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#102 七夕の願い事 ♡

「あっ、そういえば今日は七夕だね」

今日は7月7日、七夕の日です。


「七夕って…短冊にお願い事書くものだっけ?」

「うん、そうだよ~」

わたしはそう説明した。


「お菓子とか食べませんでした? だんご的な」

「それはお月見だよ、心愛ちゃん」

「じゃあ七夕は何食べる日ですか?」

「何か食べる日じゃないよ~。でも強いて言うならそうめんかな?」

心愛ちゃんってば、食に対する興味強いね…。


「そういえばポニーテールの日でもあるんだよねー」

「あっ、それで心愛さんや心音さんもポニーテールなんだね」

「うん、どうかなゆきあくん?」

「うん、2人とも似合ってるよ…」

「ありがとう、ゆきあくん♪」

ゆきあくんは本当にポニーテールが好きだね~。


「せっかくだし短冊書こうよ」

「いいですね!」

「香織さん、竹ある?」

「うん、あるよ~。みんなで書こうか」

『はーい』

そういうわけで子どもたちみんなで短冊を書き始めた。


「書けた」

一番最初に心愛ちゃんが出来た。


「何て書いたの?」

「あっ、見ないでください! 見られると願い事叶わなくなっちゃいますよ!」

「大丈夫だよ。七夕の短冊は他人に見られるものだから」

「そうですか?」

「心愛ちゃんのお願いは『おいしいお菓子いっぱい食べれますように』でしょ?」

「な、なんで分かったんですか?」

「心愛ちゃんのお願いなら見なくても分かるよ~。それに、心愛ちゃんの願い事はわたしが叶えられるから」

「香織さん…」

心愛ちゃんは目をキラキラしながら、こちらを見つめている。


「香織さん! あたしのお願いはどうかな?」

「ん~どれどれ~?」

わたしは心音ちゃんに短冊を渡されて、どんな願い事か見た。


『あたしがもっとかわいくなれますように』

う~ん、心音ちゃんらしいね…。


「叶えられそうかな?」

「うん、心音ちゃんは十分かわいいからね」

「本当に!? ゆきあくんよりも?」

「ゆきあくんの方が上かな~?」

「も~香織さんってばー!」

ごめんなさい、心音ちゃん。

身内びいきみたいになっちゃってるけど、やっぱりゆきあくんが一番かわいいよ♪


「う~ん♪」

「どうしたんですか、ゆきあくん?」

「願い事何にしようか、決まらなくて…。葵さんは何か決まったの?」

「はい、実はわたしのは、ゆきあくんに叶えてもらいたいんです…」

「えっ、どんなお願い?」

「こ、こちらです…!」


『ゆきあくんと2人でデートしたいです』


「2人で、デ、デート…!?」

「あっ、もちろんゆきあくんが良ければなんですけど…」

「じゃ、じゃあ夏休み入ったらにしようか?」

「本当ですか!? ありがとうございます♪」

ゆきあくんと葵ちゃんは何やら楽しそうに会話をしていた。

何の話してたんだろう…?

そんなことを思っていると、心愛ちゃんがわたしに話しかけた。


「ところで香織さんは短冊書かないんですか?」

「う~ん、子どもたちだけでと思ったんだけど、わたしも書こうかな~?」

書くつもりはなかったけど、せっかくなのでわたしも書くことにした。


「何のお願い事にするの?」

「もう決まってるよー」

わたしは心愛ちゃんと心音ちゃんに短冊を見せた。


『ゆきあくんといっぱいいちゃいちゃしたりデートしたいです』


「それじゃあいつもと同じじゃないですか?」

心愛ちゃんがそう聞いてきた。


「うふふ、いつもと同じことだけど、わたしにとっては一番のお願いだから♪」

「香織さんって本当にゆきあくんのこと好きですよね」

「うん、わたし、ゆきあくんが本当に大好きなの~! あっ、ごめんなさい、こんなにブラコンで」

「いえ、気持ちは分かりますよ。わたしもゆきあくんが弟だったら、きゅんきゅんしちゃいますよ~」

「あたしも、そう思うよ~。ゆきあくんが弟だとあんなことやこんなこともさせてあげられるだろうな~」

心愛ちゃんや心音ちゃんはゆきあくんのことで盛り上がっていた。


「う~ん、これでいいかな?」

「そういえばゆきあくんは何のお願いにするか決まったの?」

「えっ!? い、いやぼくはいいよ…。特に叶えたい願い事ないし…」

「あれ、でも何か書いてなかった?」

「い、いやこれは、その…」

「ちょっと見せてよ」

「は、恥ずかしいよ…」

「大丈夫だよ。ゆきあくんのお願いもわたしが叶えちゃうから~」

「う、うん…」

そう言って、ゆきあくんは短冊をわたしに渡してくれた。


「どれどれ~」

ゆきあくんの短冊には、

『香織姉やみんなとこれからもずっと一緒で仲良くいられますように』

と書かれていた。


「うふっ、ゆきあくんってば~」

「あれ、もしかして普通だったかな?」

「ううん、普通でも嬉しいよ~」

わたしは喜びを隠せずにそう言った。


「…恥ずかしいからやっぱり変えようかな?」

ゆきあくんは顔を真っ赤にしてそう言った。


「えーなんでよー! このままでいいじゃん! ありがとうゆきあくん♪」

「う、うん…。どういたしまして」

ゆきあくんは俯きながらそう言った。




「今日はありがとうございました!」

「また明日ね~」

「ゆきあくん、今度のデート待ってますよ~」


「うん、また明日」

「また明日」

夕方になったので、みんなそれぞれ自分のお家に帰っていった。


「そろそろ夕食にしようか?」

「う、うん…。そうだね」

「どうしたのゆきあくん?」

「な、何でもないよ…」

「うふふ、もうわたしに誤魔化さなくたっていいんだよ、ゆきあくん♪」

わたしはゆきあくんのほっぺをぷにぷにとした。




読んでいただきありがとうございます。


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