表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/12

理由

「まず、お前は学園でローズの持ち物を隠したりして、ローズの勉強を妨げた」


 はい、無理ですね。私は彼女のことを今日まで見たことがありませんでしたので、彼女のクラスがどこなのかも知りませんからね。ついでに言えば、私ならそのようなことをしている時間があれば、自分の勉強などの他のことに有意義に時間を使いますね。


「そして、水をかけたり、わざとローズの衣服を汚したりもした」


 それも無理ですね。だって彼女という存在を知らないのですから。


「さらに、階段でローズを突き飛ばした」


 私にはしなければならないことがたくさんあるので、そんなことをしている余裕なんてないですよ。ただでさえ忙しいのに。


「それに公衆の面前では、ローズのドレスにワインをわざとかけた」


 私、基本的にパーティーには参加していませんよ。あまりそういう場には出るなと厳命されていますから、絶対にでなければならないパーティーにしか参加しませんし。


「最近では、ローズを暗殺しようともした。まあ、その時は運良く私がいたからローズを守ってやれたがな」

「スカル様〜」


 はあ、また彼女がスカル様に甘えているかのように抱きついた。

 というか、私が本気で彼女の命を狙ったら、確実にこの場に彼女が来ることはできなかったでしょうね。

 私、とびきり優秀な密偵であり暗殺者である子を知っているから、その子に頼めば、誰にも気付かれずに彼女の暗殺が成功するでしょうね。


「他にも、お前のしたことは沢山ある。もう言い逃れできないぞ」


 言い逃れと言われても、私、何も話していないですよね。

 というかスカル様の言われたことの全てが全て私、関係ないことですし。

 大方、スカル様の隣に彼女がいることに嫉妬した方か、私からスカル様の婚約者の座を奪うためのローズさんの自作自演でしょうね。

 スカル様って外見と出生だけはいいですからね。女の方がスカル様の近くにいる他の女性に嫉妬するなんて当たり前と言えば当たり前かもしれませんね。

 私からすればそんなことはどちらでもいいのですけどね。


 ただ、私の名誉が傷ついた。その事実に変わりありませんから。

 ただでさえ、婚約破棄など名誉を傷つけることなのにも関わらず公衆の面前で行う。

 これがどれだけ女性としての名誉を傷つけることになるか。

 あまりそういうことを気にしない私も今回のことは腹が立ちます。


「それに、だ。お前と婚約破棄をする理由は他にもある」

「と、言われますと?」


 スカル様の演説(?)はまだ続く。私はそれに適当に相槌をうち、続きを促した。


「まず、お前の学力。お前は、王太子である私の婚約者でありながらその学力はとても低いではないか。そんな女が私の婚約者であっていいはずがない」


 ああ、勉強ですか。

 確かに学園で、()()()()()()()私のテストの点数は悪いですね。

 まあ、それは色々と事情がありますからね。

 というか、学園で私の味方は事象を知る学園長と他数人の教師の方しかいませんからね。


「そして、お前の容姿もだ。一国の国母となろうものがお前みたいな平凡な容姿でいいはずがない。そんなものでは他国に舐められてしまうからな」


 私の容姿についても、色々と事情がありますからね。


 と言うか、他国に舐められると言えばあなたのその公衆の面前で、一方的に婚約破棄をするという非常識なところの方が舐められるような気もしますけどね。


「分かりました、スカル様。元婚約者がいては邪魔でしょうから私はここで帰らせていただきます」

「何を言っている? お前はローズの命を狙ったのだ。それは十分な犯罪行為だぞ。おい、近衛兵この女を王城の地下牢に入れておけ」


 彼が、そう言うと近衛兵がやって来て私を拘束した。

 はあ、ここまでするのね。

 証拠もしっかり揃っていないはずなのに。

 本当に能無し。


「お前は国王が帰ってきたら、処刑されることになるだろう」


 スカル様は拘束された私に近づいてきて小さな声でそう言った。

 今、この国の国王は辺境の地に視察に出ており今は、王都にいないのだ。

 そして、王都に帰還するのは少なくとも今日から一週間以上後のことになる。

 つまり私は少なくとも一週間は地下牢にいなくてはいけないということだ。

 まあ、でも私が処刑されることはありえないのだけれどもね。


「連れて行け」


 そうして、私は地下牢に入れられた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ