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幼なじみより、好きになれない  作者: 櫻木サヱ


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10/12

二人の恋、はじまる日常


新学期も春の陽気に包まれ、校舎の周りには花の香りが漂っていた。

真哉と凛音は、昼休みの校庭のベンチで並んでお弁当を食べる。


「ねぇ、真哉。今日は何食べたの?」凛音が笑顔で聞く。

「おにぎりと卵焼きだよ。凛音は?」

「私もおにぎりだけど、中身は鮭よ!」


二人のやり取りは自然で、どこかほのぼのとした空気が流れる。

隣に座るだけで、心が落ち着き、何気ない会話が特別に感じられる。


放課後、真哉は凛音と一緒に帰る途中で、小さなハプニングに遭遇する。

校門前で子猫が迷子になっていたのだ。


「わぁ、大丈夫かな?」凛音はかがみこんで子猫を抱き上げる。

「よし、僕が一緒に見てあげる」真哉も優しく声をかける。


二人で子猫を抱えながら歩く時間は、まるでデートのようで、互いに微笑みが絶えない。


家に着く前、凛音が少し恥ずかしそうに言う。

「ねぇ、真哉……今日、一緒にいてくれてありがとう」

「うん……僕も楽しかった」


小さな手をぎゅっと握る真哉に、凛音の頬が赤く染まる。

「……もう、真哉ったら」

「へへ、そんな顔されると照れるな」


その夜、真哉は布団に入りながら考える。

(凛音と一緒にいると、自然に笑える……これが……恋愛ってことなのかな……)


凛音もまた、自室で小さく微笑む。

「真哉と一緒にいるだけで、毎日が楽しい……これが好きってことなんだ」


翌日、学校でも二人は自然に寄り添って過ごす。

授業中も、休み時間も、互いに目が合うたびに心が弾む。

クラスメイトの佐藤が笑いながら言う。

「お、今日もラブラブだな!」

二人は顔を赤らめながらも、手を握り合ったまま微笑む。


こうして、真哉と凛音の恋愛は静かに、しかし確実に日常に溶け込んでいった。

小さな事件や笑い、微笑みの一つひとつが、二人の距離をさらに縮めていく。

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