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洋服ともう一つの贈り物

川沿いの桜の木で…。


俺は三人の名前を考える。


まずは苗字を桜川と決めた。


桜か…、芽吹く、咲く、散る、ピンク、桜吹雪、葉桜、夜桜……。


桜川 (さき)

桜川 吹雪(ふぶき)

桜川 (もも)


何てどうだろ?


かわいいし、おばあちゃんになっても変じゃない。


若干アニメキャラっぽい名前の様な気がしないでもないが、苗字も自分で決めたせいもあるし、自分の苗字大久保は俺は嫌いだから付けたくない。


俺は家に帰ると洋服の袋にそれぞれメモを付けた。


そして三人を自我ありモードにしてボールから呼び出した。


まずは女子大生からだ。

「勉強見てくれてありがとう。

これからもよろしくお願いします。」

桜川 咲とメモが付いた袋を渡した。


「ありがとう。こちらこそよろしくね。」

咲さんはメモ見て微笑んだ。

早速廊下に着替えに行った。


「えーいいないいな私も私も。」

小学生が騒ぎ出したので、中学生よりも先に桜川 桃と書かれたメモ付きの袋を渡した。


「何て読むの?」

「さくらがわ ももって読むんだよ。」


「もも。ももがもも。ももー。」

桃は喜んでくれた。

「お洋服着せて。」

「いいよ。」

俺は桃にワンピースを着せてあげた。

「ありがとうございます。ごちゅちんちゃま。」


桃にご主人様と言われるとなんか違和感が半端ない。

「パンダお兄ちゃんでいいよ、言える?」

「パンにい。パンにい。」

どうやら俺はパン兄になった様だ。


桃は初日と違いソファに大人しく座った。


「順番逆になっちゃってごめんな。」

俺は中学生に桜川 吹雪と書いたメモが付いた袋を渡した。


「桜川 吹雪。私の名前は吹雪なのね。」

「気にいらなかったか?新しいの考えようか?」

「いや、いい。

なんかかっこいいし、そもそも名前は自分で付けるもんじゃないし。」

良かった名前は気にいってくれたみたいだ。


「服なんか男に媚びた感じのエロいのが2セットあるんだけど?」


「エロい?それは良くわからないけど、吹雪にはどっちも似合うと思って。」


「こんな男が好きそうな清楚系の服を好き好んで着る女なんて、エロい女だけよ。」


「ごめん、やっぱり別の買ってこようか?」


「いやこれでいい。

あんたお金あんまり持ってないし、あんたが着て欲しいなら着るよ。ありがと。」


廊下から買ってあげた服を着た咲さんが戻ってきた。


白いワイシャツとスカートが大人可愛くてとても似合っていたが、ワイシャツから胸が溢れそうになっていてセクシーだし、乳首も少し透けてしまっていた。


「さすがご主人様ね。

ようやくTシャツだけから解放されたと思ったのにやっぱり下着は買ってきてくれないのね。」

「あっごめんなさい。

でも待ってわざとじゃないです。」

「大丈夫、わざと何て思ってないわ。」


「ちょっと私も下着入ってないんだけど。」

吹雪が下着がない事を怒っている。


「ごめん、ほんとごめん。」


「もういいよ、あんたはこういう趣味なんでしょ。このまま着るよ。」


吹雪は洋服を持って廊下に着替えに行った。


咲さんが言った。

「初日は名前も付けてくれてなくて、私達をエッチなゲーム扱いしてたから好き勝手にしてたけど、ご主人様の力で生み出された私達はご主人様が大好きで、基本的にご主人様に絶対服従なのよ。ちゃんとしてね。」


俺は初日の事を思い出して反省した。

「咲さんもご主人様じゃなくていいですよ、パンダでいいです。」

「じゃあパン君って呼ぶわね。」

「はい。」


基本的に絶対服従。


なんか日本語的におかしいが、なんだかんだ服も着てくれるし、ご主人様はやめろというと呼び方を変えてくれた。


初日はご飯が食べたいと言ったから、自分で作ればという返事だったのか。


そういえばパンツ見せてには見せてくれたな。


命令やお願いにある程度幅を持たせて解釈して服従してくれる様だ。


そこに吹雪が服を着て戻ってきた。

「どう?」

「すごくかわいいよ似合ってる。

ちょっとモデルみたいに回ってよ。」


「はあ?そんなのいや、恥ずかしい。

これで我慢して。」

吹雪はその場でターンした。


なるほど、俺は吹雪がノーパンなので服じゃない所に注目して見てしまったが、俺のモデルみたいに回ってを服の背中側も見たいに解釈してターンしたのか。


おそらく死んでくれと言えばなんだかんだで死ぬだろうし、エッチさせろと言えば嫌々ながらもさせてくれるのだろう。


これは素晴らしい。

風俗に行ってお金を払っても何か心に引っかかるし、エッチさせろと命令してやってもそれはそれで虚しさが残る。


俺は三人に言った。

「俺も頑張るから俺の事を認めれば認める程俺の事をどんどん好きになって、好きになればなるほどどんどんエッチになってくれ。」


「はっ?なに言ってんの?」


「わたったー、ももパンにい好きになって、エッチになるー。」


「パン君私達の事少しは理解してくれたみたいね。

でもいいの?無理矢理エッチな事を命令する事も出来るのよ?」


「いいんですよ。

何ですかねうまく言えないけど、ずっと名前のせいで苦労してきたからかな。

心ってのが一番手に入らなくてお金でも買えないって考えたんです。

もちろん無理矢理ってのも燃えますけどね。」


吹雪は俺と咲さんの会話に入ってきた。

「何そのおじいちゃんみたいなのキモい。」


さっきからの吹雪の態度に俺はちょっとイラついた。

「吹雪悪いんだけど、男の俺じゃ女物の下着は買いに行けないからしばらくノーブラノーパンで過ごしてくれ。

それから吹雪は俺の事をちゃんとご主人様って呼べよ。」


「ちょっと何言ってんのよ。」

慌てる吹雪はちょっと可愛かった。


「誰も俺だけが努力するとは言ってないぞ。

お前はお前で努力しろ。

他の二人もそれぞれが頑張ってみんなで仲良く楽しく生活しような。」


「ももがんはるがんはる。」


「ええ、もちろん私も頑張りますわ。」


「わかったわよ、私も頑張るわよ。」


その日俺達は四人で仲良く夕食を作って食べたのだった。


土曜日と日曜日は更新ありません。

また月曜日からよろしくお願いします。

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