主の目的
ついに出てきた館の主
晩餐の末主はゲームを持ちかける
ゲームを降りれば死
ゲームに負けても死
時雨恭子の未来は…
包帯ずくめの男が不意に口を開いた。
「やぁようこそ。我が家へ。君たちを呼んだのはこの私だ。この包帯はとある火災でやけどを負ってね。醜い顔を晒したくないのでこうさせてもらった。」
男はそこまで一気に喋るとグラスに注がれたワインに口を付けた
「君たちは客人だ。ささ、召し上がれ」
音もなく目の前に置かれた見事な料理。
すべてができ過ぎている
そんな錯覚さえ覚えた。
「これはこれは。いただきます」
と久保田は行儀よく食べていく
その姿を見て、各々自分の皿を空けていく
静かだった。
この館には窓がないせいか今がだいたいどのくらいの時間なのか
おそらく晩餐であろう食事を堪能し、男はまた口を開いた
「さて、それでは食後のゲームをしよう。」
「ゲームですか?」
木嶋は怪訝そうな顔をしながらそう返した。
「そうさ。ゲームだよ。命を賭けたね。」
「何だと?巫山戯ているのか!」
久保田の恫喝に男は怯みもせず続ける
「さぁ。5年前の続きをしようこれはゲームだ。あの時死んだ河村の代わりにお嬢さんを招待した。すべてを解決しなければ先には進めない」
ドォーン、バンッ
と花火のような音が聞こえる。遠くではない。すぐそこでだ。
「君たちが逃げ出さないように足を絶たせてもらった。もうゲームは始まっているんだ。そう、君たちが食事をしている時からね」
そう言うと男は壊れたように笑い出した。
それはまるで壊れたビデオテープのようだった。
「ふざけるな!」
木嶋は男に近寄り胸ぐらを掴んだ。
その時、ボクは奇妙な光景を目にする
木嶋が胸ぐらを掴み締めあげると首がごとりと落ちてしまったのだ。
もしかしたらあの男は人形で、ただの虚仮威しだったのかもしれないと淡い期待を持ちながら落ちた首を拾った
それは、本物の人間だった。成人男性の首だった。その死体は先程まで生きていたかのような綺麗な死体でどこか一点を見つめているようにも見える。
「ひっひいぃぃ」
情けない声を上げ木嶋は座り込むと
「奴だ。奴が帰ってきたんだ」
と呟いていた。
女性陣はバタバタと倒れ、執事がベットへ運ぶ。
「ゲームは簡単。五年前の謎を解け、真相を見抜け降りるならあの男のようになるぞ」
首の無くなった体から声を出し、食堂には静寂が満ちていった
はい、一ヶ月ほど間が空いてしまいました
前回、初めて感想を頂けて本当に嬉しかったです
今後もゆるりと投稿していけたらな~と思います
今回はまぁ館系あるあるな事件の発生がメインとなり、
能力者を集めた意味って…?
はい、考えておきます(あんまり深く考えてなかった)
それでは
次回「5年前」
ここまで読んでくださった方有難うございます
それでは次回また会いましょう