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洋服とラーメンとスリーサイズ

あのテストの結果発表の日がきた。


うちの高校は古いタイプの名門校なので、掲示板にテストの順位が張り出される。


俺達は、


7位風山海斗


8位鈴木彩音


15位大久保パンダ


特別進学クラスも込みでこの順位だ。


我ながら良く頑張った。


カイトは予想通りだが、あやねもカイトと釣り合う女になる為に頑張った様だ。

恋する女は強い。


「おいおい、イケメンは良い成績で当たり前とかやめてくれよ。俺だって頑張ってるんだ。」


「すまん。てか俺の心なんか読んでないでクラスの奴らの反応を見ろよ。」


「大丈夫だ。

もう誰もパンダを見下してないし、俺達に嫉妬して絡んでくる奴らもいなそうだ。」


「それは良かった。

次の休みに二人にお願いがあるんだけど。」


「私にも?ああロボットに乗せる話?」


「いや、洋服が買いたいんだ。」


俺はカイトとあやねに俺の能力の女の子の一人に勉強を見てもらった事とお礼をしたい事、他の子達も未だに俺のTシャツを着せてる事を話した。


「ああそういう事ね、良いわよ。

だったら身長とスリーサイズをメモ取ってきてね。」


「おう、わかった。」


帰宅後俺はとんでもない事に気がついてしまった。


スリーサイズをメモ取ってきてね。

スリーサイズを…。

スリーサイズを!


俺はとりあえず勉強の協力をしてくれたお姉さんをボールから呼び出した。


服を脱がせてまずは身長を測る。

168㎝か結構高いな。

続いてウエストを測る。

59㎝。背が高いからこんなものなのかな。

次にヒップ、89㎝。

最後にバストを…。


「わっ!何やってんの?」

突然お姉さんが驚かせてきた。


「あー、ごめんなさいごめんなさい。

実はテストの点数が良かったのでお礼にサプライズで服を買おうと思いまして…って、え?何で?」


どうやら俺はずっと勉強をみてもらっていた時の設定のまま自我ありモードでお姉さんを呼び出していたらしい。


「なるほどそれでこんな事を…、まあ良いわ、じゃあ胸も測ってちょうだい。」

と言いながら不敵な笑みで俺を見てきた。


完全にからかわれているのはわかるがどうしようもない。


俺は極めて冷静なふりをしながらバストを測る。

あっ、ちょっと手が触れてしまった。

何だこの蕩けるような感触は。

ちょっと手が触れただけでコレなのか。

揉んだらどうなるのだろうか想像もつかない。


バスト94㎝。


俺はお姉さんにTシャツを着てもらいボールに戻ってもらった。


俺はトイレに走り一度リセットし冷静になった。


次に小学生を自我なしモードを確認して呼びだす。

小学生はさすがに興奮しない。

身長124㎝だ。

そしてウエストを測ろうとして俺は固まった。

毛がないからモロなのだ。

エロ本で見るようなものではなく、綺麗な一本筋だった。

俺はもう測定をやめて小学生をボールに戻した。

子供服なんて身長で買えばいいんだ。


次に中学生を呼び出す。

彼女は成長が遅く背も低くて毛もないのだ。

胸はほんのり膨らんでいるので身長とバストだけ測った。


身長149㎝バスト72㎝。


149㎝なら子供服でいいのかもしれないと俺は思った。



次の休みの日。

俺はあやねと女性服売り場に来ていた。

カイトは欠席だ。


あやねが言うにカイトの家はお金持ちだからという理由で狙う女子も多く、女性服売り場はトラウマらしい。


俺はあやねに3人の身長と体型のメモを見せる。


「なるほどなるほど、巨乳ちゃんと、小さめと、えっロリコン。」


「いや待てそうじゃない。

俺家族が居ないから元気な妹みたいな子供が居たら家が明るくなると思って。」


「ふーん、だったら40歳くらいのお母さん3人作っちゃえばいいじゃない。」

「どうせそれはそれで熟女好きとか言うんだろ。」


「とりあえず巨乳ちゃんはこの辺りの服が安くて品質も良いわよ。」


「選んでくれないのか?」

「パンダがプレゼントするんでしょ、アドバイスはするから気持ち込めて選びなさいよ。」


俺は白いワイシャツと綺麗目でフェミニンな

膝丈のサキュラースカートを選んだ。


「シャツはこっちにしなさい。

あんな巨乳ちゃんがそんなシャツ着たら大変よ。こっちの形なら上品で控えめだけど胸で華やかになるわ。」


「なるほど、ありがとう。」


「次に子供服でオシャレで安いのはここかな。

私が来てたのは4年前だから今はもっと良いとこあるかもしれないけど。」

俺はクリーム色のワンピースと水色のワンピースを選んだ。


「ちょっと待ってもう一人の子は小さめな中学生くらいじゃないの?思春期だし子供服はダメよ。」

「そうなのか、じゃあどんなのを選べばいいんだ?」

「そうね、可愛いのも似合うし大人っぽいのも背伸びした感じでかわいいから、パンダが一番着せたい服でいいんじゃないかな。」


「それならいつもかわいいと思う服屋が駅前にあったな。」

「キモ、何でパンダがいつもかわいいと思う女性服のお店があるのよ。」


俺はクリーム色のワンピースを購入して、駅前に向かう。


「ああー、アマーベールね。童貞男子が好きそうだわ。」


俺は迷った結果、薄茶色のミニのフレアスカートのセットと緑色のセットを購入した。


「付き合ってくれてありがと。

お礼にあやねにもなんか買おうか?」


「嬉しいけど私はカイトの彼女だから他の男から服は貰わないわ。線路跨いだ先に私の大好きなラーメン屋さんがあるから、そこの白を大盛りで頼むわ。」


「豚骨の方か?鳥の方か?」


「なかなか良く知ってるじゃない鳥の方よ。」


俺達は仲良く白を大盛りで頼み食べる。


「ねえ、そういえば3人は何て名前付けたの?」


「えっ名前付けてないよ。」


「パン子とか付けてなくて良かったけど付けないのもかわいそうじゃない?

パンダも名前で苦労してるんだからちゃんと服と一緒にプレゼントしてあげなよ。

そういうの大事よ。」


俺は3人にとても可哀想な事をしているのに気がついた。


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