この遊戯(ゲーム)がどれほど俺たちに辛いものか
四季真が地獄の遊戯に招待され…
「私と……契約を結んでくれませんか…?」
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「ようこそβテストに当選した人間達よ」
どこからか低いそんな声が聞こえて来た。
管理者のような奴の声だろうか。
そのまま続けて声が流れて来る。
「メールから推測した人達も多いと思うが、これからお前達にはあるゲームに参加してもらう。」
そして俺はこのゲームのβテストに良くも悪くも当たってしまったということか。
「まずは手始めにルール説明といこうか。このゲームは…」
「ちょっと待ちなさいよ!勝手に進めてんじゃないわよ!なんなの?ここは、一体どこなのよ!何が起こっているのか説明しなさい!」
前の方から高い声が聞こえる。よくこんな状況でそんなことが言えるなと少し感心してしまう。
「……はぁ…まったく…しょうがない、話の順が崩れるがまぁいいか。」
そうして何やらコマンドを選ぶような音がして来た。
「権限スキル、デススペル発動『الموت』」
一体なんと言ったのか分からない魔法のようなものを唱えた声がした。
すると突然先程文句を言っていた奴が倒れた。
そうして数分後に生き返ったかのように起きた。
「いったぁ気持ち悪い……なにこれ…意識が一瞬なくなったみたいなんですけど……しかもこれなに…100KGP減少?」
よく見ると彼女の頭の上に緑と青と紫のゲージ、それと、Death penaltyー100KGPという赤い文字が出ていた。
「彼女は今私の呪文によってHPが無くなり、死亡という処理が行われた。見ての通りここでは一回死亡すると一定のペナルティが発生する。そのペナルティのポイントはプレイヤーを殺した(Kill)ひとに加算される。またーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上だ。」
俺は自分でもいうのはなんだがそこそこできる頭をフル稼働して今の話をまとめた。
簡単に言えば、さっきのー100KGPというのに出てきたGPというのを集めてそれをランキング化し、ある一定の期間でそれを競うというものであった。
GPの集め方は3通りあり、①NPCからのミッションをクリアする。②参加プレイヤーをKillする。③相手プレイヤーの恐怖値を最大にあげる。
というものがあるそうだ、しかしこの管理者恐怖値というものの説明をしていない。
……こんなことに誰も気づいていないのか、、、しょうがない俺が聞くしかないか。
「おいきょうひゅt」
「一つお聞きします恐怖値というものは一体なんでしょうか、説明を受けていないですが。」
最悪だここ何年間誰とも話していないせいかまともに言葉を発することができなくなってしまった。
こんなのどこの原始人だよ、俺は頭がそこそこいいだけの猿か、チンパンジーなのか、そんなことを思っていると管理人が思い出したような口ぶりで喋り出した。
「おっと忘れていた、このゲームの中で一番大切なギミックである恐怖値についての説明をね。」
そして俺らは嫌でも知ってしまった。このゲームがどれだけ俺らにとって地獄のようなものであるのかを。
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