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モモ 6

『玉手箱から噴き出した煙を浴びると、浦島太郎はおじいさんになってしまいました。 おしまい』


浦島太郎の話を聞き終えたきじこが言いました。

「理不尽。」

モモが応えます。

「そうだねー、亀を助けてあげた浦島さんが、なぜこんなめに合わないといけなかったんだろうねー」

ゆきぽが自分の考えを言いました。

「親の事を忘れ、堕落した生活を続けた報いでしょう」

ディが反論します。

「もてなしは亀を助けた見返りだったんだろ?浦島が要求したものじゃない。それより何百年と時間が過ぎる事を教えてくれなかった竜宮城の奴らの方が酷くないか?」

モモが口を挟みます。

「浦島さんに帰ってほしくなかったのかもねー。時間の進み方が違うんだしー、浦島さんを地上に帰しちゃうと、もう会えないと考えたのかも?」

シュタっちも話に参加しました。

「この乙姫という人物、人間よりも長い寿命を持っていたのではないですか?おそらく時間の進み方が違うというのは比喩で、浦島が年寄りになってしまうことで彼女との寿命の差をあらわしているのです。これは人間と一緒に居られない寂しさを表した物語とも言えます」

モモが椅子の背もたれに体を預け、天井を仰いで言いました。

「ぜんぴょういっぱんだねぇー。全体が見えてこないようなー?何か見落としている感じー?」

皆の意見を聞きながら、しま子は何も言えないでいました。


モモがしま子に優しく呼びかけます。

「何か気付いた事はあった?」

「初めて聞く話なのでなんとも、、、ただ、私の境遇に似ているなとは思いました」

きじこが期待して聞きました。

「亀、助けた?」

「いえ、アタシは亀を釣り上げてしまったんです。そしたらそれが亀姫という天人様で、」

「てんにん?」

「えっと、人間達の住む場所とは違う世界にいる人?というか不老不死の方達です」

「絵本に出てこない」

ディも聞きます。

「竜宮城には行ったんだろ?」

「はい。蓬莱山ほうらいさんという天人様達が住む場所にあります」

ゆきぽが不思議がりました。

「山なんですか?海の底じゃなく?」

どうも話が嚙み合いません。そんな彼女達を横目に、モモはスマホで検索していました。


「天人さま、でたしー」

スマホの画面を皆に見せます。

しま子が不思議に思い聞きました。

「あの、ソレは一体なんですか?」

「あー、、、なんて言えばいいんだろー」

モモはみんなに助けを求めましたが、みな首を振ります。獣人もオニも生まれた時から人の言葉、文字、文化が頭の中には入っていたのでモモの家に住むようになってからも、その生活にすんなり対応出来ました。しかし、しま子は江戸時代の人。文化は何もかもが変わってしまい分からないのです。

モモは困ってしまいました。

「なんでも教えてくれる便利な道具?みたいな?」

「はぁ、、、そういうモノなんですね」

しま子にはその仕組みは理解できませんでしたが、天人と一緒に暮らしていたので驚きはない様です。

「そうそう。少しづつ教えてあげるから、今はとりあえず天人さまだよ」

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