#22 みんなで登校 ☆
新しい朝がやって来た。
今日は珍しくぼくが先に目が覚めた。
「うーん」
チラッと香織姉を見ると、パジャマが乱れて肌が露出してしまっている。
触り心地の良さそうなお腹が丸見えで、もう少しでおっぱいが見えそうだ。
「…」
って、何考えてるんだぼくは!
寝ている姉さんを勝手に見たり触ろうとするなんて…!
ぼくは、乱れた香織姉のパジャマを直してあげようとする。
おっぱいを見るんじゃない…!
パジャマを直すだけだから!
そう自分に言い聞かせていると…
「ゆきあくん、何してるのかなっ?」
「うわあー!」
香織姉、起きてたの!?
「こ、これは、ちがくて、あの、パジャマが…」
「あっ、パジャマを直してくれようとしたのかな?」
「そ、そうそう…」
「ありがと、ゆきあくん。優しいねっ」
「う、うん…」
香織姉がぼくを優しく抱きしめる。
そして、耳元に顔を寄せて―
「本当はわたしのおっぱいを見ようとしてたんでしょ?」
「えっ!? い、いやー、べ、別に…」
「ゆきあくんのエッチ」
パシィン!
「ひゃー!」
香織姉にばれてしまい、罰としてビンタをくらってしまった。
「わたしのビンタはどうです…!」
香織姉はそう言って、気持ちの良い目覚めで、伸びをしている。
起きてしばらくして、2人で朝食をとりながら話している。
「ねえ、ゆきあくん。今日から学校だけど大丈夫?」
「…香織姉ってば時々ぼくのこと子供扱いしてない?」
「うふっ、ごめんね。ゆきあくん、人見知りだからわたし心配になっちゃうの…」
「大丈夫だよ香織姉。ぼくももう5年生だから」
「そうだよね…。わたしってばゆきあくんを信用できないなんて悪いお姉ちゃんだね。ゆきあくん、学校で何かあったら考え込まずにわたしに相談するんだよ」
「うん、分かったよ」
「うん、いい子」
香織姉はぼくの頭をなでたが、香織姉の手が冷たいのに気づいた。
「香織姉、手が冷たくなってるよ」
「あっ、ごめんなさい。さっきまで長く水に触れちゃったから、手が冷えちゃったの…」
4月に入っても、朝はまだ寒い。
香織姉がそう言ったので、ぼくは、香織姉の手を握った。
「えっ、ゆきあくん?」
「ぼくが香織姉の手を温めるよ」
「…ゆきあくん。ありがとう…」
ぼくは、香織姉の冷えた手を温めたのだった。
朝食を食べ終えて、身支度を始めた。
ぼくは早く終わって、ランドセルを背負いながら玄関で香織姉を待っている。
「お待たせ、ゆきあくん」
香織姉が飛び出してきた。
ぼくは、またしても香織姉の制服に見とれてしまっている。
「もう、ゆきあくんってばまたわたしの制服見つめてるね~」
「あっ、ご、ごめん」
「うふっ、別にいいよ~。じゃっ、行こうか」
香織姉が、笑顔でぼくにそう言った。
…毎度のことながら、香織姉の笑顔は破壊力ありすぎるよ…。
ぼくもそんな笑顔を見ると、何だか嬉しくなってくる。
「うふふ、学校に登校するのも久しぶりだね…」
「そ、そうだね…」
そんな他愛のない会話をしながら進んでいる。
「ねえ、ゆきあくん」
「なに?」
「帰りも一緒でいい?」
「うん、良いよ」
「うふっ、ありがとう」
「あ~、2人とも朝からいちゃついてる~」
突然、後ろから、そんな声が聞こえてきた。
その声がした方向を見ると、心愛さんと心音さんだった。
「あ、おはよう、心愛さん、心音さん」
「おはよう心愛ちゃん、心音ちゃん」
「ゆきあくん、香織さん、おはよう~」
「ゆきあくん、香織さん、おはようございます」
「ふふっ、ゆきあくんってばまた香織さんといちゃいちゃしてるね」
「い、いや、別に…」
「いつも思うけど、本当に2人とも仲良いですよね」
「いやー、それほどでもないよー」
香織姉は満更でもなさそうにしている。
ぼくたちは昔からいつも2人とも登校している。
「5年生かー。もうあたしたちも高学年だねー」
「そういえばそうだねー。…心音さんなんか元気なくない?」
「んー、クラス替えでバラバラになったらどうしようってちょっと不安になってて…」
うちの学校は、2年ごとにクラス替えを行っているので、5年生はクラス替えが行われる。
「大丈夫だよ、心音。わたしたちは、いつも同じクラスだし、もし変わっても、教科書の貸し借りが出来るから心配ないよ」
「…確かにそうだね! ありがとう心愛ちゃん、ちょっと安心したよ~」
「もう心音ってば」
心愛さんは心音さんのことをフォローした。
そんな2人を見てぼくは、微笑んだ。
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