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蝶カッコいいパリス様VSローリングキャベッジ(大玉)

幼虫コミュニティーを拡大しそのグループのリーダーとなっていたパリスは、

これはこれで楽しいなと思い始めてきた。

パリスは周辺の他のグループを探し吸収し、更に巨大化していくグループで常にリーダーであり続け、

グループ内のメスからはモテモテ、オスからはヘコヘコされたり嫉妬されたりしていた。


相手が虫ではあるもののモテまくるのは気持ちがいい。

なんだかそうちやほやされると虫になったのも当初ほどの嫌悪感も薄れてくるものだった。


グループが広がっていくにつれて行動範囲も広がってきた。

というか行動範囲を広げないとエサが枯渇するから問題が発生する。


少しずつ移動しながら餌場を変えていくとクララソウ以外の植物も出てくるようになった。

他のイモムシは嬉しそうに食っているが、アズールバタフライのティケだけは全然興味なさそうだ。


クララソウ以外の植物系モンスターも襲ってきた。




ローリングキャベッジ RANK E-


低ランクの植物族キャベツ系モンスターだが少々レベルが高い固体だ。

普通なら青虫特有の植物に対する優位性能とランク差から押し切れる相手だが、

それを上回る熟練のキャベツだったのだ。

そんな回転する大型キャベツに一匹が早速潰されていたが、モブなので超問題ない。

取り敢えず囮担当が何匹か潰されていく中パリスは考えていた。

虫がいないところから転がり始めて転がりながらだんだん速度を上げていく暴走キャベツをどう倒すか。




パリスはいい考えが当初浮かばなかったが、先ほどひき殺した幼虫に引っかかって速度を乗せるのに失敗した

キャベツをみてグッドなアイデアが思いついた。


「皆高いところに登れ。―――――あ~そこのお前らはそのまま下に残ってひきつけておいて。」



何匹かがまた轢き殺され潰されていく中、一旦キャベツの動きが止まる。


「今だ。ほらそこのお前らいけよ。」


ちょうどキャベツの真上に逃げていたオスの幼虫達を一気に向かわせる。

転がりながら加速してくるものに対し物理で対抗するなら簡単な手段がいくつかある。


例えば、圧倒的に回転するものを上回る硬度や質量など物理で押し切る。

例えば、回転するものの中心を狙う。

例えば、回転する始点を妨害し、充分な速度が乗る前に抑える。



今回パリスたちが行ったのは3つ目だ。

急に上からイモムシたちを降下させ、回転し始める前に始点のエネルギーを超えるイモムシたちの力で塞ぎとめながら、



「とうっ!!」


その後ローリングキャベッジの真上に飛び降りたパリスが上から喰らうのだ。

「う、うまいっ。」

何故か脳内に直接響くようなテッテレテ~という音を無視して

とにかく中心まで一気に喰い進む。青虫の特性たる『食草』とスキル『対植物』が食いやすさを後押ししてくれる。

中心の硬いところまで食い破った時、ローリングキャベッジはピクリとも動かなくなった。


今幼虫達は皆キャベツを貪りまくってる。そりゃあ弱い奴や冴えない奴は押しのけられて満足に食えないだろうが、

それはそいつらが悪いからしょうがない。

ローリングキャベッジを無事倒したパリスの地位と人気はより確固なものとなった。

パリスはスキル『回転』を手に入れた。スキル『対植物(小)』が『対植物(中)』に成長した。



ちなみにティケはそんな騒動には一切かかわらずクララソウを食っていた。

ローリングキャベッジ

植物族キャベツ系モンスター。転がるキャベツ。

レタスとは一緒にされたくないらしい。

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