#17 ゆきあと凛香の話し合い ☆
「そういえばもうこんな時間だね」
「そろそろ昼食にしよう。よかったら凛香ちゃんも食べる?」
「えっ、でもなんだか悪いよ…」
「気をつかわなくて大丈夫だよ♪ ゆきあくんもいいよね?」
香織姉はぼくにそう聞いてきた。
「う、うん。せっかくだからお願い凛香さん」
「ゆきあくんまでそう言うならお願いしようかな~♪」
「ありがとう」
そんなわけで凛香さんは、ぼくたちん家で昼食をとることになった。
「じゃあわたしは今から作ってくるから、それまでの間二人で何かしていいよ♪」
「え、あ、うん」
香織姉は昼食を作り、その間ぼくと凛香さんは2人で待つことになった。
「ね、ねえゆきあくん」
「は、はい…!」
突然凛香さんに声をかけられてびっくりした。
「どうしたの? そんなにびっくりして」
「うぅ~、正直凛香さんと話すの久しぶりだから何話せばいいか分からなくて…」
「もうゆきあくんってば…。変に気をつかわなくても大丈夫だよ。わたしたちも姉弟みたいなものでしょ?」
「う、うん…? そうだね…?」
「香織が作ってる間、お話しよう!」
ぼくは凛香さんとお話することになった。
「そういえば凛香さんはいつも元気だよね」
「うん、わたしの好きな言葉はドントガッカリだよ」
「ドントガッカリ…? どういう意味?」
「ガッカリしちゃダメってこと」
「何のひねりもない!? そして、そんな言葉なくない!?」
ツッコミどころ満載だったけど、こんなかんじで会話が続いていた。
「ゆきあくん。えい…」
パシィン。
「ふぇ!? り、凛香さん!?」
凛香さんが突然優しめにぼくのほっぺをビンタした。
「ごめんね、いつも香織がやってるみたいにわたしもゆきあくんにビンタしてみたくなったの…」
「凛香さんってば~」
「うふふ、ごめんなさい…♪」
凛香さんは舌を出しながら謝った。
そんな彼女がかわいくて、ドキッとしてしまった。
そんなとき、凛香さんがこんなこと聞いてきた。
「あの、ゆきあくん、わたしって天然かな…?」
「えっ、どうしたの急に?」
「わたし、香織にも天然って言われたから…、ゆきあくんから見てどう?」
「でも確かに凛香さん天然だよね…」
「えー!? 本当に!?」
「うん、さっきも突然ビンタしたし、それについこの間、靴履き忘れて、裸足で家に来たことあったよね」
「あ~、た、確かにあの時は忘れてたよ…。天然ってそういうことなの?」
凛香さんは納得したようだ。
「ご飯できたよー」
香織姉がそう言い、戻ってきた。
「でも、香織も天然だよね? ゆきあくんから見てどう?」
「えっ、何の話!?」
ぼくは香織姉が戻ってきたのもお構いなしに、凛香さんに香織姉がどれくらい天然なのかを話した。
「うん、香織姉は自覚ないかもしれないけど、香織姉は天然でドSなことするから。例えばいつもぼくのことをビンタしたり、踏んづけたりするんだよね。あれがまさしく香織姉にとっては、天然なことなんだよ」
「えー、そうなんだー!?」
凛香さんは言われてびっくりした。
「後は、砂糖を塩と間違えたり、教科書逆に読んじゃったり、中学生のときにランドセルで行こうとしたり… ひゃっ!」
「ゆーきーあーくーん?」
ぼくは香織姉に踏んづけられた。
「ひっ! ど、どうしたの香織姉…?」
「どうしたのじゃないですよ、ゆきあく~ん? わたし怒ってるんですよ…? どうして凛香ちゃんにわたしの恥ずかしいことを言ったんですか…?」
ぼくは冷や汗が出た。
ものすごく怒っている…!
「うふふ、ゆきあくんってばそんなにわたしにいじめられたいんですか?」
「い、いやそういうわけじゃないけど…」
「ペロペロしちゃうよ♪」
「ひゃっ!」
というわけで香織姉に好き放題ペロペロされてしまうのだった。
「はぁ…はぁ…」
「うふふ、今度はビンタするよ♪」
「えっ!?」
「ゆきあくんがわたしを怒らせるのがいけないんだよ? うふふ、いくよ♪ えーい!」
パシィン!
「ふわぁー!」
ぼくは思いっきりビンタされたのだった。
「うぅ~、痛すぎるよ~…」
「うふふ、すっきりした♪ ビンタされたくなかったらわたしを怒らせちゃだめだよ♪」
香織姉は満足したとばかりにぼくにそういった。
「…あっ、ゆきあくん。こういうこと?」
「こういうこと?」
「うふっ、わたしが今したことが天然ってこと?」
「えっ!? な、何のことかな~?」
「とぼけてもむだだよ? さっきの話、全部聞いてたから」
「…は、はい! そうですー!」
「うふふ、正直に言えてえらいね。わたしが天然やドSっていわれるのはそういうことなんだね~」
なんでか知らないけど、香織姉はご満悦だった。
「ゆきあくん、わたし怒ってないから安心して」
「へっ!?」
「わたしがゆきあくんをいじめたいだけですから♪」
「…! もう香織姉ってば…!」
「もうゆきあくんかわいい♪」
「ははは…」
やっぱり香織姉にはかなわないね…。
「ごめんねゆきあくん。わたしのせいで…」
「ううん大丈夫だよ凛香さん。香織姉も怒ってないみたいだし」
「そうだね。ふふっ、ゆきあくん優しいね」
凛香さんは申し訳なさそうにしたけど、ぼくは全然気にしてないのでそう言った。
いろいろあってぼくたちは今、昼食を食べている。
昼食は香織姉特製のそばである。
「凛香さん、飲み物どうぞ」
「ありがとう、ゆきあくん。うふふ、ゆきあくんってば本当にしっかりしてるね。弟にしちゃいたいくらい…」
そう言って凛香さんはぼくの頭を優しく撫でた。
「ちょっと、凛香ちゃん!? ゆきあくんはわたしの弟だよ!」
「うふふ、香織ってばゆきあくんのこと大切にしてるよね」
「えっ? うん、当然だよ!」
なんだかんだで二人も仲良いんだよね。
ぼくはそんな二人を見て安心した。
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