#3 ランチとスマホでドキドキ ♡
香織視点です。
今日の昼食はカルボナーラです。
わたしもゆきあくんも大好物なパスタです。
「んー美味しいね! ゆきあくん!」
「うん、とっても濃厚だよ」
「そうだ、ゆきあくん! あーん♡」
「えっ!? どうしたの香織姉!?」
わたしはゆきあくんにあーんしようとしたら、ゆきあくんが困惑した。
「わたしのをゆきあくんにも食べさせたいんだもの♪」
「同じカルボナーラなのに?」
「ただあーんさせたいの!」
「分かった、分かった! するから!」
「本当!? ありがとう♪」
そして、ゆきあくんにあーんをさせた。
「はい、あーん♡」
「あ、あーん…」
パクっ!
きゃー、ゆきあくんに食べてもらえたー♪
「ゆきあくん、美味しい?」
「う、うん…。でも普通に食べるより美味しい気がするよ」
「本当に!? じゃあゆきあくんの残りはわたしが食べさせようか?」
「ふぇ!? だ、大丈夫! 自分で食べれるから!」
「えー、しょうがないな。あれ、ゆきあくん、ほっぺにソースついてるよ」
「えっ、本当に…?」
「うふふ、またわたしがなめてあげる♡」
「ふぇ!? ちょ、ちょ…!」
ペロッ。
「ひゃっ!」
「うふふ♡ またゆきあくんのほっぺ、なめちゃった♡ ソース美味しかった♪」
本当はティッシュでふいてあげてもいいんだけど、どうしてもゆきあくんのほっぺをなめたいわたしはわざとなめる。
その後、誤魔化す様に舌をペロっと出した。
「もー、やめてよ香織姉…。気持ちいいけど…」
ゆきあくんも満更ではないみたいです♪
『ごちそうさま!』
わたしたちは昼食を食べ終えて、休憩することにした。
「うふふ、ゆきあくん、さっきから何スマホいじってるのかなー?」
「ふぇ!? ちょっと調べ物してるだけだよ…。そういう香織姉も何見てるの?」
「ゲームしてるとこ♪」
この時間、わたしもゆきあくんもスマホをいじっていた。
「それにしても、ゆきあくんもスマホ使いこなせるようになったね♪」
「うん、初めは上手く使えなかったけど何とか使えるようになったよ。スマホって便利だね…」
「ねぇねぇ、ゆきあくんこっち見て」
「なに?」
パシャ!
「ふぇ!?」
わたしはスマホでゆきあくんの写真を撮った。
「もう香織姉、恥ずかしいよ…」
「だって、ゆきあくんかわいいんだもん」
ゆきあくんは昔から写真を撮られるのは苦手みたいだけど、わたしには恥ずかしいけど大丈夫みたいなので、撮らせてもらってる。
「で、でも後1回だけ撮らせて…。お願い」
「…分かったよ」
「うん、ありがとうゆきあくん」
もう少しだけ写真を撮らせてくれた。
「ふぅ~香織姉は本当に天然だなー。だけどそこがかわいー…ひゃっ!?」
ズシッ!
わたしはゆきあくんの足を思いっきり踏んづけた。
「ゆーきーあーくーん? またわたしのこと天然って言いましたねー?」
「い、いや確かに香織姉は天然だけどそういうところがかわいいと思ってるから…」
「えっ、そうなんだ…? 嬉しい…」
「うん、そうだよ」
「うふふ、またビンタしなきゃね♡」
「なんで!?」
「ごめんね、わたしはゆきあくんに天然って言われるのは嫌な気がしないんだよ。でも、ビンタさせて、お願い…」
「うぅ~しょうがないなぁ…」
「ありがとう、ゆきあくん。じゃあいくよー」
わたしは、ゆきあくんのことを思いっきりビンタする。
「えい!」
パシィン!
「ひゃっ!」
強烈なビンタにゆきあくんは思わず倒れた。
「い、いつもより強くない…?」
「うふふ、わたしやり過ぎちゃったかな…? ごめんなさい、ゆきあくん♪」
「もう、香織姉ってば…」
「ちょっとわたし、おトイレ行ってくるね」
「うん…。いってらっしゃい…」
「ただいまー! …あれ、ゆきあくん?」
わたしがおトイレに行った数分後、部屋に戻るとゆきあくんが寝ていた。
「すやぁ…」
ゆきあくんってばわたしがおトイレ行ってる間に寝ちゃうなんて…。
生意気なんだから♪
「それにしても、かわいい…!」
きゃー!
ゆきあくんの寝顔がかわいすぎるよー♪
「そうだ! ちょっといたずらしちゃおうっと」
わたしはいつものようにゆきあくんにいたずらすることにしました。
「これをこうして…。出来た!」
わたしはゆきあくんにあることをしてやりました。
うふふ、ゆきあくんどんな反応するかな?
「もう少し仕上げておこうかな…」
「う~ん…」
「あっ、起きちゃった…」
「おはよう…」
「おはよう、ゆきあくん」
ゆきあくんは眠そうにして起きた。
「どうしたの香織姉?」
「えっ、ううん、何でもないよ」
「何かした?」
「えー、何にもしてないよ…?」
「この前みたいに顔にらくがきしたんじゃないよね…」
「あれ、面白かったよねー! ぷんすかしていたゆきあくん、かわいかったよ♡」
「そんなこと覚えてないでよ!? …鏡見よう」
ゆきあくんは怪しみながらも鏡を手に取って自分の顔を確認した。
「何もないね」
「そうでしょ~? ゆきあくんってば、わたしのことを疑うなんて良くないよー?」
「ご、ごめんね。疑っちゃって…うん?」
ゆきあくんは自分の異変に気付き、服装を見たとたんに顔を真っ赤にした。
「な、なにこれー!?」
「ゆきあくんの女装セットだよ~」
そうです!
わたしはゆきあくんに女装させたんです♪
「フリフリ多くない!? …っていうかどうやって着せたの!?」
「わたしにかかればいちころですよ♪ ゆきあくんもあんなことされてよく起きなかったよね」
「よっぽど眠かったのかな…。それにしてもすごいね…」
パシャ!
「ふぇ!?」
わたしは我慢できずにゆきあくんの女装をスマホのカメラで撮っちゃった♪
「うふっ、ゆきあくんの女装、とっても似合っててかわいいよ♪」
わたしは微笑みながらそう言う。
「ちょっと待って!? 今のスマホで撮ったの!?」
「うふふ、ばっちりとゆきあくんの女装姿撮ったよ♪」
わたしはスマホをゆきあくんの目の前に突きつける。
画面には、ゆきあくんがわたしの服を着て、照れている姿が写っている。
「そうだ、これをパパとママにも見せようかな♪」
「ちょっと待って、香織姉! それだけはやめてー! 恥ずかしいよー!」
「きゃっ! ちょっとゆきあくん、何するの!」
「香織姉、お願いだから送らないで!」
顔を真っ赤にしてわたしからスマホをひったくろうとするゆきあくんだけれど、身長差があるから決して届かない。
わたしの目の前でジャンプするゆきあくんもかわいい♪
「えー? どうしようかなー? でも、ゆきあくん、さっきわたしのこと疑ったからねー」
「でも、結果的にいたずらだったじゃん!?」
「ゆきあくん、わたしにそんなこと言っちゃうんですか~?」
「うわぁ、ごめん、許して!」
「うふふ! もうゆきあくんってば慌ててかわいい!」
流石にパパとママには見せないでおくけど、この写真はスマホに残しておこう♪
読んでいただきありがとうございます。
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