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#101 シスターコンプレックス ☆

翌日、ぼくはいつもより早く目を覚ました。

下の階から、物音がするので、香織姉はすでに起きているみたいだね。

2度寝をしようかなと思ったけど、完全に目覚めてしまったので、眠ることが出来ない。

そんな中で、ゴロゴロしていたけど、久しぶりに寝たふりしちゃおうかな…?


「入るよ~」

香織姉が、コンコンとドアをノックして、部屋に入って来た。

そうして、ぼくを起こし出した。


「ゆきあくん、朝だよ~」

香織姉が甘い声で、ぼくを起こす。

ぼくは既に起きているけど、寝たふりをしている。


「ほ~ら、起きなさい~」

起きる素振りを見せないぼくに、香織姉がぼくを揺すってきた。


「ほら! 早く起きなさい~」

香織姉は、それでも起きないぼくの布団を素早く剝ぎ取る。

それでも起きないぼくに香織姉は不意に、

「…起きないと、抱きしめちゃうよ」

と甘い囁き声で言った。

ぼくはそれを聞いてぴくんとなってしまった。


「ゆきあくん~、やっぱりそうだったんだね~。え~い」

「うわぁ!?」

香織姉は、ぼくをおっぱいに当てて抱きしめてきた。


「ゆきあくんが、狸寝入りをしているのは、分かっているんだよ♪」

「ば、ばれてたんだ…」

「お姉ちゃんを騙すなんて、悪い弟だね」

香織姉はそう言って、ぼくを強く抱きしめた。


「ごめんなさい! ごめんなさい! 香織姉、ごめんなさい!」

ぼくは、香織姉に必死に謝った。


「うふふっ、これに懲りて、わたしを騙そうなんて、したらだめだよ♪」

そう言いながら香織姉は、ぼくのほっぺにすりすりしてきた。


「どう、ゆきあくん、気持ちいい?」

「うん、香織姉、気持ちいいよ…」

ぼくは、そう言うと、香織姉は立ち上がった。


「ゆきあくん、ご飯出来てるから、着替えたら降りてきてね」

「うん…。分かった」

心なしか満足気な香織姉は、そう言い残すと部屋を出て行った。




私服に着替えてリビングに行くと朝食が用意されていた。

香織姉は、既に済ませたみたいで、家事で忙しくて、家中を動き回っていた。

ジャムを塗ったパンをもくもくと食べていると、香織姉が洗面所から出てくる。

そして、ぼくの隣に座った。


「ゆきあくん、すっかり元気になって安心したよ~」

香織姉は、安堵の表情でそう言った。


「昨日はごめんね…。いっぱいわんわん泣いちゃって…」

「ううん、そもそもわたしが悪いんだから。ゆきあくんは気にしなくていいよ」

香織姉は、ぼくの頭を優しくなでた。


「うん…。ありがとう」

「洗濯物終わらせたら出るから、ゆきあくんも早く食べ終えてね」

「はーい」

残ったパンとサラダを食べ終えて、空になった皿を洗った。


「それじゃ、行こう~」

「うん」

ランドセルを背負ったぼくは、スクールバッグを肩にかけた香織姉と一緒に家を出た。

玄関を出ると、家の前に心愛さんと心音さんが待っていた。


「あっ、おはようゆきあくん、香織さん」

「おはよう~、ゆきあくん、香織さん」

ぼくを見て安心したように2人は挨拶した。


「おはよう、心愛さん、心音さん」

「おはよう、心愛ちゃん、心音ちゃん」

ぼくと香織姉も挨拶した。


「ゆきあくん、元気になったね」

「うん、昨日は迷惑かけてごめんね…」

ぼくは2人に申し訳なさそうに言った。


「ううん、元気になったゆきあくんがまた見れて良かったよ~」

「それにゆきあくんが元気ないと、心音もしょんぼりして元気なくなっちゃうからね」

「あっ、それ内緒にしてって言ったのに!」

心愛さんがそう言うと、心音さんは顔を赤くしていた。


学校に向かっている途中、昨日のことを2人に説明した。

すると、心愛さんも心音さんも顔をにやにやさせていた。

「うふふ、ゆきあくんシスコンだね~」

「ふぇ!? べ、別にそういうわけじゃ…」

「ああ、ちなみにアニメとかじゃシスコンって妹好きの意味ばっかで使われてるけど、別に相手がお姉さんの方でも意味合い的にはシスコンって言うからね」

心愛さんは豆知識とばかりに語った。


「ゆきあくん、香織さんのこと好きだもんね~」

心音さんもそう言った。


「う、うん…。好きだよ…」

「もうゆきあくんってば~、本当にお姉さん想いのいい弟だよね~」

「ゆきあくんってば隅に置けないねー」

ぼくは2人にからかわれて、顔を真っ赤にして俯いてしまった。


「こら2人とも。ゆきあくんをあまりいじめないの」

香織姉が2人に優しい表情で優しく指摘した。


「えへへ、ごめんなさい~」

「ごめんなさい、ゆきあくんがかわいくてついからかっちゃいました」

2人とも、舌を出しながらそう言った。


「わたしだってゆきあくんのことは好きだよ。弟なんだし当然じゃない」

香織姉も微笑みながらそう言った。

ぼくはそう言われて、またしても顔が赤くなった。


「どうしたのゆきあくん?」

「な、なんでもない…! そろそろ行こうよ」

「うん。うふふ、ゆきあくんってば照れてる~」

ぼくはそう誤魔化しながら、一足先に学校に向かった。




読んでいただきありがとうございます。


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