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ソウマの一日その2

◯ソウマ


「おい。聞いてんのかよ」




僕は、はっとして顔を上げた。

PCのモニターの向こう側にカミヤがいた。

じっとこちらを睨みつけている。

「え?」

「え?じゃねえよ。相変わらず一人の世界に入りやがって気持ち悪い奴」

「ご、ごめん」

「呼んでるぞ」

「え?」

「だーかーらー支店長がお前に話があるって言ってんだよ」

カミヤは、あからさまに大きなため息をついて、僕の席から離れて行った。

僕が席から立ち上がると同時に、あ~また長くなりますねなんて声が聞こえた。

それから、あいつ、説教されることが仕事になってますよなんて言葉を付け加えて。






大きな深呼吸をした僕が支店長室のドアを三回ノックすると、はっきりと大きな

「入れ!」という声がした。

「失礼します」とその声に答えて、僕は支店長室のドアノブを回した。

この部屋に入って支店長と向かいあうことが毎週休み明けの日課になっているような気がする。

「なぜ呼ばれたかわかるな?」

背を向けていた支店長は座っていた大きな椅子を回転させて僕と向かい合った。

支店長の後ろには日付が表示された時計が掛けられている。




あれ?




「は、はい」




そうだ。今日じゃないか?




支店長は、大きなため息をついた。

「ソウマ、わかってるならどうしてなんとかしない?」




一ヶ月も前に予約してたから忘れてた!




「・・・すみません」

「お前だけだぞ、先月も先々月もずっと目標を達成できていないのは」




あの本屋は確か




「とにかく今日中にキジマ様のお宅に行って契約書にサインしてもらえ。絶対だぞ」




そうだ。キジマ様のお宅の近く。




「おい。聞いているのか?ソウマ!!」




僕の中で、カチっと音がした。




「はい。わかりました」




とりあえず、まずはこの部屋から出る。

僕は姿勢を正して一礼をした。

支店長室を出て、自分の席に戻ると今日の予定表をチェックした。

今日の予定なら・・・行ける!

僕は早速、机の中から書類を引っ張り出すとカバンの中に押し込んで、席から立ち上がった。

大きなホワイトボートに貼られた僕の名前の横に“訪問“の二文字を書いた。

「いってきます」

僕がドアノブに手をかけると後ろから、見送る気なんてはなはだなさそうな気の抜けた“いってらっしゃい”が聞こえた。

あの事務員のサオリさんだ。

怖いギャルだが、一応こうして挨拶はしてくれる。

エレベーターで一階まで降りて、駐輪場に向かった。

古い錆び付いた自転車にまたがりペダルを漕ぐ。










さっきまで動く気のなかった僕の体はどんどん動く。

なぜなら僕の原動力にスイッチが入ったからだ。




ペダルを漕ぐ足にどんどん力が入る。

頭の中では今日の予定が一気に組まれていく。




全ては・・・




僕の中で今日の予定が出来上がった。

このままだと定時上がりは確実だ。





そう。全ては・・・国屋川 和哉先生の新作のため!!!!!

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