現実2
「………た?」
「え?今なんて言った?」
考え事してる間に話し掛けてたみたい。聞き逃してたのバレバレでヤバい。
ボンヤリしてたあたしの反応に、亜弥は口を尖らせて少し大きめの声でもう一度言ってくれた。
「も〜、今日は小テストの日だけど対策大丈夫?って聞いたの!」
「小テスト…ぅえっ⁉マジィ⁉やっば〜い!」
「その様子だと何もしてないわね」
あたしの反応に呆れたため息をついて自分の机の中に手を突っ込む。
「忍、ちょっとこっち見て」
「んん?」
亜弥が机の上にあるノートを指差してニコニコしている。スマイルがちょっと黒いのは気にしない。
「これな〜んだ?」
「んん〜?………こ、これはまさか⁉」
ノートの中を見てあたしがギョッとすると、
「そう♪今回の小テスト予想範囲ノートだよ?
忍の事だからしてないと予想してたんだ。これで脱赤点…しようね?」
軽くウィンクしながら、あたしに範囲ノートを貸してくれる亜弥。
「はは〜亜弥大明神様ありがたやぁ〜」
拝むようにして恭しく受け取ると、そんなあたしの態度がツボったのか思いっ切り噴き出しいた。
「おーがーむーなー、マジ勘弁してよ〜!あっははははっ♪」
「とりあえず時間来るまでありがた〜いノートで乗りきってみせるよ」
そう言いながら亜弥から借りたノートを広げ、間に合わせてみせるために急いで目を通していった。
大明神〜_( ´・-・)_ぺたぁ