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「けど本当最近、彼女作らないし、女の誘いのらないね。」
「何かあったのか?」
柳と青井に言われて
「今から話すよ。」
そして、どうしたらまぁちゃんと話が出来るか考えながら教室を出た。
自販機でジュースを買い四人で体育館裏の倉庫に入る。
今は使われてないし、兄やんに鍵をもらっているので良い隠れ家だ。
真美との昔からの家族付き合い、手紙を入れて告白で逃げられ。
再チャレンジで賭けか罰ゲームと疑われ、お願いを重ねたお試し期間を話した。
大爆笑された…。
「匠がねぇ。今までが、今までだしねぇ…。」
「いきなりすぎるわ。ボケ。」
「まぁちゃんかぁ。本当に良い子みたいだし無理じゃない?」
さんざん言われて笑われた。
お前らなんぞ、みんな帰り道に人前でこけてしまえ!
放課後
帰ろうとする真美を見つけだした。
「まぁちゃん。」
少しでも一緒にいたい。
「一緒に帰ろう。」
キョロキョロする真美。
何か用事でもあるのか?
そんなに嫌か?
ニッコリ笑って友達達を見送っていただけだった。
目の端にニヤニヤ笑う俺の友達三人が見える。
「行こう。」
と、真美の荷物を持ち教室を出た。
元々、真美と話をする事も少なかったので言葉も少ない。
知らない子みたいな感じだけど、まぁちゃんだ。
俺も適当にしゃべればいいけれど、緊張もしているから言葉少なになる。
「あの…私、買い物あるから。」
と、少し遠回りになるスーパーに寄ると小さな声。
「一人で行くからいいよ。」
「いや。俺も行く。」
着いて行きたい。
「本当にいいから先に帰って?」
スーパーが近付き言われたが
「先に帰ったら、ここでサヨナラだから嫌。」
スーパーに着きカゴを持ち隣を歩くと真美は、お菓子とかじゃなく食料品ばかり買う。
買い物袋を自転車に乗せ押して歩き、また言葉少なに話ていたら
「私ね、数学ってどうしても苦手で…」
そう話だした。
「まぁちゃんは、葱も嫌いだったろ?」
「たっくんだって好き嫌い多くて泣いてたでしょ?」
そこから思い出話が盛り上がり沢山笑う。
やっぱり、まぁちゃんはまぁちゃんのままだ。
ほぼ無理矢理にでも買い物についてきて良かった。
昔みたいに話が出来ただけでも本当に嬉しかった。