モモ 9
シュタっちが疑問を投げかけます。
「玉匣にしても、玉手箱にしても、なぜ人を試すようなことをするのでしょう?」
モモはため息をつきました。
「ズルい人だったのかなぁ、、、」
『ズルい女』だと言った亀姫の言葉を思い出し、しま子は恐る恐る聞きました。
「それは、、、どういう意味ですか?」
「玉手箱はお土産だったんだよ?なのに開けるなと言って持たせた。なぜ?」
しま子が首を振ります。
「それは浦島さんが開ける様にと仕向けたからなんじゃないかな?元いた時代じゃない、誰も頼る人もいない、そんな状況で帰る手掛かりは持っている箱しかない。誰だって取り乱して開けると思うよ。乙姫は開けるなと忠告はした、でもそれって嘘はついていないにしろ、だましているようなものだよ。浦島さんはハメられた。すべては乙姫が自分を守るための欺瞞に感じるんだよ」
しま子には信じられませんでした。
「だって、、、そんなはずは、、、」
「この玉匣だって同じかもしれない。あーしファッション得意だから知ってるんだけど、櫛を送るって特別な意味があるんだよ」
モモは言うかどうかためらっているようです。
しま子は聞きました。
「一体どんな?」
「、、、クシは苦しむのクに死ぬのシ、苦死とも言われてて、それを送るというのは別れを意味するの」
「そんなはずない!」
しま子は興奮して立ち上がりました。
みながしま子の顔を見ました。怒りの表情がみるみるうちに苦悶の表情へと変わっていきます。
モモが改めて聞きました。
「やっぱり竜宮城へ戻りたい?」
「、、、はい」
「しま子さんにその気があるのなら、ここで暮らしてもいいんだよ?」
「、、、ありがとうございます。けど、、、私は竜宮城へ戻りたいです。戻って直接、亀姫の気持ちを確かめたいです」
「そっか。じゃあ私達も帰れるように協力するね」
モモが確認すると、皆はそれぞれ頷き返してくれました。
ディが言います。
「しょうがねぇなー、アタシが修行してその蓬莱山に連れて行ってやるか」
ゆきぽが聞きました。
「向こうは時間の進み方が違うんですよ?いいんですか?」
「なにも帰ってこれない訳じゃないだろ?ここに、行って帰ってきた奴がいるんだし。送り届けたらすぐに戻ればいい」
きじこも聞きます。
「どうやって行く?」
「そんなのはアレだ、觔斗雲を呼べばいいんじゃないか?」
「きんとうん?」
「今度、西遊記を読み聞かせてやるよ」
シュタっちが言いました。
「物語の中の記述ですから、確信が持てませんね。何か現実の世界にあるモノとかないでしょうか?」
モモは閃きました。
「天人さま、探せばいいっしょ!」




