1/1
事の始まり
ーー死んでーー
女の子が泣いている。弱く、細い声で何かを訴えている。だが、何を訴えているのか僕には分からない。全く。そして奇しくもいつもそこで意識が切れる。
目を開くとそこには白い天井、そして明かり。
何年か前から同じ夢を見ている。それも毎日ではなく一定のペースで。夢と言うとなんだか気味の悪いくらい鮮明でなんというかこう、リアルすぎる。
そして夢の内容はいつも同じだ。最初から中盤にかけては記憶は曖昧だが終わり方はいつも同じだ。僕の目の前には泣いた女の子。セーラー服に身を包み、髪の毛を二つに結んでいる、顔の整った可愛い子だ。ひょっとしたら芸能人かも知れない、というくらいのレベルだ。そしてその子にいつもこう言われて目を覚ます。
死んで。
その子は僕の記憶では全く知らない子だし、何でそんな事を言われたのかすら分からない。そもそもその子の先にいるのが僕なのかすら怪しい。
「もしかするとこれは僕の夢じゃなかったりして。」
そう口にした瞬間、何故だか僕の意識は途切れてしまった。