39話 『自責』
嘘だ。嘘だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ噓だ!
嫌だ。認めたくない。
絶対行かないで! 一緒にミュンシスタに帰ろうよ!
こんな、こんなことって………………………………
「うわああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
咆哮のような泣き声は、部屋中の壁一面に反響する。
お願い、返事をして。
私まだ、父に話していないことも一緒に生きたい場所もたくさんあるのに。
もっと父と過ごしたかったのに。
ねえなんで? なんでなんでなんで?
なんで何も言ってくれないの!?
私の、せい………………?
私は何処で間違えた?
この男について行かなければよかった?
あの女にミュンシスタの素晴らしさを伝えなければよかった?
兄の言う通り私が助けなければよかった?
私が、余計なことをしなければ――――――
認識が甘かったのかな。
プトロヴァンス人はこんなにミュンシスタ人を憎んでいる。ミュンシスタの肩を持てば、容赦なく殺される。
それを知っていれば。
民衆は打算的に行動するのではなく、感情的に行動する。
それを知っていれば。
ねえ、なんで? どうして?
父が何をしたっていうの?
お願いだから。何でもするから。どんなものでもあげるから。
大好きな父を助けて――――――
「うわああああああああああああああああああああああん!!!!!!」
私は泣いた。泣いて泣いて泣きわめいた。疲れ果てるまで。
途中で兄たちが来た気がするが、生憎それを認識できるほどの余裕などない。
真っ暗な世界。心にあるのは悲しさ、悔しさ、そして自責の念。
お父様。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
そして、会いたい。あなたに会いたいの。




