天の川
七夕なので、ひとつ短編を
最後の方は適当になってきている……
「これで何年目だろ……」
俺……眞中達哉は一人学校の屋上で呟いていた
「中一からで、今は高二だから……四年?……もうそんなにたったのか……」
達哉は好きな女の子と付き合い始めたのが中一の夏……7月7日だった。
その少女……佐藤悠華はとある有名会社の令嬢だった。
そのせいか、悠華と達哉が付き合い始めた当日の7月7日の夜に親が勝手に決めた外国の有名会社の息子と婚約を結ばれる事になった。
「悠華元気かな……」
達哉がふと空を見上げると辺りは暗くなっており、綺麗な星が瞬いていた。
「ヤベッ、もうこんなに暗くなってた!」
そう言った達哉は急いで帰ろうとしていた。
「あれ?メール来てる……誰からだろ?」
来ていたメールを見ると知らないアドレスからだった。
「件名は無し……本文は……『捺からメアドを勝手に聞いてメールしました………あの場所で待ってます』って、捺のバカ誰にメアド教えてんだよ!」
捺……三瀬捺は幼馴染みで、友達思いの少女だった。
達哉は急いで捺に連絡を入れた。
「捺!誰にメアド教えたんだ!」
『ん?たっくん?メアドってなんの事?』
「いやいや、今メールで捺からメアドを聞いたって人からメールが来たんだよ」
『私がたっくんのメアドを教えた人……あ!あの子か!』
「おい!教えたのか!」
『あー、確かに教えた教えた、でも教えたのって中三の頃だったのに……なんで今更メールを………たっくん、メールにはなんて?』
「えっと……あの場所で待ってます、だったかな?」
「え?たっくん!メール来たのはどれくらい前!!」
「は?いいから誰にメアド教えたのか言えよ」
「そんなことより早く!」
「お、おう……えっと、二十分くらい前かな?」
「うわっ、たっくん最低……早くあの場所に行きなよ!彼女ずっと待ってるよ!」
「え?あ、分かった、つかあの場所ってど『ツーツーツー』……切りやがった」
「マジであの場所って何処だ………彼女って事は女子……メアドを知らなくて、捺と仲が良くて俺の知り合い……ん?大切……って悠華!?」
達哉は急いで屋上から出て、あの場所を考えていた。
「あの場所……あの場所……告白した公園か!」
急いで公園に向かったせいで、いろんな物にぶつかったりしたが、そんな事は気にせず走り続けた。
「ハァハァ……公園には着いたけど、誰も居ないか……流石に悠華じゃないか……じゃあ誰だろ……」
帰ろうとした時、背後から
「達哉君?」
その声を聞いた瞬間、すぐに誰か分かった。
「……悠華、久しぶりだな」
俺の愛した人……佐藤悠華だった。
「……ただいま達哉君」
この時俺は、織姫と彦星を巡り会わせてくれた神様に、俺と悠華を巡り会わせてくれた神様に心から感謝した。