#95 雷が怖い香織姉 ☆
ぼくは風呂上りにリビングでテレビを見ている。
ジュースを飲みながら、外を見ると、大雨が降っていた。
「もうすぐで梅雨も終わりか…」
そんなことを考えると、香織姉が上がってきた。
「ゆきあくん、お待たせー。わたしもジュースもらっていいかな?」
「う、うんいいよ…」
そう言って、香織姉は隣に座った。
「ゆきあくん、アニメ好きだよね」
「えっ、まあ何となく見ちゃってるけどね…」
「そういえばわたしがいない時にも、姉弟物とかいろんなアニメを見てたよね?」
「な、何で知ってるの?」
「ゆきあくんの考えてることは分かるよ~」
ぼくは恥ずかしそうにしてると同時にぐーとお腹が鳴った。
「…ごめん」
「うふっ、夕食にしよっか!」
そんなわけでそろそろ夕食にしようと思ったら、外で雷が鳴った。
「あれ、今の雷? そういえば朝のニュースで言ってたな…」
「きゃー!」
「ちょ、か、香織姉!?」
香織姉は突然ぼくに抱きついてきた。
「いやぁ~、雷怖いよ~! ゆきあくん~!」
そっか、そういえば香織姉、雷苦手なんだよね…。
「香織姉、もう大丈夫だから…」
「きゃー!」
雷が1回なる度に、香織姉は声を上げてぼくに抱きつく。
「…香織姉、夕食の準備はぼくがやるからそこで待っててね」
「やだ、ゆきあくんと一緒にやる…」
「えっ?」
「1人にしないで…。お願い…」
「わ、分かった」
普段香織姉はぼくにドSなことするけど、雷雨の時は、すごくよそよそしくなる。
ぼくはそんな香織姉にギャップを感じて愛おしくなってしまう。
夕食中も香織姉はぼくの隣にくっついて食べている。
「…香織姉、さすがに近いんじゃないかな?」
「やだ、離れたくない…!」
そう言って、頑なにぼくから離れようとしない。
ちなみにメニューは唐揚げだったのだが、ぼくはその唐揚げを香織姉に食べさせることになった。
よっぽど怖いんだね…。
それから2人で部屋に戻ったけど、香織姉は相変わらずぼくにくっついていた。
「きゃー!?」
香織姉はますますびくっとしていた。
「い、いやぁ、怖いよ…」
香織姉は動こうとしない。
「そ、そろそろ寝ようか?」
「うん…」
「じゃあお休み」
「ゆきあくん、待って…。怖いから一緒に寝よう…?」
香織姉は目をうるうるさせながらそう言った。
そんなわけで一緒に寝ることになったけど…。
香織姉はずっとぼくを抱きしめている。
「…香織姉、さすがに離れてくれないかな?」
「やだ!」
「いやいやこれじゃ眠れないよ…」
「だって怖いもん」
「そうかもしれないけどね」
ぼくは香織姉のおっぱいが当たりまくってるから、全然眠れる気がしないよ…!
香織姉…、寝たかな…。
そう思い、顔を上げると、香織姉とばっちり目が合った。
『あっ』
「きゃっ」
香織姉は照れ隠しか布団の中に入った。
すると、ちらっと顔を出した。
「…ねえゆきあくん。わたしのおっぱいで眠れないんですか?」
「…!? もしかして知っててやってたの!?」
「うん。でも怖くて抱きつくのも本当だよ」
「そうなんだ…」
香織姉はそんなぼくを見て意地悪な笑顔を浮かべて聞いた。
「もう…。…ゆきあくんのばーか♡」
「ふぇ?」
「わたしをいやらしい目で見ないの。ばか♡」
香織姉にそう言われてぼくは、何も言えずにいた。
「ーえ?」
「あっ」
ぼくは香織姉の笑顔に見とれて、ぼくは思わず香織姉のほっぺに手を添えた。
「あ! ご、ごめん! い、嫌だったかな?」
「ううん、嫌じゃないよ。お願い…。優しくしてね…?」
「う、うん…」
ぼくは香織姉にくっつくことにした。
「うふふ…。ゆきあくん~…」
「香織姉ってばしょうがないなぁ…」
ぼくはそんなことを呟いて、すやすやと眠った。
「う~ん、おはようゆきあくん…」
「おはよう~」
翌朝になり、ぼくも香織姉も目が覚めた。
「ゆきあくん…。昨日はごめんなさい…」
「大丈夫だよ。誰にだって苦手なものの1つはあるから…」
「ありがとうゆきあくん…。昨日のゆきあくんは頼もしくてかっこよかったよ…」
「えっ? あ、ありがとう…」
ぼくは普段かわいいって言われて、かっこいいと言われ慣れてないので顔が赤くなってしまう。
「ねえ、香織姉」
「なに?」
「今度からも雷雨の夜は必ず一緒に寝よう」
「ほんとに良いの!?」
香織姉はめちゃくちゃ喜んでいた。
よっぽど雷が怖いんだね…。
でも、そんな香織姉もかわいいな…。
「うふふ、そうなると雷の夜も待ち遠しくなっちゃうな~」
「そ、そんなになんだ」
「ゆきあくん…。わたし、嬉しいです…。これからもよろしくお願いします…」
「こちらこそ…!」
ぼくも香織姉も照れくさそうに頭を下げたのだった。
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