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とき 5

輝さんは両手で襟を掴むと勢いよく左右に広げたのだ。目の前で豊満な胸が露になり、大きく揺れた。

(何してるの⁉)

聞きたかったけれど『静かに』と、2度注意を受けている。3度目はない。だから邪魔をしてはいけないと分かっている。わかってるけど!

「ハァ、、、ハァ、、、ハァ、、、」

輝さんの息遣いはどんどん荒くなっていく。もしかして邪気に当てられて、おかしくなっちゃった?それとも神事で稀に起こる入神、トランス状態ってやつ?


首を後ろに振りバサァ!と、長い髪がなびく。背は限界までのけぞり、胸の先端が空中に突き出された。

(見てていいの⁉これ!)

今度はゆっくり腕が円を描いて振られた。体もその動きに追従するようにクルクルと回る。多分、巫女舞だ。私の知っているのとは型が違うけど、輝さんは確かに踊っている。さっきの弓は舞台を整えるための、露払いだったのかもしれない。

私はその様子を複雑な気分で見るしかなかった。恥ずかしいような、でも体の芯が熱く、興奮してくるのを感じる。これが退魔師の祓い方なのだろうか?どおりで男子禁制な訳だ。こんなの誰にも見せられないよ!

(ていうか、私もアレをやるの⁉)


それより、私は頭がぐちゃぐちゃになって気付いていなかった。よく見れば、輝さんが動く度にその後ろを黒い帯のようなモノが追いかけている。邪気?さっきまでふわふわ漂っていただけなのに、今はハッキリと太く黒く見て取れる。それが2本。

ピタリと輝さんが動きを止めた。その瞬間、ぐわっし!っと輝さんの胸にその帯が張り付いた!

(え、、、やだ)

声にはならなかった。その帯に見えていたものは明らかに手の形になっていたのだ。背後から輝さんの胸を鷲掴みにしている!

(オニ、、、の手?)

黒い手は輝さんの大きな胸を揉みしだくように、うねうねと指が蠢いた。

(た、助けなきゃ!)

震える手にヒシャクを握りしめ、立ち上がろうとすると、、、輝さんが手をかざして制した。『そこで見ていろ』と。


彼女は天井を見つめ、暫くその黒い腕に身を任せる様にしていた。黒い指がしきりに動き、かと思えば腕が大きく旋回する。明らかにそれは胸に憑りついている。輝さんもその腕の動きに呼応するように、益々息が荒くなっていく。

「はぁ!、、、はぁ!、、、」

彼女が今度は袴に手をかけた。結びひもが解かれ床に袴は脱ぎ棄てられた。

(ひっ!)

その足にも黒い腕のようなモノが何本も絡みつき、上着の白衣びゃくえをさするようにしきりに動いている。輝さんはお構いなく今度は白衣まで脱いでしまった。残ったのは長襦袢ながじゅばん一枚のみ。


また輝さんが舞い始めた。

けど、さっきまで踊っていたものとは違う。型は崩れ、より激しく早く体を振っているだけの様に見えた。

ダン! ダン!

足を床に打ち付け鳴らしている。相撲取りがしこを踏む様にガニ股になり、そのたびに長襦袢は乱れ、体の前面が露になっていく。

ダン! ダン!

胸も秘部もさらけ出されたが、そこには黒い腕が何本もまとわりつき覆い隠した。そのうち輝さんは苦しいのか、自分の体を自分でかかえる様にして自らを抱きしめた。

流石にこれはおかしいのでは?不安と恐怖が広がっていく。けど、どうしていいのか分からない。


(そうだ!さっきの尼さん!)

助けを呼びに行こう!そう思い、立ち上がろうとしたのだけれど、私はバランスを崩してその場に倒れ込んだ。足が何かに絡まったような感覚。見ると私の足にもあの黒い腕が!

「ひっ!・・・・・・た」

助けを呼ぼうとしたが、黒い手が私の口を覆ってきた。手足も掴まれ動けない。いや違う、、、掴まれているのではない。これは金縛りだ!だって黒い腕は私の体を強く押さえつけているハズなのに、痛みはない。それどころか触られている感覚もない。けれど体は全く動けなかった。意識はあるので、きっと私は金縛りにあっているんだ。


無数の手が私の体をさすっていく、、、気がする。触られてもいないのに触られている、おかしな感覚。

「んっ、、、んっ!」

大事なトコロが触られている、、、感覚。頭だけ体から切り離されたような言いようもない体験だった。

「あ、、、ん、、、ん、んっ!」

口も動かせない。息をするのがやっとで、わずかに声が漏れた。くるしい。体は何もされていないのに、どんどん熱を帯びていく、、、

「ん!ん!ん!んーーーん゛」

このままじゃダメだ、、、頭も体もおかしくなりそう!何とかしようと輝さんの方に眼玉だけ向けることが出来た。


ダン!ダン!ダン!

輝さんも床に仰向けに倒れていた。足を激しく打ち付けその度に腰を空中へ突き出している。

こんなの、まるで、、、

「あ゛ーーーーーぁっ!!」

獣のような叫びと共に腰は大きく上にのけぞり、体はビクビクと痙攣した。数秒して力がフッと抜け、彼女はぐったりと床に足を投げ出した。股はだらしなく広げて、こちらに開いている、、、


床に濡れ染みが広がっていくのを見ているうちに、私も我慢が効かずそのまま意識は飛んだ。

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