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どうやら私は転生したようです

これから通う魔法学園。わたしはここに通い、魔力と剣の力を磨き、最古の悪魔、魔王グロムを倒すのだ



『準備はできたかリオーネ』



『リオーネはやめろアル。

これから俺はセルアードだ』


膨れ上がった胸を平にし、制服のネクタイをキツくしめ身を引き締める



『さぁ行こう。ここから物語は始まる』













アラサーになってもいまだに漫画やアニメにのめり込み恋愛といえば少年漫画の男性キャラにのめり込む人生だった。

たまたま、ゲームを友達と買いに行った時におすすめしてもらった恋愛ゲームに最初は「女向けの優男なんて興味ねー」って友達を馬鹿にしていたら、酷く怒られ、一回やってみろとおしつけられたのをきっかけに、始めた「月の女神様」こと“ツキメガ“にどハマりしてしまった


その物語は主人公の“ルナ“が戦争孤児として貧しいながらも楽しく生活していた。そんな中月の女神の力を持つ少女として貴族に養子に出されてしまう。家族は優しく、人の優しさに包まれて育ったルナは15歳になると貴族が通う魔法学校へと入学し、そこで出会う、皇太子やその従者、その他ルームメイトと、1000年前国を滅ぼしたと言われる最古たる魔王に挑むため鍛錬をしながら愛を育んでいくストーリーだった


そのゲーム終えて暗い部屋の中ゲームの画面の光を浴びながら涙を流す

誰だよ、恋愛ゲームを馬鹿にしてたやつ!なんだこのクソ重ストーリー!?

少年漫画を読んできた私にとっては、世界の平和をかけて厳しい修行や、仲間の死、裏切りなどを乗り越えた先に世界平和がようやく訪れる中、そんな主人公を支えてくれるヒロインにようやく思いを伝えられるからこそ恋愛が引き立つのだと、恋愛ゲームの男たちに『命をかけて君を守るよ』とか言われても所詮恋愛にうつつを抜かしてた野郎どもがと馬鹿にしてたのだが、今日ここで全世界に謝罪をしたい


恋愛が中心でもいいじゃないか、その愛ゆえに戦える男たちの強さ、なによりも主人公の女の子が命懸けで好きな男を守ろうとする姿は男気さえ感じた


それに私が一番に心惹かれたのはこの物語の皇太子であるセルアードだ。この物語の敵である最古の魔王の復活の際、公務で不在だった城に現れた魔王に愛する妹が呪いをかけられてしまう。救えなかった苦しみと、呪いをとこうとするため、主人公を利用しようとする腹黒さだが、利用しようとした主人公にそのことを打ち明けてからは、それを許し共に協力しようと言ってくれた主人公を溺愛するようになり、その愛の重さがやみつきになってしまった。わたしは愛を欲していたのだなと気付かされたのだ。


ただこの物語でちょっと納得できないのが、最後呪いを解いた主人公だったが妹は兄を救うため、精霊となり、この国の守り神になるんだよな

ハピエン厨の私はそこだけは少し納得できなかった


でも攻略サイトを見てみるとその理由が最後全コンプした後に現れる隠しキャラのストーリをみるとわかるとのことだった


とりあえず通常の攻略対象は全クリしたし、あとは隠しキャラみて、この物語の真髄をしろうじゃないか!



あー帰ってからが楽しみだ!!!



そう心の中でウキウキな気持ちを持ちながら信号を待ってると突然キーーッとなる車のブレーキ音が聞こえた



「そこの人、危ない!!」



目の前に光が包み込むと私の視界は一気に暗闇へと包まれた













「お嬢様!お嬢様!!」


「リオーネ!」



大きな声が聞こえる中ゆっくりと目を覚ますと、そこには泣きそうな顔をしながら私の顔を覗き込む人がいた




「よかった…目を覚ました…急いで医者を!」


「はい!!」



女の人が大きな声で返事をする男の子が私の手を握る



「大丈夫だったか?足を引っ掛けて頭から転んだと思ったら目を覚まさなくなったから心配したぞ?」



金髪で翡翠の目をもつ少年が優しい微笑みを向けられ、思わずその眩しさに目を細める



そもそもここはどこだ?信号待ちしてる時に突然車が暴走して私に向かってきたはずだけど、なんだか立派なベッドに私は寝かされたいたようだ



それにこの美しすぎる少年は誰だ?



ぼやっとする頭でなんとか状況を理解しようと体を起こそうとした時異変に気づく



私ってこんなにて小さかったっけ?



そしてどんどん視界が開けてくると自分の体がなぜか縮んでることを理解する



「えっ!?どうなってるのこれ!?」



急いで鏡の前に行くと、知らない美少女が鏡に映っている


しかもその容姿はその少年と同じ金髪で翡翠の瞳を持つ少女と



「誰!?」



焦っていると後ろから慌てたようにその少年は私の肩を支える



「頭を打っておかしくなったのか?お前は私、セルアードの愛する妹だろ」



妹?ってことはこの人は私の兄なの?



全然理解できない。そう思うと、焦ってる私を愛しそうな瞳で見つめ、そのまま私の頬にキスをする



「ぎゃあ!!!」



思わず、その少年を突き放すと扉から先ほど部屋を出て行った女性が現れた



「お嬢様大丈夫ですか!?」



焦ったように近づいた女性は心配そうに私の背中をさすり、後ろから案内された医者が部屋に入ってくると、再びベットに寝かされ、ぶつけたという頭を見てもらった





いやいや、どうなってるの?私ってアラサーのどこにでもいるOLだったよね?こんな美少女になって轢かれた衝撃で意識失って夢でも見てるのか?それともすでに死んで生まれ変わりましたみたいな最近流行りの転生ものか!?


自分の置かれている状況に全く理解できていないが、さっきからこちらをニコニコとみている少年と、医者と一緒に、もう1人同じ年くらいの黒髪の男の子が入ってきたのだが、見覚えがあるんだよな…



頭をぐるぐるさせながら先程の会話を思い出す


そういえば私の兄であろうあの男の子、セルアードって言ってたよね



セルアードといえば、私がとハマりしていた“ツキメガ“で激推ししていた皇太子だ。金髪で翡翠の瞳を持つ男の人だったけど…あれ?


少年を見るとその姿が重なる


ちょっとまってちょっとまって…そういえば妹の名前って


「リオーネもう大丈夫なのか?」


「アルもずっと心配してくれてたんだよ」


そう妹の名前は“リオーネ“そして私の名前呼んだこの黒髪の男の子はきっとセルアードの従者になる男“アルフレッド“クールに見せかけて、女に頓着で来るもの拒まずさるもの追わず、剣のみを愛し人に執着しない冷酷な男



みんな知ってる…


じゃあここはツキメガの世界だっていうの!?



くるっと見渡すとゲームで見た人が現実にいることが把握できる



もう何が何やらわからない私は医者に診てもらっているのに、考えすぎた頭の疲労には子供の体力では持たず、そのまま知恵熱を出して再び倒れてしまったのだ








ちょっと更新できるように頑張りますので、よろしくお願いします。

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