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F.T.A. 〜Fantasy Time Attack〜  作者: 謎野土竜
第2回「ゴールドラッシュ」
6/6

ゴールドラッシュ(裏)

「借金返済、必要な物を購入して、船の航海代……良し、やることは全て終わったな」

 頭の中で何度も金の使い道を復唱する。それから少しばかり残る不安を押し殺し船に乗り込む。

 今手元に残っているのは5万G。不足分は向こうで稼げば良いだろう。それも、盗みではなく仕事で。

 魔王が軍隊を引っ込ませてから平和になったこの世はショサイノ大陸の外にある小島や、隣のニダイメ大陸も開拓され、そして発展している。

 発展途上国や働き手の少ない村があるはずだから働き場所にも困らないはずだ。

 俺がしてきたことは間違いなく罪だが、一生懸命に生きた。

 ワガママにもなるが俺は人間社会で()()()暮らしたい。

 さようなら、ショサイノ大陸。

 俺は新たな人生を送っていくよ。


 ――――

 ――――――――

 ――――――――――――――――


 という訳でクリアしました「ゴールドラッシュ」。

 クリア条件である「『ゴールドラッシュ』に参加し『魔力の結晶』を利用して10万Gを貯めること」は完全に達成されたでしょう。

「ゴールドラッシュ」に参加しましたし、「魔力の結晶」を勇者イレイに渡して懐柔と、結構便利に利用させてもらいました。

 40分以内にクリアもできたので良い結果になったかと思います。

 当初は城の倉庫にあるであろう魔力の結晶を盗んで売り払うという手もありましたが、それは「ゴールドラッシュ」に参加していないという事で没に。

 あらかじめ魔力の結晶を大量に手に入れてから売るという方法もあるのですが、それは魔力の結晶を「利用」はしていないためダメでした。

 結果が本編になりましたが良い展開になったかと思います。


 オークは冒険者の噂話を聞くことが出来たため、そこで魔力の結晶等の情報以外の「勇者」についても聞けました。

 勇者についてはすぐに分かりました。スライムに苦戦している新人冒険者なのにも関わらず、装備だけは一級品。金持ちの趣味にしても護衛はおらず、その身ひとつしかないイレイを見た時、オークはすぐに勇者だと気が付きました。

 それがイレイを誘った理由です。イレイを騙すことで魔力の結晶を利用し、ゴールドラッシュにも参加できました。

 わざわざ足場の悪い場所で休憩し、イレイを突き落とすことで装備品を回収、売却コンボを成功させました。

 魔力の結晶の濃度を調べる「鑑定屋」になってパーティーを騙すパターンも考えましたが、時間がかかってしまうことや《隠密行動》を活かしきれないため、仲間を1人にしました。

 盗賊になることで罪悪感の消滅、現地で生きてきたため目的地に迷わず向かえる等の小テクニックで最善の行動を取るのに成功しました。


 目的を時間のかかりそうな物にするのはなかなかに難しかったですね。

 これで今回の第2回FTA「ゴールドラッシュ」は終わりです。

 次回も見てくれると嬉しいです。

 ではでは、ご清覧ありがとうございました。


 勇者イレイくんは生きているのでしょうか。

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