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#5 夕食後のカップケーキ ☆

『いただきます』

家に帰って香織姉は、カレーを作った。

料理が完成して、今から食事を始めるところである。

パクっ!

ぼくはさっそく、香織姉が作ったカレーを食べた。


「んーっ! 香織姉のカレー、おいしいよー!」

「うふっ、よかったぁー。わたしの愛情のこもった手作りカレーだからね~」

「んぐっ!? 愛情!?」

スプーンを口に咥えてニコニコ顔の香織姉。

そんな一言にぼくは動揺してしまった。


「ゆきあくん、サラダも食べて♪」

「うん」

香織姉はカレーの外にも、サラダを作っていた。

彩り豊かなサラダは栄養バランスを考えて香織姉があり合わせの野菜で用意してくれたものである。

ぼくがサラダを食べると、香織姉がテーブルに肘をついて、ぼくのことを見つめている。


「ゆきあくん、おいしい?」

「うん、おいしい」

香織姉がぼくにそう尋ねてきたので、ぼくは美味しさで緩んだ頬のままでそう答える。


「ありがとう」

ぼくの顔を見ながら、その答えを聞いた香織姉は、嬉しそうな笑顔を見せた。




夕食が終わり、食器を持って流しに向かった。

「それじゃあ食器を洗いますか」

「ぼくも手伝うよ」

「ゆきあくん、わたしがゆきあくんの分もまとめて洗うから、リビングで休んでて」

「そう? 分かった、お願い」

そう言ってぼくはリビングに向かった。




リビングでぼくがソファーに座りながらテレビを見ている間、香織姉に呼ばれた。

「ゆきあくん~」

「ん? 香織姉、何かな?」

「じゃーん! カップケーキだよ~」

「えっ、作ってたの!?」

「うん、わたし最近お菓子作り始めたの♪ ゆきあくんに味見してもらおうと思って」

香織姉凄いなー…。

お菓子作りを始めるなんて…。


「実は2つ味があるんだよ♪」

「えっどんな味?」

「それは食べてみてのお楽しみ~」

「えっ、わ、分かった」

ぼくは香織姉が作ったカップケーキを食べてみた。


「ん、これはバニラ味?」

「そうだよ。ゆきあくんに合うかなと思って。どうかな?」

「うん、おいしいよ。香織姉、お菓子も上手だね」

「本当? ありがとう♪」

「ちなみにもう一個は…?」

パクっ。

「あ、いちご味!」

「うん、わたしの好きな味も入れたんだ~。わたしも食べよう♪」

パクっ。

「うーん、おいしい♪」

そんなこんなでぼくと香織姉はカップケーキをたいらげた。


「ふー、食べた食べた」

「さすがに食べ過ぎた…。おいしくてつい…。あれ香織姉、クリームついてるよ?」

「えっ、本当? ゆきあくん、取って♪」

「へっ!? ま、まあいいけど」

そう言われてぼくは香織姉のクリームを拭き取った。

…ティッシュでね。


「取れたよ」

「ありがとう。ゆきあくんにもついてるよ」

「あれ? じゃあこのティッシュで拭いて」

「うん」

ティッシュを渡してから気づいた。

香織姉がティッシュで拭いてくれるはずがないと…。


ペロッ。

「わっ!?」

案の定というかなめられてしまった。


「もう香織姉ってば、また…」

「うふっ、わたしはなめてきれいにしたいもん♪」

香織姉は、舌を出しながらそう言った。


「まあ、別にいいけどね…」

ぼくもそう言って返した。




読んでいただきありがとうございます。


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