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先生

作者: 雷ひよ

俺は、うちの担任先公が大嫌いだ。何をしても叱ってくるし、いくら反抗しても、相手は一切暴力を使わずに、自分が受けまくって、俺の気がすむまで殴らせる。俺はその先公の努力さ、面倒臭さ、が大嫌いなのだ。だからある日ムカつきが限界を超えて先公を屋上に呼び出し、突き落としてしまった。俺はすぐ下に見にいくと血まみれになりながらも、俺を叱ろうと「ばかやろう、お前が捕まってしまうぞ」と言ってきた。俺はその先公のことが怖くなって、その場から逃げた。俺は強いから、俺はガキ大将で仲間もいるから、大丈夫と、最初は安心しようとしていたが、やはり先公の顔が頭に浮かぶ。俺の体が勝手に動いて、匿名で救急車を呼んだ。

次の日、家に警察が来た、警察は「あなたを殺人未遂の容疑で逮捕します」と言って、俺を連行しようとしていたら、その瞬間に、車椅子で全身ギブスをまとっている先公が来たのだった。そして「話をさせてくれ」と先公が真剣に警察にいい、警察が話を許してくれることになった。先公はまず誰もいないことを確認するように、あたりを見渡してから、俺に頭を近づけてといい、俺が頭を近づけると、思い切りビンタをしてきた。そして俺がその悲しく、強いビンタにひるんでいると、先公が「これが、さっきの代わりだ。罪は帳消しにしてやる。でも医療費は払ってくれよな」と言って、警察に話をつけに行った。俺にはなんと言ったか聞こえなかったが、先公はその場から立ち去り、警察が目の前に来て「もうやめてくださいね」とだけ言って帰って行った。けどその日からクラスのみんなが冷たくなった。みんな俺をさけるようになった。俺がとうとう殴りかかろうとしたときには逆に薙ぎ倒された。誰からも無視され、殴られ、いじめられる。俺は唯一元々友達だった悠人も、俺をさけるようになった。俺は先生が復帰する前の日に、とうとう自殺を図ることにした。俺は歩道橋に登り、車が来たのを見計らって落ちた。そのあとのことは何も覚えていないのだが、起きると目の前が真っ暗で、医師だと名乗る人と、先生が話していたのが聞こえた。「いやー感心します飛び降りるところを見計らって、車に轢かれながらも助けるなんて本当尊敬します」「そ、そうですか?僕は先生としての使命を遂げただけですよ」「でも、今度は退院に五ヶ月ですよ?」「別にいいじゃないですか」「私は昔先公を薙ぎ倒すことにしかやりたいことがありませんでした」「ですが、何をやってもくたばらない先生がいましてね」「ある日半殺にしてやろうと屋上に呼び出したんです」「そしたら一緒に屋上から落ちてしまって、一週間生と死をさまよったんです」「そして僕は完治することはできたんですけど、先生は退院に三ヶ月かかる重症で、僕を庇ってくれていたらしいんです」「そしてその日から先生みたいな先生になりたいと決心したんですね」そう、話し声が聞こえていた。

一年後、、俺はいつの間にか教師の道に進んでいた。「いいんですか?ここは評判の悪い学校ですよ?」「いいんです、その方が」

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