#75 ドキドキ借り物競争 ☆♡
前半はゆきあ視点、後半は香織視点です。
午前の最後の種目は香織姉や葵さんが出る借り物競争だ。
最初は香織姉たち、高校生からのスタートだった。
スタートから香織姉はトップに出る。
そしてそのまま内容の書かれた紙の置いてある中間までトップでたどり着く。
香織姉が取った紙は左から二番目の紙で、何故か内容を見て固まっていた。
何が書いてあったんだろうか?
それからすぐに後ろを走ってた人達も香織姉に追いつき紙を拾う。
そんななか香織姉が動き出して…こっちをみた。
…えっ?
「ゆきあく~ん」
「あれ? もしかしてぼくに借り物?」
「う、うん…。あのね、一緒に来て欲しいの」
「えっ!? お題何だったの!?」
「これだよ」
香織姉は嬉しそうにお題の書かれた紙を見せてくる。
そしてそこには…。
「『好きな子と恋人繋ぎでゴールする』!?」
「そうそう。ゆきあくんにしか頼めないから。だから早く行こう!」
そう言い手を差し出す香織姉。
「うぅ~、しょうがないなぁ…」
そう言いながらも、ぼくは香織姉の手を取り走り出す。
走りながら他の人を見てみると思うようにいかないのかまだスタートできてない人がほとんどだった。
そんな訳でぼくたちは余裕を持った1位で借り物競争を終えた。
「ゆきあくんのおかげで1位になれたよ~。ありがとね~」
「どういたしまして」
ぼくは恥ずかしそうにしながら席に戻った。
…何故かみんなテンション上がりながら、見てたけど気のせいかな?
席に戻ると、心愛さんと心音さんが手招きをした。
「やっと帰ってきた。次は葵の番だよ」
「ほら、次始まるよ~」
スタートラインの方を見ると、確かに葵さんが次、走るみたいだ。
スタートの合図が鳴り、一斉にスタートをきった。
スタートが上手くいったみたいで1位に居た葵さんだが、2位に居た子が葵さんを抜いて1位に躍り出た。
それから順位変動無くお題の紙のある場所まで到達する。
葵さんは一番近くに置いてある紙を拾い上げてその内容を見始めた。
…あれ?
おかしいな。
葵さんが紙を開けたまま直立不動で動こうとしないけど…。
と思って居ると紙を丸めてこっちに走ってくる葵さん。
「あれ? 葵ちゃん、こっち来てる」
「葵ちゃん、何がいるの?」
「ゆきあくん…。ちょっといいですか?」
「えっ、ぼく!?」
声が少し小さくてあまり聞き取れなかったけど視線がこっちを向いて居たから葵さんのところまで行くと、何故か葵さんの顔がトマトみたいに赤くなっていた。なんでかな?っと思って居ると葵さんが途切れ途切れになりながらも要件を話始める。
「あのね、その…お題なんですけど、その…、お姫様抱っこだったんです」
「…え?」
思わず言葉を失ってしまった。
っていうかお姫様抱っこってなに!?
そんなお題もあるの!?
「あっ、心愛さんでも大丈夫ですよ!」
「え? わたし?」
「…やっぱりゆきあくんお願いします! いやでも、心音さんでも…!」
「借り物競争でそんな悩むの?」
葵さんは迷いながらもぼくに伝えた。
「やっぱりゆきあくんお願いします…。ダメ…ですか?」
『おっと! 1位の生徒を追いかけるように2位のお姫様抱っこをされている生徒が物凄い追い上げを見せているー!』
結果、受けました。
うん、あんなの断れるわけないじゃん!
それにしても葵さんにお姫様だっこされるとは思わなかった…。
結果としては1位は抜けれなかった。
「惜しかったね、葵さん」
「は、はい。でもありがとうございます、ゆきあくん! わたし、ゆきあくんをお姫様だっこ出来るなんて思わなかったです…!」
「う、うん…。ははは…」
ぼくと葵さんは席の方に戻るのだった。
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午前の種目が終わって、お昼休みになった。
わたしはゆきあくんたちと集まり、昼食にした。
「今日は豪華にしてみたよ」
じゃーんとランチバスケットを取り出す。
「みんなの分もあるからめしあがれ~」
「本当ですか!? ありがとうございます」
「ありがとう香織さん~」
「わたしも楽しみです」
1つ目の箱を開ける。
中身はおにぎりです。
「おにぎりか~。具は何かな?」
「えっと、これが鮭でこっちがおかか、後は梅干しとツナマヨと昆布に明太子」
「いろいろ作ったんですね」
「いろいろな味が楽しめるほうがいいでしょ」
次は2つ目の箱を開けた。
唐揚げに卵焼きにベーコンの三色巻、煮物や野菜の天ぷらなどなどたくさんおかずが入っている。
「おおっ、豪華!!」
「…すごい」
「おいしそうです~」
そして最後の3つ目の箱。
デザートを入れていて、いろいろなフルーツがあります。
「おいしそうです! デザート食べていいですか?」
「うん。あっ、デザートは食後だからね」
「はい、分かりました」
それからみんなでまったりと昼食を食べました。
「ゆきあくん、はいあーん」
わたしは早速唐揚げを取ると、ゆきあくんに食べさせた。
「おいしい?」
「うん、おいしいよ」
「うふふ、良かった~」
「わたしのも食べて食べて、はいあーん」
「わたしもいいかな?」
心音ちゃんはそう言うと、ゆきあくんに卵焼きを食べさせた。
そして、それを真似するように心愛ちゃんもベーコンをゆきあくんに食べさせてきた。
「うふふ、ゆきあくんってば人気者ですね~」
「そ、そうかな…?」
「あっ、そうです。わたしも昼食作ってきたんです」
「葵さんも作ったんだ?」
じゃーんと葵ちゃんは大きな魔法瓶を取り出した。
魔法瓶に入る料理ってなに?
「カレーです!」
「か、カレー?」
「はい。ご飯もあるので一緒にどうぞ」
「カレー作ったの? すごいね」
葵ちゃん特製のカレーもいただきました。
読んでいただきありがとうございます。
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