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“僕は君を夢見てる”  作者: 秋乃 しん
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幽霊を信じるって素敵じゃないですか?4

よろしくお願いします〜


  気づけば君の隣。

学校を終えた直ぐの帰り道で、夏休みを開けたと言うのに、まだまだ苛立つような暑さに苦しめられている。そして今、君の誘いに断れなかった自分自身を今更に責め続けている。一方で、僕の隣で下手くそな鼻歌を披露しながら、呑気に足を弾ませている君が鬱陶しい。

 こんな状況に何を話し出せばいいのか。そんな事はわからないし。こんな奇跡的な恋愛ストーリーな状況を経験したことなんてある訳もなく、現在に至る事の発端である昼休みの振り出しに戻ることにした。


「ねえ、君は幽霊を信じてるの?」


隣の君を横目で見ながら口にすると、困惑したせいなのか、それとも僕の喋り出すタイミングが悪かったせいなのか、足を止めた君の大きな瞳に目視される。

そして無理やり僕の足も止まる。

この瞬間、君が何を思ったのかなんて僕にはわからないけど、次にはそんな僕の質問を待っていたかのように、いつもの笑顔を作った。


だから僕は君から目を逸らした。


「言ったでしょ?秋野くんが信じるなら信じるの」


「信じる」そんな誰が決めたかもわからない綺麗事を簡単に言う君が鬱陶しい。


「なんで僕なの?」


「秋野くんを信じてるからだよ!」


あぁ、ムカつく。それに即答のくせに答えになっていないし。


 文句を頭の中で吐き捨てて、一度止まる足を再び動かした。


「答えになってない、それに…」


 君の浅はかな返答に対して不満をぶつけようとした時だった。そんな僕から逃げるように、隣にいた君は道を外れた。

目で追うと、一つの家の敷地に入った君はそのまま玄関扉前にある浅い3段の階段を一歩で飛び越えて勢いよく扉を開けていた。


ありがとうございます〜

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