立場
血まみれになった師匠をすぐさま治療班に渡した、状態は大事に至らず、命に別状はない。
迅雷は少し安堵した
「大丈夫だったか」
佐國が優しく迅雷に声をかけた。
「ええ大事には至らないみたいです」
迅雷はいつもの顔でそう言った。だが心のうちでは怒りしかなかった。
「迅雷、お前一人で敵の大将のとこ行こうとしてるだろ?」
佐國はそう言った。
「そんなことするわけないじゃないですか」
迅雷はいつも通りに言った。そのつもりだった。
「いいやお前は行くね。俺にはわかる」
佐國さんに全てを見透かされてるようで少しイラッとした。
「だがお前は学生だ。無茶はいけねぇ」
宥めるように言った。
「少し付き合ってください。外の空気が吸いたくなりました。」
今の迅雷はこの発言で精一杯だった
外に向かう途中避難した人々が一斉に聞いてきた
「いつ帰れるの?」
「街はどうなる?」
「俺たちの家は?」
俺がそんな事答えられるはずもなく足早に通り過ぎていく。
「なぁさっき女の人が血まみれで運ばれてくの見えたぞ。俺たちの生活は元に戻れるんだよな?」
この発言が周囲の不安を煽ったと同時に迅雷の心に深く刻まれた。
外に出て街を見る。もう復興は無理じゃないかと思わせるほど壊されていた。
「花蓮...お前の師匠でも勝てなかったんだ俺らはここで大人しく救援を待つしかない。」
佐國は落ち着いてそう言った。
「すみません佐國さん。俺やっぱ行きます。」
迅雷はそういい佐國を不意打ちで気絶させ街へ向かった。




