攻撃力に極振りだ!
最強になりたい。そう思った新条朱音はホワイト企業で働いた給料を片手に新しいVRMMOを購入した。
その名も『極ONLINE』。どうやらこのVRMMOは極振りが出来るみたいだ。ならばどうだ、最強になれる近道は攻撃力を上げればいい。体力もだ。
「なるほど、極振りもできると」
新条はビールを片手に説明書を軽く読む。あんまりトリセツは読まないタイプである。
そんな事より早くダイブしたい。スーツからパジャマに着替えていざ出発だ。
「『オープン!』!!」
その一声でVRMMOギアと人体はシンクロする。華金だ。とことんプレイしてとことん最強になるぞ!!
「顔と体はそのままでいいか」
亜人だの人型妖精だの色々変更出来たがシンプルな人間でいいかなと顔も現実世界そのままで行く。
待ちに待ったステータス。これは自由に振ることが出来振った事で起こるボーナスが貰えるのだ武器や防具がそれに合った物が手に入る。
「そりゃ、最強になりたいから攻撃力っしょ」
攻撃力を極振りしいざ冒険への前にボーナス。なんか、豪華な武器装備が目の前に。
「おお、かっけー!金ピカ武器に銀色装備ときたか!これが、初期装備としては中々」
攻撃力を極振りする人はなかなかいないので武器装備もSSSRになっている。
楽しみ過ぎて新条の巨乳が揺れた。サイズもピッタリで武器は双剣。形は左右違う。試しに冒険へ行ってみるかと初期設定ゾーンから飛び出しエリア1へ。
「試し斬りするしかないっしょ!どんな感じで最強になってるかなー!?」
まず出てきたのは雑魚スライム……よりも巨大スライム。初心者が狩りそうなスライムをスルーし巨大スライムを狩る。
双剣を出す。巨大スライムの方へ行き狙い斬る。すると、見た事も無い攻撃力が出てきた。5000ダメージ。初期にしては素晴らしい攻撃力だ。巨大スライムも痛そうにし水色から灰色へ。もう体力が無くなっている証拠だ。
「百発百中!」
新条は灰色になった巨大スライムを斬る。なんの躊躇いも無く。巨大スライムごときで最強になったつもりはないが気分は味わえた。5分で倒す敵を1分で倒したのだから。レコードも更新した。周りに人がいれば拍手喝采だっただろうが人が周りにおらずシーンとしていた。
「ビール飲みてえ」
ひと仕事終えた感覚になる。この世界にもビールはあるのか探したいとこだ。出来ればツマミも欲しい。