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第十話

 

 王宮で最初の一夜を明かしたエルネは、朝早くに目覚めた。

 まだ薄暗く日の光は完全に明けていない。


『エルネずいぶんと早起きだね』

 ソードが声をかけてくる。



「慣れない部屋に慣れないベット。おまけに目覚めたら慣れない天井。これでぐっすり眠れるほうがどうかしてるんじゃない?」

『でもフレードリクはぐっすり眠ってるみたいだよ?』

「あいつの精神は鋼鉄製だよ」

『そういえば昨日、王宮の正門に当たる位置からなんか変な感じがしたな』

 唐突に話を変えられてエルネは一瞬困惑した。



「ずいぶんと唐突だね。それで? 変な感じって何さ。まさかまた魔霊が出没したなんてことじゃないよね?」

『僕達、精霊は人工物を嫌う傾向にあるから、街中でいきなり出没なんて事はあまりないよ。それに魔霊の気配じゃなかったけど……少しそれに似てたかもしれない……でも危険な感じじゃなかった』

「魔霊の気配に似てるだけで充分危険じゃないか……」


『でも、一瞬で消えたんだよね……気のせいなのかなあ……でもあの感じ、昔、感じた気配にも似てるような』

「なんだよそれ? 知り合いの精霊か?」

『よくわかんない』

「駄目じゃん」

『仕方ないよ。僕だって見聞きしたことを全て覚えているわけじゃないんだから。やっぱただの勘違いかな』

「まあ、王宮には正式な精霊騎士も何人か常駐しているし、そう大事には至らないだろ」



 そういって一度部屋を出て、5階に設置されている水場に向かう。

 職人が作った細工によって、水晶宮全体に水がいきわたるようになっているのだ。

 ただし、冬などは凍結して使えないことが多く、高い場所に住む人たちは、低い場所まで使用人をやって水を運ばせる。



 水場につき、まず木の桶に水を汲むエルネ。

 ここは、四角い作りの部屋となっており、水が広い範囲にわたって溜められている。

 もしこれらがお湯であれば、ちょっとした広いお風呂のようなものだ。

 相変わらず水質は綺麗で薄暗い中でも、その澄んだ青さは良く分かる。

 


「うひゃーつめてー」

 木の桶に汲んだ水でエルネは顔を洗うと同時に、喉を潤す。

「こりゃ、確かに隣国から、わざわざ飲みに来る人が来るわけだ」

 そこでふと気付くと、クリスティーナもやってきた。


「おはようございます、エルネスティ様。ずいぶんと早いのですね」

 クリスティーナはエルネに気付くと朝の挨拶をした。


「まあ、慣れないせいか、早くに目覚めちゃってね。クリスティーナはシーヴ様のために?」

 肩をすくめながら答えるエルネ。


「ええ、でもその前に自分の身だしなみを整えるためでもあります。シーヴ様はまだお休みですから」

「従者の鑑だね。まったくフレードリクにも見習わせたいよ」

「フレードリク様はまだお休みなんですか?」

「ぐっすり寝ているよ。昨日なんて女性を連れ込めない! って嘆いていたしね」

 瞬間、クリスティーナから何かの意思を発する光が出たがすぐに掻き消えた。



「そ、そうですか……女性を連れこめないとおっしゃっていたのですか……ふーん……へえ……」

「あ、あのクリスティーナ? え? ど、どうしたのかな?」

 一瞬で雰囲気が変わった大公殿下の侍女にわずかに気後れするエルネ。


 エルネに声をかけられて、クリスティーナはすぐに取り澄ました表情を取り繕ろった。


「いえ、なんでもありません。失礼しました。あ、そうそうエルネ様の訓練はいつから始まるのでしょうか?」

 そして唐突に話題を変える。


「あ、ああ、そうだね。初日は三日後からと聞かされているよ。その間は基本自由みたいだね。でも三日後からは訓練漬けの毎日さ。兄上から聞いた話によると、骨の一本や二本どころか、内臓の破裂も覚悟しておけってさ」


「それは大変そうですね。でしたら明日、街に見物に行きましょう。シーヴ様が張り切っていらっしゃって……さすがにお止めすることが叶いませんでした。陛下からの許可は昨日、夕食の際に頂いていますので、お手数ですがお願いいたします」

「あーごめん。明日は兄上のところに一回顔を出さなければならないんだ。だから別の日ならお付き合いできるんだがな。そのかわりフレードリクを貸すよ」


「そうですか……シーヴ様が落胆するでしょうね……シーヴ様、気丈に振舞ってはいらっしゃいますけど、やはり王宮での生活に不安を感じていらっしゃるようなので、エルネ様がそばにいることをほんとに心強く感じていらっしゃるのです。それに皇女殿下の一人である、イェリン様と折り合いが悪く、色々と苦労されているみたいで。エルネスティ様、勝手な願いですがシーヴ様のお力になれるよう出来るだけお願いいたします」


「ああ、うんそうだね。僕もシーヴ様のこと嫌いではないし、出来る限りのことはするよ。それにしてもなんだかんだ言いながら、クリスティーナは良い従者だね。うちのバカと取り替えたいくらいだよ」

 そういって苦笑するエルネ。


「ありがとうございます。でも、フレードリク様も素晴らしい従者だと思いますわ」

「あいつには言わないでよ。のぼせ上がるから」

 そういってお互いクスクスと笑い合う。



                ────────────



 朝、シーヴとクリスティーナは朝食を済ませ、水晶宮と二の宮の間にある中庭の花を愛でていた。


「見よ。クリス、このような花は我が領地では見れない花だ。なんという名前の花であろう」

「そうですね私もさすがに存じ上げませんわ。どなたかに聞いてきましょうか?」

「よい。花の色を愛でるだけで充分だ。しかし中々に自由に行動できないものだな。本日の予定は何かあるのか?」

「ええ、本日は国王陛下の御嫡男であるグスタフ王太子殿下との昼食がございます。その後に第一王女殿下との社交集会サロンに呼ばれております」

「第一王女とはシェシュテイン様の事か?」

「ええ、そうですよ」

 そこでシーヴは満面の笑みを浮かべた。



「シェシュテインお姉様か……懐かしいな。さぞやお綺麗になっていることであろう。話したいことは山ほどあるぞ」

「シーヴ様、楽しみになされるのは結構ですが、エルネスティ様のときのように失礼な態度はとってはなりませんよ? ここは王宮で、あちらは第一王女殿下です。王女殿下のお立場を悪くしてはなりません」

「むー何とかやってみる」

 少しうなだれながら答えたシーヴだが、そこに新たな客がやってきた。



「せっかく草花の匂いを堪能しにきたのに、草花に混じって嫌な匂いがしますわね。なにやら私達の匂いとは違う色の匂いですわ。クララいつからこの水晶宮は、違う色の匂いを発する者の出入りが許されたのですか?」

「イェリン王女殿下、この匂いは国王陛下が、昨日お持込になられた匂いです。一種の物珍しさでお持込になられたみたいですので、早々にいなくなることでしょう」


 

 現れたのは、この国の第三正妃を母に持つ、イェリン第二王女だ。

 年の頃はシーヴより一つ上で、今年14になる少女でもある。

 

 赤毛の髪を、腰より下にまで伸ばし、その長い髪をいくつかの束に編み上げており、また青いドレスを纏っており、そのドレスの袖口には職人が編みこんだレースがセンス良く発揮されていて、赤い小さなルビーが散りばめられていた。


「さて、そこな娘、私は花を愛でに来たのです。おかしな匂いを発しているそなたは、早々にこの場から立ち去るがよい」

 そういって国賓であるはずのシーヴに、言葉を発した。



「ふん、我は国王陛下直々の賓客だぞ? 国王陛下に連なる血筋のものが、そのような口を叩いて陛下に恥をかかせる気か? 譲るのはそちらであろう」

 

 シーヴはアイスブルーの瞳を吊り上げ、イェリンを睨む。

 これらのやり取りからわかるように、この二人は昔からの知り合いだ。

 それも良くないほうの知り合いでもある。

 第二王女イェリンは昔からシーヴのことが気に入らず、いつも突っかかっており、シーヴもそれに対しいつも対抗しているのだ。


 周りの大人たちは子供のケンカだからといってよほどのないことがない限り傍観を決め込んでいたこともあり、それが余計に二人の感情を悪化させていた。


 シーヴはこの国においての国賓でもあるので譲らなければならないのはイェリンのほうなのだが、それを許容できるほど、彼女は大人ではない。

 


「お黙りなさい! この国の第二王女殿下であらせられるイェリン様に向かってなんと言う口の聞き方ですか。それとも大公領では口の聞き方すら教えてもらえない田舎なのですか? でしたら私が貴方にふさわしい教育係を推薦して上げてもよろしいですわよ」

 まるで虎の意を狩る狐のごとく、イェリンの侍女に過ぎないクララから侮蔑の言葉が発せられた。

 さらに教育係、すなわちクリスティーナのことを遠まわしにバカにされ、頭に血が上るシーヴ。


「貴様、侍女に過ぎない分際で、大公女である我をバカにした挙句、クリスのことまで引き合いに出すのか?」

 例え、普段は幼く、子供っぽいところがあっても、敵対者に対して威厳を発する姿は、さすがは大公女殿下というところだ。たかが侍女ごときに対抗できるはずも無く、10歳近く年下の少女に気後れするクララだが、ここでイェリンがクララをかばうように前に一歩踏み出す。


「気がお強いのは結構ですが、ここにいる貴方の味方は、そこの侍女のみなのですよ? それとも三の宮まで走って貴方の護衛でもお呼びいたしますか? ああ、でも残念ね、たかが護衛兵ごとき水晶宮に足を踏み入れることすら出来ないのですから」

 そうして勝ち誇ったようにイェリンは笑みを浮かべ、シーヴは言い返せなくなり、悔しさのあまり目を潤ませる。そこへのんきな? 二人の少年が通りかかった。



「なんであんなにコソコソするんですか? 水晶宮の警備のものに不審に思われたらどうするんです?」

「仕方ないだろ、王族との鉢合わせだなんて、昨日の今日で精神が持たないだろ?」

「その意見には同意いたしますがね、あまりにもひどくて逆に目立ちます」

「ったく他人事だと思って、好き勝手な事言ってるみたいだけどね、声がかかるのも対応するのも全部……えっと……よし、フレードリク、道を変えるぞ」

「もう遅いですよ……あとはお任せします」

 エルネとフレードリクは内心ため息を吐いた。



「おお! エルネではないか。ちょうど良いところに良く来てくれた。ふん、先ほど我に味方はいないといったな? ずいぶんと愚かな発言だ。いいか良く聞け。そこにいる黒髪の少年はな、今だ成人しておらぬ身でありながら、陛下からこの宮に住む事を許された、精霊の一族の一人エルネスティ・ヴィクセルであり、我の親友でもある。貴様ごときにこのような心強い味方はおるか? 分かったのであれば早々に立ち去るが良いわ」

 先ほどまでの涙目はどこへやら、急に勝ち誇ったように胸を張るシーヴ。

 クリスティーナは視線でエルネに謝罪の意を表し、エルネは、ご立派な紹介を、どうもありがとう。というところだ。


 第二王女の顔は知らないものの、4人の女性が異様な雰囲気を発していたのに気付き、これは関わるべきではないと、すぐさま道を変えようと思ったが、彼の従者の言うとおり、時はすでに遅かった。


 本来であれば、膝を曲げ敬礼するべきなのだが、国王から堅苦しい仕草などはいらん、といわれているので、その言葉にそのまま甘え、右手を心臓の上に持っていく簡易な敬礼に留めた。


 その態度をみて、イェリンは当然機嫌を悪くし、その矛先をエルネに向けた。


「精霊の一族……ヴィクセル侯爵家の者ですか、なれば膝を曲げ、王家に対して敬意を払うのが当然なのじゃありませんこと? わたくしはこの国の第二王女である、イェリン・モンスリーンですよ? ヴィクセル家の者はお父様の口から良く、お褒めの言葉を聞いております。なれば正統な血を持つこの私に対して、礼儀を守るのがこの国に仕える者の義務です。それを、その方のその態度は何ですか? そのような略式の敬礼で済ませようなんて、真にヴィクセル家の者なのですか?」

 

 甲高い声が発せられ、それがすでに精神的なダメージになっているにもかかわらず、エルネは内心、肩をすくめながら答えた。


「はっ、まず私の態度に関しまして文句がおありでしたら、国王陛下に直接具申下さい。また確かに私の忠誠は王家に向けられておりますが、それはイェリン王女殿下のみに対して向けられているわけではありません。ここにいる大公女殿下に置かれましてもまた、この国において最重要人物であり、大公様から預かった大切な身でもあり、王家と貴族筆頭である大公様の仲を繋ぐ非常に重要な架け橋でもありますゆえ、どうか悋気りんきを、お収めくださるよう進言いたします」

 

 

 言葉はやや丁寧気味だが、やはりどこかしら敬意に欠けている部分がある。

 エルネとしては、もはやどうにでもなれというのが半分、王女の怒りに触れ、水晶宮から追い出されれば、なおよしといったところなので、棘も幾分か含まれている。


 それは彼の最後の一言を見れば明らかである。「お願い申し上げます」でも、「ご自重下さい」でもなく、「進言いたします」と王族に向かって放ったのだ。


「そなた、王家に仕える身でありながらそのような」

「侍女ごときが、侯爵家次男である僕に口を出すのか? お前の名前と爵位を言え、後ほど国王陛下にヴィクセル侯爵家から意見を具申する。その覚悟があっての発言なのだろうな?」

 皇女殿下の侍女の口をさえぎり、静かに威圧を放つエルネ。相当イラついているようだ。

 その威圧に気圧され、王女とクララは歯軋りしながら去っていった。


 シーヴは目を輝かせて満面の笑みを顔中に広げ、クリスティーナはホッと一息ついた。


「ったく……あれだけ実家に頼る気なんて無かったのに……おまけに女性相手になんて事を……」

 別にエルネはそこまでフェミニストではないが、武の心得がなく、おまけに武器を持っていない、か弱い女性───かどうかは不明だが───を相手に、八つ当たりともいえる威圧をしたことに対して、さすがにやりすぎたと思い、さらには世話にならないと言った実家の名前を出したことに自己嫌悪に陥っていた。



「何を言うか! 素晴らしかったぞ。さすがは我が親友だ。うむうむ、これほど胸がスーッとしたのは久しぶりだ。エルネよ、お前には借りが出来っぱなしだな。見たか? あの女の悔しそうな顔を? ははは気分が良い」

 

 

 ここで本来クリスティーナが「はしたないですよ」とか「大公女殿下ともあろうお方が、そのような下品なお言葉を使ってはなりませぬ」などとたしなめるのだが、彼女もシーヴがバカにされたことに対して、なにやら思うところがあったのだろう。特に何も言わなかった。


 また、エルネもいつ親友になったんだよ! と突っ込みたかったが自己嫌悪のため、あえて無視した。



「エルネスティ様……さすがにあれは俺もやりすぎだと思いますよ……」

 ぽつりと従者の一言がエルネの耳を襲う。



「なにやら、騒がしい声が聞こえてきたと思ったら、大公女殿下ではないですか」

 新たな声に反応し、4人は声の主に視線を向けた。


 その人物は茶色い髪を肩の位置くらいまでに伸ばしているが、れっきとした男であり、40手前といった人物だった。

 体格は立派であり、背は高く、同じタイプのフレードリクもさすがにこの年季の入った人物に一歩も、二歩も譲る。


 顔には歳相応の皺が刻まれており、その雰囲気は威厳ではなく、どちらかというと安心感を与える印象だ。



「おお、エイデシュテット公ではないか。いやなに、大したことではない。少し気分が良かっただけだ」

 さすがに王女を相手に一悶着があったとは言えなく、またシーヴ自身もそれくらいの判別はついていたようだ。


「はは、大公女殿下の機嫌がよろしくて何よりでございます。何かありましたら、私めも力になりますのでご遠慮なく相談下さい」

「公爵閣下直々にそういわれると心強いな。うむ、今のところ不便は無く、特に問題は無い。お心遣い感謝するぞ」

「何、御身は大切な身でありますゆえ、当然のことです。ふむ、そちらの少年達は何者ですか? 水晶宮では見かけない人物ですね」


「この者達は、黒髪の少年がエルネスティ・ヴィクセル、金髪の少年がその従者フレードリク・オートレームだ。ここへ来る途中に私が魔霊に襲われたことは知っておろう? その時救ってくれた恩人であり、その功によって、陛下からこの水晶宮に住まうことを許された、私の親友でもある」

 


 そう言われて、エイデシュテット公は、二人の少年に目線を向けた。

 話からも分かるとおり、この公爵は、先の3公爵の乱を起こした人物の息子であり、現在は貴族街に住み、先代の不明を恥じて王家に忠を尽くしてる人物で、ようやく数年前にその忠を認められて、この水晶宮に自由に足を踏み入れることが出来るようになった人物でもある。 



「なるほど、お前達がヴィクセル家のものだったのか、いやヴィクセル家の評判は良く耳にしている。よくぞ大公女殿下をお救いしてくれた。私からも礼を言わせてもらおう」

 

 そうして向けられた言葉に対し、先ほど皇女にしたような簡易な敬礼をしてエルネは答えた。

「いえ、若輩の身でありながら、王家の役に立てたこと、それ自体が身に余る光栄です」

 

「ふむ、中々謙虚だな、やがて成人して、陛下のお力になるときも来るだろう。その時のために精進せよ」

 ここで、再びシーヴが口を挟む。


「ところでエイデシュテット卿は、本日はどのような用件でここへ足を運んだのだ?」

「何、グスタフ殿下との昼食に呼ばれましてな、それで足を運んだのですよ」

「おお、もうそんな時間か。私も殿下に呼ばれておる」

「はは、なればご一緒しましょう。不慣れなことも多いかと思います。ご案内して差し上げますよ」

 幼い少女に娘か孫に接するように優しく微笑みかけるエイデシュテット。



「うむうむ、よろしく頼む。よし、エルネ、では行こうか?」

「は?」

 いきなり話を振られ、間抜けな声を発するエルネだが当然、クリスティーナがたしなめる。


「大公女殿下? エルネスティ様は昼食には呼ばれておりません。いきなり連れて行ってもグスタフ殿下がお困りになるばかりか、エルネスティ様ご自身もご予定がおありなはずです。そういった礼儀を無視するような真似はおやめ下さいと何度も申し上げているというのに」


「むう、わかった今回は諦めよう。では、またなエルネ」

 そういってシーヴ、クリスティーナ、エイデシュタットとそのお付きのものが去っていく姿を二人の少年は見送った。

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