りが、壁に飾り掛けられていた刀にも振れた。
それからアオイに本物を見せてもらい、直様、自分用に合わせて短刀を購入した。
──週末、エリアB──
「あら、リアムちゃんって人じゃなかったのね」
「人です」
「ごめんなさい❤︎……でもやっぱり、もう人ってレベルじゃないわよ。人がぶつかる魔法の壁は最上級のⅣ。既にリアムちゃんは3つもそれを超えてるじゃない」
「人種で確認されている最高魔法レベルは精霊王と契約している王族の精霊魔法のⅨですよね」
「そうね。それ以外の一般魔法で超級以上のレベルを持つ人は10万人に一人、この国の総人口推定が600万人〜700万人の間だから60人ほどかしら。その9割が王立学院に所属しているらしくて残りはリアムちゃんみたいに隠れた実力者のになるのかしら。でも王立学院に在籍しているそれのほとんどがまた貴族、平民がこんな魔法レベルとスキルも持っている挙句に魔王クラスの魔力を持ってるなんて最早、神話ね」
閑静な森の中、リゲスがリアムのステータスを検分する。
「僕の魔力はまだ絶賛成長中ですよ」
「そうなの?……それはもう笑うしかないわね、フフフッ❤︎」
「笑えないですよ!? 本当に人辞めちゃってませんか!?」
「リアムと魔王の魔法練度には天と地ほどの差があると推測します。……まだ」
「それは励ましてくれてるの? それともただもっと落ち込ませたいだけ?」
「ただ弄りたいだけ。リアムは愛されていますね」
「ヤな愛され方!!」
イデアのことは既にリゲスに話してある。
さもないと修行に支障をきたしそうだったから。
「ふぅ。それじゃあそろそろ試合しましょうか」
「はい。リゲス先生」
「あら〜、リアムちゃんに先生なんて畏まられると寂しいわ。どうせならリッちゃんーとかスーちゃんーとかがいい❤︎」
「じゃあ普通にリゲスさんで」
「ま、いいでしょ」
軽く言葉をあしらって、リゲスが距離を取り始める。
「ふんぬッ!──まあ、こんなところかしらね」
「……ありがとうございました」
「ええ。お疲れ様」
魔法なしの打ち合いで結果はボロボロ、あらゆる攻撃を寸止めしてもらい、なんとか立っていた。
「実戦で得られる経験は大きなものよ。モンスターだって生きていて種族ごとに特徴があり思考し、行動する。相手の目や体の動き方を経験として蓄積し、ある程度の先入観を持っておくことも重要」
模擬用の木剣で素振りし、友人たちと試合する練習とは違う。
「だからリアムちゃんの思い切りは私は正解だと思うわよ。武器を扱う基礎もできてるみたいだし、ここはダンジョン、こんな環境がなければもっと地道な訓練をするのが賢明だけど、せっかく便利なものがあるんだから活用しないとね」
「はい。それでリゲスさん、戦闘スタイルについて相談があります」
基礎確認もほどほどに、理想の戦闘スタイルを打ち明ける。
やっと息が整ってきた。
「刀、ね。確かに面白い武器よね。私も過去に数回だけ目にした事があるわ」
「本当ですか!?」
「でもそのほとんどが場を盛り上げるための余興。はっきり言って実践には使えないレベルの剣さばきで、これを扱ったことのない私から技術が教えられるのかどうかは怪しいところね」
「そうですか。やはり難しいですかね」
死した世との繋がりを求める僕は、非合理的な懐古主義者か。
「でも全部が全部応用出来ない事もないと思うのよね。 片刃だから決め手を刃のある方で刺す型に調整する必要があるでしょうけど、受けは剣の背でもできるでしょうし。まあ、とりあえずやってみましょ。私も結構色んな武器が使えるから、できなければ状況に応じて作っていけばいいのよ」
「我儘言っちゃって……ありがとうございますリゲス師匠!」
「リアムちゃん? 次に師匠って呼んだら腕立て千回だからね?」
「はい!すみませんでしたリゲスさん!」
弟子の要望に沿って、なんとか用途をひねり出してくれる優しい師匠の下、本格的な剣の修行が始まる。
──探索中──
「ゴブリンが2体ね。一体は私が片付けちゃうから、もう一体はリアムちゃんね」
「わかりました。なるべく魔法なしで頑張ります」
「よろしい。じゃあ、行くわよ」
「はい」
午前は1対1の組手で欠点を洗い出しては型の改善をひたすら行い、午後はより実践的なモンスターを狩り行う修行。
ここ1週間はこのサイクルでほとんどダンジョンに籠っていた。
「一撃擦っちゃっみたいだけど、ようやく魔法なしで勝てるようになってきたわね」
「はい。でも時々使われる無属性の武器強化が怖くて」
「そうね〜、それならやっぱり魔力感知を習得することが一番ね。これを習得すれば相手の位置も感覚的にわかるし、敵の魔力の変化にも気づけるから魔法の発動を予測することができるし」
「だけど僕は……これはスクールの先生にも言われたんですが、魔力が多すぎるせいで小さすぎる魔力に対して感覚が鈍いみたいです」
「リアムちゃんは魔力に付随して魔法防御も異常だものね」
魔法防御の値は保有する魔力に依存する。
これがどういうわけかきっちり魔力値の1/10のため、自動的に僕の対外魔力への耐性もまた、おかしなものになっている。
「まずは自分から手離れた魔力まで感知してもう一度操れるようになれればいいわね。魔法が解除された後なら魔力は自然魔力に復元されるまで緩やかに残留してるから、あとはその残留魔力に再接続する感覚で感知してみる練習よ。リアムちゃんなら何回も試行できるし、魔法に込める魔力を多くして魔力密度を濃くできるから、ピッタリの修行ね」
通常、魔力効率の悪い修行法であるが、リゲスの言う通り僕にとってはピッタリの修行のようだ。
「意外とかんた、冷たッ!」
早速、修行を試み、自分の魔法の後に残った残留魔力に再接続することができた。
しかし接続が成功すると、自分の残留魔力が繋がりを通して逆流してきた。
「一度、属性変換された上に自分の魔力だからね〜。再接続すれば、似た魔力に惹かれ勝手に逆流してくる。迎合しようとする魔力の制御も同時にしないとね」
「僕が使ったのは氷魔法だから」
「ごめんなさいね〜。すっかり注意するの忘れてたわ、テヘッ……何よその顔は〜」
「ただ逆流した魔力があまりにも冷たかっただけです」
「もうリアムちゃんったら、お・ちゃ・め・さん!」
「ぎ、ギブ! ごめんなさい嘘つきました!リゲスさんのぶりっ子にテンションが凍りつきました!思考が停止しましたぁ!」
「じゃあ、嘘ついたお仕置きに全力100mダッシュ連続30本ね」
「それって全力3kmダッシュ長距離走って言いません!?」
「そうとも言うわね」
「そ、そんな! そんなの途中で死んじゃいますって!!」
「リアムが途中で歩行、または倒れる確率100%。師のリゲスにそれはまだ早いと進言します」
「そ、そうだよね!リゲスさん、ジョギングならまだしも全力ダッシュは無理です! 僕まだ9歳の子供ですよ!?」
「しょうが無いわね。それじゃあ連続じゃなくて間に1分ずつインターバルをあげるわ、これならまだましでしょ?」
「少しも変わってない気がします」
「ピ──ッ! 数値を再入力しシュミレーションを実行 リアムがそれを完遂できる確率が1%に上がりました」
「だそうよ? 100%の力を出して頑張ってね♪」
「神も仏も無いのか」
飛びついた助け舟ははあえなく沈没。
その後、99%の力さえ引き出せるわけもなく、ダッシュ十数本目で地面に倒れ伏した。
──夏休暇明け、登校日──
「おはようレイア」
「おはようリアム。よかった、来てくれて」
「何かあったの?」
「ううん。でもポーション作りの練習にずっと来なかったから心配で」
「ゴメン。マレーネさんには一応言ったんだけど、夏休み中は師匠とダンジョンに籠ってばっかだったんだよ」
「おばあちゃんには聞いていた。ただ、ずっと会えなかったから……」
「ちゃんとレイアに言ってなかった僕が悪かった。ごめんね」
「気にしないで」
1ヶ月と長くも短いような休暇を終えた。
「これからはまた前みたいにウチに来るの?」
「出来るだけそうしたいけど、師匠との時間の兼ね合い次第かな」
「……そう」
スクールが再開した今、リゲスも簡単に仕事を空ける訳にもいかず、お互いの都合がつく時のみ修行することとなっている。
「朝の登校はなるべく一緒に行けると思う。レイアが嫌じゃなければ」
「全然嫌じゃない! ……嬉しい」
「なら僕も嬉しいよ。遅刻しちゃいそうだし、行こうか」
「うん!」
約1ヶ月ぶりのレイアとの再会に気持ちを引き締め直す。
今日からまた、学生としての新しい一幕が上がるのだ。
──スクール──
「リアムさん! やっと来ましたね!!」
「あっ、はい。おはようございますケイト先生」
「おはようございますリアムさん。また今日から……じゃない!! あなたは私に何か言うことがあるはずです!!」
「……」
「その沈黙、私の言いたい事は理解できているようですね」
「すみません。これ、僕が開発に携わったアイスクリームです」
「……そうですよ。コレ、気になって買いに行ったらもう全て売り切れだったんですよね。まだ開店から1時間も経っていなかったのに」
「喜んで頂けて良かったです。では僕はこれで」
「って違ーうッ! いや違ってないですけれど違ーうッ!」
アイスの入った箱を受け取ったじゃない。
「アイスは嬉しいですが私が用があるのはこっちですよこっち!!」
ケイトはアイスが入った箱を掲げてみせる。
「だからアイスでしょ?お巫山戯も程々にして下さいね。皆と早く会いたいですし、僕はこれで失礼しますよ」
クルリと背中を向けて、足を踏み出そうとする。
ここ何週間かはリゲスとダンジョンに籠ってばっかだったたし、その間、みんなとは全く会っていなかった。
「待てーい! だからこっちの箱です! 箱!」
「……はぁ」
今度は”箱”と限定してきた。
「その溜息! やはり分かっていて話を反らしてましたね!!」
「すみませんケイト先生。こればっかりは教えられないんですー!」
「こうなったら……ウィンドバインド!」
校舎内で、無闇に魔法は使わないと踏んでいたのだが ──。
「ウォーターウォール!」
衝突し弾け飛ぶ水しぶきの量は尋常ではなく、廊下のあちらこちらがもう、びしょ濡れである。
「やりますね! ですが私は地の果てまでもあなたを追いかけますよ!」
水の壁に自身の魔法が相殺され、ケイトはヒートアップする。
「ケイトぉーッ!!」
「ゲッ!この声は!」
校舎の外の方から轟く怒声。
ここは校舎2階の廊下だ。
「アラン先生!助けてくださーい!」
僕は窓から外に顔を出し、中庭で仁王立ちするずぶ濡れのアランに助けを求める。
「何があった!リアムくん!!」
「ケイト先生に襲われました!」
「……なんだと」
アランの纏う雰囲気が一変する。
「んな!?違うのですよアラン! 私はただ純粋に、学術的な情報を彼から得ようとそれを実行していただけで!」
「問答無用だ!この馬鹿者!」
アランは自らの周りを一気に熱し服を乾かすと、黒い粉を足元に振りまいてこちらに軽く飛んできた。
「休み明けをリセットさせる大事な1日目だと会議で話しただろうに、早速こんなバカをするとは!」
「だから違うのですアラン!ただ私は彼に情報の提供をお願いしていただけで」
「それが何故、魔法の行使に繋がる!」
「痛い!痛いですよアラン!!」
立ち塞がった彼に為すすべなく、両手でコメカミを掴まれたケイトが宙に浮く。
痛みにもがく彼女は、なんとかそれを軽減しようと必死にアランの腕に捕まっていた。
「はぁー……すまないがリアムくん。一から説明をお願いできるかな?」
「ちょっと私の話を信じてくださいよ!どれだけ信用ないんですか!?」
「全くだ!」
「……私、人が信じられなくなりそうです」
アランの辛辣な言葉も相まって、到頭、ケイトは撃沈した。
「やはり、急に魔法を行使したお前が悪いではないか」
「……テヘッ」
「魔法陣の痴れ者か……」
「だって! 専門分野において圧倒的未知、且つ秀でた技術の確立が、身近な、それも私の生徒の手によって成されたのですよ!!教師として、いえ一研究者として気になるのは当然じゃないですか!!!」
一連の情報を整理し、ケイトは蛮行の情状をアランに訴えた。
「リアム君。できればケイト先生にそれを教えてやってほしい」
「……アラン、いいんですか?」
「ケイト先生のためではないが、ケイトは私に叱責された程度で諦めないだろうし、でなければ君も落ち落ち学業に励めないだろう。ケイトのセーブも私が今まで以上にキツくする。最悪、魔力契約を交わしても、だ」
「ウッ……それは嫌です」
ケイトは苦虫を噛み潰したような顔で後ずさる。
「じゃあ、循環魔力を絞り調節する魔法式だけ」
「まさに私が一番知りたかった情報!! ありがとうございますアラン!」
「オイ、礼を言うならリアム君にだろう」
「ああっ! リアムさんへの感謝は私の扱える言語で言い表せません!! ……いくら欲しいですか?」
「いえ、お金をもらうと交渉が完全に成立してしまいますから。……そうですね、僕はケイト先生の約束が欲しいです」
「約束?」
「ええ、約束です。約束の内容は ”僕の教えた全ての技術の総合的な行使、または研究はケイト先生が保有する最大魔力量の10%まで。それ以上の行使は許さない”と言ったところでしょうか。それが守れないなら一切の情報提供はなしで」
「それはいい約束だな」
「そんな無体な!!」
「でも魔力契約で縛るわけではありません。僕も譲歩して口約束でいいです。でないと心配でオチオチ勉強もしてられません」
「そんなぁ……」
手と膝を床について絶望し、9歳の子供の前で力なくこうべを垂れる大人の女性。
『あーれー、およしになって』
『ちょっと黙ってて』
『つまらないですね』
構図はあれだが、悪計を巡らせた覚えはないからサっと遇らう。
「ケイト。約束は守れ」
「わかってますよアラン。シッシッ!」
「……それではリアム君、またな」
「はい。ありがとうございましたアラン先生」
侵攻阻止を見届けたアランが去る。
「それじゃあ僕もそろそろ」
「リアムさん、あなたまだ何か隠してるでしょ?」
……肛門括約筋がキュッと締まった。
「確かに、先ほども言った通り他にもいろんな式が組み込まれてこの陣は完成してますが、約束は約束ですもんね」
「違います。この魔法陣以外にも私に隠さないといけないような素晴らしい情報を隠しているのでは無いか、ということです」
「な、なにも隠してませんよ。 い、イヤダナー……ケイト先生は全くジョークが過ぎるんですから」
どうしてわかったんだ!
ヘマは踏んでいなかったはず……!
「鎌はかけてみるものですね、リアムさん」
「またか!……違った。──まさか!」
「久しぶりに出会って自信が増しているというか、どこか成長したなぁーと思っていましたが、嘘が下手なところは相変わらずのようですね」
「ダッシュ!」
「逃がしません!」
魔法線の……魔法線のことだけはッ!
・
・
・
「……と、言う事です」
口を開けたまま、ポカーンと動かなくなってしまった。
で、タラー……ン。
「わぁ!? ケイト先生鼻血鼻血!!」
「はっ!? 今、私の目の前に果てしなく続く長い階段が!」
「昇天しかけてたぁ!?」
やはり魔法線の情報は彼女に毒だった。
「ハァ、ハァ。リアムさん。私、興奮しすぎて過呼吸気味です……」
「落ち着いてくださいケイト先生! 深呼吸です!深呼吸!!」
「スゥー、ハァー……リアムさん、私はホームルームまで少し休ませてもらいます。ではまた」
「ではまた……」
しーらないっ、と再び踵を返して、朝の教室へ我が足よ、歩み始めろー……。
──ホームルーム──
「先生はまだ来ないのか?」
「お、おかしいですね。とっくにベルはなっているのに」
「このままじゃ一限目始まっちゃうわよ?」
皆と数週間ぶりの再会を果たしたのに、嬉しさに空虚さが同居してる。
「……まさか」
「 何か知ってるのか?」
「なにも。ちょっとトイレ行ってくる」
「もし先生が来たら言っといてやるよ」
「頼むよ」
心配で体ソワソワの理由を誤魔化して、早足でケイトの研究室へ向かう。
「ケイト先生ッ!」
「うぅ、気持ち悪い……」
「やっぱり!」
研究室の床に倒れ、気分が悪そうに伏せっていた。
「ポーション、魔力回復のポーションを……」
「ああもうッ!……はいこれ、飲んでください!」
「ありがとうございます……」
少しずつ、手渡されたポーションが飲み込まれていく。
「ちょっとだけ……ほんのちょっとだけ試してみようと魔法線を作ってみたのですが、上手くいきすぎてしまって。調子に乗ってあらゆるパターンの陣を試していたらいつの間にか魔力が切れかかっていました」
知ってた。
『やっぱり僕が馬鹿だった』
『私の観察眼は完璧だと自画自賛します』
『……』
ちょーイラつくんですけど。
「先生はここで休んでいていください。僕はビッド先生でも呼んできます」
後悔とイラつきを胸に抱えながら、保健医も兼ねているビッドを呼びに行くため、ケイトの研究室を後にした。
その後、アランが教えている専門科目を採っているクラスメイトによってケイトがホームルームにこなかったことが彼にもバレた。
アランは宣言通りケイトに魔力契約を強制し、僕が言った条件そのままを記し調印させた。
こうして漸く、ケイトのマウントを取り手綱を握れたわけなのだが、最近では学院時代に後輩だったフランを召喚しては、実験に付き合わせているようだ。
「もう私の体が持ちません……契約解消してください!」
フランから涙ながらの申し出があったが、僕も簡単にそれを解消するわけにはいかない。
「アラン先生から許可が出たら解消します。……それまでは、ごめんなさい」
「そんなぁ〜!」
契約の責任を転嫁し、上手く申し出を回避する。
結局、アランにも契約解消を却下されたフランは、毎日のように、僕から差し入られた魔力回復のポーションを飲み干している。
……ごめんなさい、フラン先生。
 




